二カンドラ(黒ほおずき)の育て方!種まきから採種まで詳しく紹介

二カンドラ(黒ほおずき)の育て方!種まきから採種まで詳しく紹介

ほおずきと聞くと、オレンジ色のものを思い浮かべる人が多いでしょう。実は「黒ほおずき」と呼ばれる植物があります。しかし黒ほおずきこと二カンドラは、ほおずきではありません。花が終わったあとほおずきに似た実がなります。二カンドラの育て方を詳しく見てみましょう。

記事の目次

  1. 1.二カンドラ(黒ほおずき)とは?
  2. 2.二カンドラの特徴
  3. 3.二カンドラの栽培カレンダー
  4. 4.二カンドラの育て方【準備~植え付け】
  5. 5.二カンドラの育て方【育苗~採種】
  6. 6.二カンドラの育て方【病害虫対策】
  7. 7.二カンドラの利用方法
  8. 8.二カンドラ(黒ほおずき)を育ててみよう

二カンドラの育て方【準備~植え付け】

栽培環境

Photo byyairventuraf

二カンドラは、日当たりと風通しのよい場所が好きです。日当たり、風通し、水分と栽培環境がよければ100cmを超える大株になることもあるでしょう。また、二カンドラは日当たりがあまりよくない場所に種が落ちてしまっても、発芽して育つと小さな花を咲かせます。

用土

Photo bywalkersalmanac

二カンドラは水はけのよい用土が好みです。二カンドラの苗をプランターや植木鉢で育てる場合は、肥料の入っている草花用の用土を使うか、赤玉2:腐葉土1の割合で混ぜた用土を使いましょう。腐葉土の代わりにバーク堆肥でも問題ありません。二カンドラの苗を地植えする場合、30cmほどの穴をあけてください。底から1/3のところで庭土と腐葉土をよく混ぜた用土を作り、植え付けます。

種まき

ポットで発芽させる

二カンドラの種は好光性種子です。用土に種まきをしたら土をかぶせずにそっと水やりしてください。勢いよく水やりすると種が流れてしまうため、発芽まで優しく水やりします。また、二カンドラを箱撒きや育苗ポットに種まきして発芽させたときは、本葉が4枚ほどそろったら個別のポットに植え替えて管理するか地植えにします。

好光性種子(こうこうせいしゅし)とは?

好光性種子とは、光が当たることで発芽する種子のことです。明発芽種子ともいいます。この種子をまく場合、用土をかぶせないのがコツです。好光性種子に対して嫌光性種子(けんこうせいしゅし)もあり、暗い場所で発芽するのを好むものです。暗発芽種子ともいいます。

直播する

二カンドラの種を直播する場合は、株間を30cmくらいあけましょう。二カンドラはプランターでも大きく育ちますが、特に地植えは日当たりや風通しがよい環境なら100cmほどと大きく育ちます。周囲にほかの植物を植えている場合、大きくなったらどのようになるか想像して種まきするとよいでしょう。たとえ大きくなりすぎたとしても、切り戻しや剪定で管理できるので問題ありません。

植え付け

二カンドラをポットで育苗したものや購入した苗を、プランターや植木鉢に植え付ける場合は一回り大きなものを選びます。管理しつつ大きさや根張りを見て、途中で根詰まりを起こしていたらさらに一回り大きなものに植え替えます。

二カンドラの育て方【育苗~採種】

水やり

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二カンドラをプランターや植木鉢で栽培する場合の水やりは、表面が乾いたら底の穴から水が流れ出るくらいたっぷりと与えましょう。鉢皿にたまった水は捨ててください。二カンドラを地植えしている場合の水やりは、ほとんど降雨でしのげます。ただし、日照りが続きあまりにも乾燥した場合は、涼しい時間に水やりしてください。

追肥

二カンドラは成長が早いため、成長期にあわせて薄めた液体肥料を1週~2週に1回、水やりのタイミングで追肥しましょう。とくに開花時期は株が花を咲かせるためにパワーを必要とすることから、液体肥料の施肥は重要です。

ボタニ子

ボタニ子

二カンドラは一日花で、毎日たくさんの花を咲かせるわ。開花時期の夏は液体肥料を追肥して元気に花を咲かせましょう。

ボタ爺

ボタ爺

液体肥料といってもいろいろ種類があるからの。説明欄をよく読んで、薄め方に気をつけよう。

摘芯

二カンドラは条件がよければ、とても大きく育つ丈夫な植物です。あまり丈を大きくしたくない場合は、摘芯してください。摘芯した根元から、新しい芽が出て花数が増えます。また、摘芯をすると株の形も整い、ほかに植物が植えてある場合バランスもよくなるでしょう。

採種

二カンドラは黒ほおずきと呼ばれるだけあり、種は普通のほおずきと同じように咢の中の球体に入っているのが特徴です。皮が破けると、小さい種がばらまかれます。毎年同じような場所で育てている場合それでもよいですが、ナス科のため連作障害を起こす可能性もあります。二カンドラの実がなりはじめたらネットで保護するか、茶色く熟してきたら枝ごとかりとってしまいましょう。

二カンドラの育て方【病害虫対策】

Photo byRadfotosonn

二カンドラの英名は「shoo fly plant(シューフライプラント)」といいます。葉からハエやムシを寄せ付けない香りを発しているのが、この名前の由来です。アリは平気なようなことから、二カンドラにとって有害な虫に効果のある香り物質のようです。実には毒があり食べられず、特に根には強い毒性があることから、害虫に強い植物といえます。また、強健な植物で病気の心配もありません。

二カンドラの利用方法

利用方法①ドライフラワー

二カンドラは切り花や、ドライフラワーとして利用できます。二カンドラの花は一日花で、日が当たると咲き始め、暗くなると閉じます。そのため、ドライフラワーには、実を活用しましょう。二カンドラの実がまだ黄緑色と紫色をしているうちにカットし、逆さまにつるして管理しましょう。徐々に色が変化して、最終的には上品なベージュに仕上がります。

利用方法②虫よけ効果

二カンドラは虫除け効果が期待できます。二カンドラにはステロイドラクトンの一種がふくまれており、殺虫効果があるとされているからです。二カンドラを玄関の近くに植えたり、鉢植えを出入りの多い扉の近くに置いたり、ゴミ箱の近くで管理したりすると効果が実感できるかもしれません。

ボタニ子

ボタニ子

ステロイドラクトンの一種だけじゃなくて、ほかの殺虫成分も含まれているかもしれないんだって。まだ、わかっていないの。

二カンドラ(黒ほおずき)を育ててみよう

Photo by lilli2de

二カンドラはこぼれ種でも花を咲かせる、丈夫で育てやすい植物です。発芽率もよく、花数も多いため夏を彩る花としておすすめです。鉢植えやプランターでも大きく育ちますが、地植えならさらに迫力を増します。日当たりと風通しさえよければ初心者でも気軽に栽培できるため、種や苗が手に入ったら涼し気な花と、シックな色の実を楽しんでみましょう。

ほおずき
ライター

ほおずき

最後まで記事をご覧いただき、ありがとうございました。観葉植物歴は30年以上です。食べ終わった種を埋めておいたら巨大化したアボカドやミカンなどを含めガジュマルやコウモリラン、トックリランやクワズイモなど、現在20鉢の観葉植物と暮らしています。挿し木で増やしたウツボカズラが新しいつぼをつけ始めました。

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