シマトネリコの剪定方法①適期と準備
剪定の基本を学んだあとは、いよいよシマトネリコの剪定方法についてみていきましょう。手順や切る位置はどこなのか、など詳しく解説します。
シマトネリコの剪定はなぜ必要?
シマトネリコは、とても丈夫で生育旺盛の庭木です。幼木の頃から何もせずに放っておくと、樹高が10mを超える高さになることもあるため、剪定は必ず行いましょう。剪定の方法を覚えておけば、業者に頼む必要もありません。自分の好みの形に整えられるだけでなく、生育環境もよくなります。幼木のうちから剪定を心がけ、2mくらいの高さまでに止めておくと、自分で剪定がしやすいでしょう。
剪定時期はいつ?
シマトネリコの剪定時期は3月と10月が適期です。強健なため、真夏と真冬を除けば、いつ剪定をしても失敗するほどの大きなダメージはありません。しかし、冬の寒さに弱いため、寒い季節に剪定するのは避けましょう。3月であれば、冬に枯れた葉や枝を同時に剪定できるため、剪定しやすいでしょう。花が咲き終わった10月も、樹形を整える時期としておすすめです。

ボタ爺
シマトネリコは冬の寒さに弱いから、太い枝を切るなど思い切った剪定をする場合は、10月よりも3月が適期じゃ。失敗が少ないぞ。
剪定に必要な準備は?
「軍手」「剪定ばさみ」「癒合剤」を用意します。剪定には、剪定専用のはさみを使用してください。持っていない場合は、ホームセンターや園芸店などで剪定ばさみを購入することをおすすめします。断面がきれいで、木の負担を減らせます。癒合剤は、剪定後の枝の切り口に塗るために必要です。
癒合剤とは
癒合剤は、剪定後に枝の切り口に塗る薬剤です。雨やほこりなどによる雑菌から、切り口を清潔に保護する役割があります。剪定後、切り口をそのままにしておくと、腐って枯れる原因にもなります。特に太い枝を切った切り口には、必ず塗るようにしましょう。

癒合剤には、剪定後に塗り忘れの失敗がないように、色付きの種類もあります。木の外観が気になる場合は、透明のものがおすすめです。

ボタニ子
剪定後の切り口は、木にとって傷のようなものです。癒合剤を塗り、雑菌などで枯れないように、しっかりと保護しましょう。
適期と準備
- シマトネリコの剪定適期は、3月と10月
- 剪定ばさみと癒合剤が必要
- 剪定後、太い枝の切り口には必ず癒合剤を塗る
シマトネリコの剪定方法②樹形のコツ
シマトネリコの剪定の時期や季節、癒合剤など剪定に必要な準備が整ったら、いよいよ剪定を始めましょう。初心者であれば、切る位置や回数などがわからずに失敗してしまうことも考えられます。シマトネリコの剪定には、どのようなことを意識すればよいのか樹形のコツを確認していきましょう。
樹形を意識する
シマトネリコの樹形を整えるコツは、縦型の楕円形か扇形を意識することです。涼しげで自然な樹形に仕立てられます。初心者のうちは、どこを切れば希望どおりの樹形になるのかわかりにくいですが、最終的な樹形をイメージしておくと、大きな失敗を防げるでしょう。

ボタ爺
丸く仕立てると、涼しげで柔らかい雰囲気がなくなってしまうぞ。樹形は好みだが、シマトネリコのよさを最大限に引き出したいものだのう。

ボタニ子
剪定初心者であれば、まずはどんな雰囲気が好きでその庭木を選んだのか、を思い浮かべるのが上達へのコツです!
剪定の回数を適期でわける
一度にたくさんの枝を切ってしまうと、樹形が乱れて失敗してしまうこともあります。また、切り方を間違えて、木全体を弱らせたり、枯らせてしまったりする可能性があります。樹形のコツは、「一度にたくさんの枝を切らない」ことです。初心者で不安があるうちは、3月と10月に回数をわけて剪定するなど、少しずつ樹形の様子を見ながら剪定するのもおすすめです。

ボタ爺
3月に余分な枝の剪定をして、10月に樹形を整える程度に枝先だけ剪定、なんていうのでもいいんじゃ。

ボタニ子
適期で回数をわけて剪定すれば、失敗する可能性も減って気が楽ですね。成長が速いから、3月に剪定しても10月にはあっという間に伸びています!
樹形のコツ
- 樹形は縦型の楕円型か扇形にすると、自然な樹形になる
- 初心者は一度にたくさんの枝を切らない
- 3月と10月など適期で回数をわけて剪定すると、失敗しにくい
出典:写真AC