食虫植物にエサは必要?「ハエトリソウ」の基本の育て方を詳しく解説!

食虫植物にエサは必要?「ハエトリソウ」の基本の育て方を詳しく解説!

食虫植物にはいくつか種類があり、ビーナスのまつ毛のような形をした2枚の葉をもつ、ハエトリソウという植物があります。食虫植物はムシをエサとして栄養を得る種類も多いですが、ハエトリソウのエサはハエなのか、ほかにエサはなにを与えるとよいのか、育て方を見てみましょう。

記事の目次

  1. 1.食虫植物ハエトリソウの概要
  2. 2.食虫植物ハエトリソウにエサは必要?
  3. 3.食虫植物ハエトリソウの栽培スケジュール
  4. 4.食虫植物ハエトリソウの育て方【準備~植え付け】
  5. 5.食虫植物ハエトリソウ育て方【日常管理】
  6. 6.ハエトリソウのエサはほどほどに

食虫植物ハエトリソウの育て方【準備~植え付け】

用土

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ハエトリソウを育てる用土は、水苔がおすすめです。ピートモスや赤玉土、バーミキュライトなどを混ぜてもよいでしょう。食虫植物の土というものも販売されていますが、量が多く経済的な水苔が育てやすいです。植え付ける前日に熱湯を入れて消毒し、翌日冷めたのを確認して優しくしぼって使います。

植え付け・植え替え

Photo by Maurizio Albissola.com

ハエトリソウの植え付けや植え替えは、休眠期の1月~2月がおすすめです。植え替えは使用している用土にもよりますが、2年に1回くらいが理想的です。用土が水苔の場合は腐りやすいため、1年に1回でもよいでしょう。もとの用土をきれいに洗い流して、根に貼りついた汚れはピンセットでとりのぞきます。株にあった大きさの鉢を用意して、ふんわり用土で包んで植え付けてください。

休眠期に植え付けるわけ

成長期に植え替えや植え付けを行う植物が多いなか、ハエトリソウの植え付けや植え替えは1月~2月の休眠期が適期です。休眠している間だと根を傷つけるリスクが少なくて済むからです。鉢から株を出し、余分な用土を取ったら、腐った根も一緒に取りのぞきましょう。根は黒いためわかりづらいかもしれませんが、腐った根は溶けており水できれいに洗い落せます。

食虫植物ハエトリソウ育て方【日常管理】

水やり

Photo bymanfredrichter

ハエトリソウは育て方が難しくなく、初心者でも挑戦しやすい食虫植物ですが、水やりはコツがあります。ハエトリソウの自生地は湿地帯が多く、水切れが枯れる原因になります。水やりのコツさえつかめば、初心者でも大きな株に育てたり、株分けして増やしたりできるでしょう。

春~秋

ハエトリソウに水やりは、週に1回程度葉の根元、用土部分から与えます。上から水をかけてしまうと、感覚毛を刺激し、葉が閉じる原因になるため避けましょう。普段は植木鉢の受け皿に、1cm~2cmほど水を入れておき下から水分を補給し、2日~3日で新しい水に取り替えてください。この水やり方法を「腰水(こしみず)」といいます。

ボタニ子

ボタニ子

ハエトリソウの葉はね、3回~6回閉じると枯れてしまうのよ。上からじょうろでざばっと水をかけるのはよくないわ。

ボタ爺

ボタ爺

週に1回くらい、鉢の下から流れるほど用土にたっぷり水やりすることで、鉢の中の老廃物も流れ出るから清潔になるの。

真夏

Photo byJonasKIM

ハエトリソウの真夏の水やりは、基本的には春や秋と変わりません。気温の上昇による株の乾燥に注意し、水を与えましょう。また、近年の日本の夏は猛暑が多く、屋外で腰水をしていると水が温まってしまいます。腰水の水温が高くなると苗に負担がかかるだけでなく、水が腐りやすくなるため、気温によって1日に1回~2回腰水を新鮮な水道水に変えましょう。

ハエトリソウは冬に地上部が枯れますが、根は生きています。春~秋にしていた腰水は外して越冬させます。それでも、用土は必ず水分を含んでいる状態にしておくのが育て方のコツです。用土を触ってみて、湿っているか確認し、乾燥しそうであれば水やりします。冬は空気が乾燥しているので注意して様子を見ましょう。

管理場所

春~初夏と秋は日当たりと風通しのよい場所

Photo byblickpixel

ハエトリソウの自生地は、日当たりのよい湿地帯です。栽培する場合も、水分と日当たりをとても好みます。春~初夏、秋は日当たりのよい屋外で管理しましょう。水分が多い用土を好むため、風通しのよい場所で管理するのが育て方のコツです。風通しが悪いと用土の中の水質が悪化したり、腐ったりして、根がダメージを受けることがあります。

真夏の蒸れに注意

フリー写真素材ぱくたそ

ハエトリソウは真夏も屋外で管理しますが、直射日光が当たらない場所で育てましょう。あまりに強い日光は、葉焼けの原因になります。気温が高すぎる日は鉢の中の水分温度が上がって蒸れ、根がダメージを受けるため、できるだけ真夏は直射日光を避け日陰で風通しのよい涼しい場所へ移動してください。遮光しつつ腰水を数回取り替えて、冷たい水にするのもよいでしょう。

冬は霜の降りない場所で

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ハエトリソウの冬の管理場所は、寒冷地以外は屋外で問題ありません。気温も0℃程度であれば十分越冬できます。暖かいと休眠できずに株が育たないことから、暖房の効いた室内での栽培は避けましょう。ハエトリソウは冬季に地上部が枯れますが、地中では根が生きているため心配ありません。寒い冬をしっかりと屋外で越えれば丈夫な株になり、春には新しい芽が出てきます。

肥料

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ハエトリソウに肥料は必要ありません。栄養分の少ない湿地帯でも自生地できる食虫植物で、虫がハエトリソウの上を通った際とらえて肥料がわりにしているため、肥料を与えるとかえって栄養過多で枯れる原因になります。肥料ではなく生きた虫をそっと葉の上に置いてください。それが十分な栄養になります。あまり頻繁に餌を与えると株の体力を消耗します。

増やし方

ハエトリソウの増やし方は、株分けが成功しやすいです。植え替えは1月~2月の休眠期が適時ですが、その際、新しく株ができていたら、新しい鉢に植え替えます。古い水苔をきれいに洗い落とし、ゴミはピンセットで取りのぞきます。水分を十分に含んだ水苔でそっとハエトリソウの根をつつみ、サイズのあった鉢に植えましょう。

ハエトリソウのエサはほどほどに

フリー写真素材ぱくたそ

食虫植物は育てるのが難しいと思われがちですが、ハエトリソウは耐寒性もあり、手間もかからない初心者向けの植物です。餌を与えるとぱくっと口を閉じるように葉を閉じる、植物にもかかわらずペットのような姿がかわいらしいですが、頻繁に餌を与えると株の負担になってしまいます。水やりと世話の仕方、日当たりのコツをつかんで、一緒に暮らしてみましょう。

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ほおずき
ライター

ほおずき

最後まで記事をご覧いただき、ありがとうございました。観葉植物歴は30年以上です。食べ終わった種を埋めておいたら巨大化したアボカドやミカンなどを含めガジュマルやコウモリラン、トックリランやクワズイモなど、現在20鉢の観葉植物と暮らしています。挿し木で増やしたウツボカズラが新しいつぼをつけ始めました。

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