雪割草の栽培方法
開花時期 | 2月末~4月 |
種まき | 4月~5月 |
植え替え・植え付け | 4月、9月~10月 |
肥料 | 4月~6月、9月~10月 |
雪割草の大まかな栽培方法は上記の表の通りです。球根ではなく、種がこぼれて増えていきます。管理場所や水やりは、冬と夏で大きく異なりますので詳しくみていきましょう。
雪割草の種まき
種まきは花後の5月に
苗で売られていることが多い雪割草。多年草なので、一度苗を植えれば何年も楽しむことができます。また、苗で手に入れた雪割草の種を採取して増やすことも可能です。花後に茶色く種が色づいてきたら採取します。親株と同じ用土にまき、同じ環境条件で管理しましょう。春にまいた種は翌年、芽を出します。
肥料は秋に緩効性肥料を
種をまいた直後の肥料は不要ですが、秋からは緩効性肥料か液肥を与えましょう。
花が咲くまで3年から4年
山野草では一般的ですが、種まきから花が咲くまでには数年かかります。春にまいた種が発芽するのは翌年の3月ころです。時間がかかる分、咲いたときの喜びは格別ですよ。
用土と肥料は?
水はけがいい用土を選ぶ
斜面に自生することが多い雪割草。用土も水はけがいいものを選びます。赤玉土と鹿沼土を混ぜて作るか、市販の山野草の土を使いましょう。鉢の底に水はけをよくするために、軽石を入れます。肥料は緩効性の化学肥料か液肥を、春と秋にまきます。葉や茎にあたらないように少し離してまきましょう。
管理場所のポイント
夏は必ず日よけを
雪割草は夏場の日よけが最も重要な草花です。管理場所のポイントは、梅雨までは日当たりのいい場所で、その後は日陰に移動させることです。夏場の日差しにはとても弱いので、ほとんど日の当たらないところで管理します。10月から11月にまた、日なたに戻しましょう。
管理場所のポイント
- 秋から梅雨までは日当たりの良い場所
- 梅雨から夏の時期は日かげ
ボタニ子
水やりのポイント
あげすぎに注意
秋から春にかけては、表面の土が乾くころにたっぷりと水をあげましょう。夏場の水やりのポイントは、夕方に水をあげることです。葉の蒸れを防ぎ、鉢の温度を下げることができます。水のあげすぎは根腐れをまねきますので、表面の土をよく確認しましょう。
水やりのポイント
- 春と秋は土の表面が乾いたら
- 夏場は夕方
病害虫予防には花後の手入れが重要
苗の根もとをすっきりと
雪割草が一番かかりやすい病気に、灰色かび病があります。これは枯れた花や傷んだ葉から発生してしまうので、雪割草の花が咲いた後の手入れがポイントです。枯れた花は種を取らない場合は、早めに茎の根元から切ってしまいましょう。また、梅雨に入る前に、傷んだ葉や古い葉をつんでしまうことが重要です。
過湿に注意
灰色かび病などの病気のほかに、ハダニやナメクジなどの害虫にも注意しましょう。過湿にしすぎないことが大切です。万一、害虫を発見した場合は早めに市販剤を使いましょう。葉の病気を発見した場合は、隔離して異常のある葉を切り落とします。
開花時期の手入れのポイント
- 枯れた花や傷んだ葉はすぐに摘み取る
- 株の周りをすっきり保つことで過湿を防ぐ
植え替えと株分け
鉢植えの場合は3年に一度、根詰まり防止のために植え替えましょう。葉がうなだれているときは、根が詰まっている証拠です。4月か9月~10月に、一回り大きい鉢へ入れ替えます。根をほぐしたときに、傷んだ根や腐った根は取り除きます。植え替え後、10日くらいは日陰で管理しましょう。
植え替え時の株分けがおすすめ
球根のない雪割草を増やすためには、種の採取か株分けが必要です。花が咲くまで数年かかる種よりも、株分けが簡単でおすすめです。植え替え時に花芽と根が均等になるように分け、それぞれの鉢に植え付けましょう。
雪割草の地植えでの育て方
植える場所の選び方
落葉樹の下がおすすめ
雪割草は強い日差しにとても弱い草花です。鉢植えと違い、地植えはあとから場所を移動できないので、植える場所は慎重に選びましょう。冬場は日が当たり、夏は日陰が多くできる場所が適しています。落葉樹の根元や東向きの場所がおすすめです。
日差しが当たってしまう場合は遮光を
夏場の日差しは葉やけを起こし、枯れてしまう原因にもなります。日かげにならないときは、遮光ネットを使いましょう。
地植えでの冬越し
鉢植えと違い、地植えの場合は移動できないので、冬場の日光を追いかけて当てることができません。降雪や凍結の多い場所では、そっと落ち葉をかけて冬越しさせてあげましょう。日本海側で野生に生育している雪割草と、同じような環境を作ってあげることが望ましいです。
まとめ
耐寒性があり、栽培方法のコツさえつかめば育てやすい雪割草。夏の遮光と水やりさえ気を付ければ簡単に育てられます。雪割草は咲き方と色の種類がたくさんあり、自分のお気に入りを選ぶのも楽しくなりますね。上級者になると、自分で交配して新しい種を作り出すこともあるんだとか。今なおファンの多い、山野草の世界に足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。
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