千日紅(センニチコウ)とは
千日紅(センニチコウ)は、赤や白、ピンクや紫などのかわいらしい花をたくさん咲かせるヒユ科の一年草です。開花時期が5月~11月と長く、夏の暑さと乾燥にとても強い性質を持ち、初心者でも比較的簡単に栽培できる人気の花です。鉢植えに寄せ植えしたり、切り花をドライフラワーにして飾ったり、季節を問わずに楽しめる優秀な植物といえるでしょう。
基本情報
名 | 千日紅(センニチコウ) | 栽培難易度 | 初心者向け |
科名 | ヒユ科センニチコウ属 | 開花時期 | 5月~11月 |
宿根/多年 | 一年草 | 草丈 | 15cm~70cmほど |
花の色 | 赤、白、ピンク、紫、黄色 | 耐寒/耐暑 | 弱い/強い |
名前の由来
千日紅の名前は、花の特徴からつけられました。花の色が退色せずに千日色が変わらないこと、また開花時期が長いことが由来といわれています。
ボタニ子
ボタ爺
百日紅はミソハギ科の落葉中高木で全くの別物だよ。ただ開花時期が比較的長いのは同じじゃな。
千日紅の花言葉
千日紅の花言葉は「色あせぬ愛」「不朽(ふきゅう)」です。ドライフラワーにしても色あせずに季節を問わずに美しい状態を保つ千日紅の花の姿に、色あせぬ愛といつまでも朽ちないで残るという意味の不朽がつけられたのでしょう。
ドライフラワーにした千日紅
千日紅は開花後に切り、乾燥させてドライフラワーに仕上げられます。花言葉が示すように、ドライフラワーならば季節を問わずにかわいらしい花の形と色を楽しめます。リースやスワッグだけでなく、人気のハーバリウムにも使える点が千日紅が人気を集める理由のひとつです。
千日紅の品種
千日紅の品種はおよそ100種類ともいわれています。千日紅の原種は「千日紅」と「黄花千日紅(キバナセンニチコウ)」の2種類です。この2種類の原種をもとに、さまざまな園芸品種が誕生しています。
ボタニ子
園芸種で100種類、それは多いね!でもお気に入りの千日紅が見つかりそう。
千日紅から生まれた園芸品種
千日紅から生まれた園芸品種は、千日紅の基本情報で紹介した特徴をベースに開発されています。
①バディー
バディーは、市販苗でよく見かけられる種類の千日紅です。草丈は15cm~30cmほどの小ぶりの品種です。花がたくさん咲くため鉢植えに寄せ植えすると、かわいらしい印象を与えます。バディーには主に赤、白、紫、ミックスの4種類の色、またバディードワーフというさらに小さい種類は紫、白と2種類の色があります。
②ネオン
ネオンは、草丈50cmほどの千日紅です。茎がとても硬くしっかりしているため切り花に向いています。ネオンには、主にピンク、紫、白、ミックスの4種類の色があります。
➂ちなつ(千夏)
ちなつ(千夏)は、2005年に日本で開発された品種です。草丈は25cmほどと低めですが、横幅は約50cmと、横に広がるタイプの千日紅です。葉や茎をこんもりと茂らせ、1.5cmほどの小花を咲かせます。ちなつは幅がボリューミーに育つため、花壇や大きめの鉢植えでの栽培にぴったりです。ちなつには主に紫、白とミックスの3種類の色があります。
④オードリー
オードリーは、大きいと草丈が80cmにもなる千日紅です。茎が硬いため、切り花に向いています。オードリーは赤紫、ピンク、白の3種類の色があります。
黄花千日紅(キバナセンニチコウ)から生まれた園芸品種
名 | 黄花千日紅 (キバナセンニチコウ) |
栽培難易度 | 初心者向け |
科名 | ヒユ科センニチコウ属 | 開花時期 | 5月~11月 |
宿根/多年 | 宿根多年草 | 草丈 | 60cm~100cmほど |
花の色 | 薄めの黄色 | 耐寒/耐暑 | 普通/強い |
キバナセンニチコウは千日紅と比べ背丈が高く、カラフルな花色が特徴の千日紅とは異なり、控えめで地味な薄い黄色の花を咲かせます。また千日紅は一年草ですが、キバナセンニチコウは千日紅よりも耐寒性に優れるため、宿根多年草として毎年咲かせることが可能です。
①ストロベリーフィールド
ストロベリーフィールドは、草丈80cmと大柄の品種です。名前のとおりイチゴのような鮮やかな赤い花が特徴で、日本では赤花千日紅と呼ばれることがあります。原種のキバナセンニチコウが冴えない色で地味だったため、園芸品種としてストロベリーフィールドが作られました。鮮やかな赤い花が咲くストロベリーフィールドは、あっという間に人気種になったといわれています。
ボタニ子
ストロベリーフィールドには、赤だけでなくオレンジ色もあるよ。
ボタ爺
ストロベリーフィールドは小さな鉢に寄せ植えにするよりも、草丈を生かして花壇の後列に植えるとよいぞ。
②クイズカーマイン
クイズカーマインは、赤紫色の花を咲かせます。草丈は70cmほどとかなり大きく育つのが特徴です。茎が硬くしっかりしているため、花壇や鉢植えで栽培した後は切り花やドライフラワとして楽しめますよ。
千日紅に似た漢字の名前の花に「百日紅(サルスベリ、ヒャクジツコウ)」があるけど、仲間なのかな?