バタフライガーデンとは？蝶を呼ぶおすすめの植物を詳しく紹介

花の美しさと強い芳香、加えて効能の高さから「ハーブの女王」と呼ばれるラベンダーは、蜜源植物としても利用できる多年草です。品種にもよりますが暑さと湿気に弱く、冷涼地以外の地域で育てる場合は鉢植えにして、夏期は風通しのよい涼しい場所で管理しましょう。蒸れを防ぐため、梅雨時や高温期には株を軽く剪定し、通気性を確保するのもおすすめです。

キャットミントは非常に多くの種類を有する宿根草です。おもにハーブとして利用されているのは「キャットニップ」という種類で、古くから料理や薬用ハーブとして用いられてきました。蜜源植物としても有用で、見頃の時期を迎えると蝶やミツバチがよくやってきます。花姿はラベンダーに似ていますが、ラベンダーよりも耐暑性があるハーブです。

オレガノは「ハナハッカ」の別名を持つハーブです。非常に種類が多く、種類・品種によって花や葉の形状ばかりか、香りの質も違います。耐暑性も耐寒性もあり、ハーブのなかでも丈夫で育てやすい部類ですが過湿に弱く、梅雨時や真夏の高温多湿には注意が必要です。地下茎で増えるため、1年に1回、春または秋の気温が落ち着いた時期を選んで株を整理します。

ブッドレアは甘い香りと蜜を持ち、「蝶が好む花」の代表格とされています。欧米では「バタフライブッシュ」とも呼ばれ、バタフライガーデンに不可欠の花として重宝されています。丈夫で育てやすい樹木ですが、成長が早く樹形が乱れやすいため、剪定作業を丁寧に行いましょう。

ライラックは上品な花姿と甘美な香りで人気の高い花木です。寒さに強いぶん暑さと過湿に弱く、冷涼地が向いています。暖地で育てる場合は鉢植えにするか、日当たりと風通しがよく、西日が当たらない場所に植えましょう。開花時期に入ると甘い香りに惹かれて蝶がやってきますが、特にアオスジアゲハに好まれる傾向があります。

ランタナは鮮やかな花色、アジサイに少し似た愛らしい花姿、開花時期の長さから春～秋のガーデニングで人気の花木です。丈夫で育てやすいですが、侵略的外来種指定を受けるほど繁殖力が強いため注意しましょう。一方、蝶が好む花としても知られており、アゲハチョウやモンシロチョウなどさまざまな蝶を引き寄せるため、バタフライガーデンによく用いられています。

ミヤギノハギは垂れ下がった枝に紅紫色の花をつける姿が優美で、ハギ類のなかでも特に人気が高い品種とされています。蜜源植物であると同時に食草にもなり、非常に多種類の蝶がやってくる植物です。手間をかけなくてもよく育つ丈夫な植物ですが、放っておくと大きくなり過ぎてしまうため、開花後に大きく切り戻します。

ハニーサックルは和名を「スイカズラ（忍冬、吸葛）」というつる性植物です。古くから甘い蜜を持つことが知られていたため、砂糖が高級品とされ甘い物を口にする機会が少なかった時代には、甘味の代用品として扱われていました。ハニーサックルの蜜は蝶やミツバチにとってもごちそうで、蜜源植物としてもよく利用されています。