ヒメイワダレソウとは?
ヒメイワダレソウ(姫岩垂草)は南アメリカが原産の高温多湿を好む多年草です。花は白やピンクの可憐な花を咲かせ、根は50〜60cm程まで地中に張り巡らされます。また、種子を形成しないため、苗を購入して植え付けを行うことになります。ヒメイワダレソウは、あらゆる環境下でも生育できる強い生命力と繁殖力を兼ね備えています。雑草や害虫の駆除の対策にも効果があることや、比較的簡単に栽培できる点も魅力の1つです。
基本情報
学名 | Liippia canescens |
和名 | 姫岩垂草 |
属名 | イワダレソウ属 |
科名 | クマツヅラ科 |
原産地 | 南アメリカ |
花言葉
花言葉は『誠実』『絆』などです。暑い過酷な環境の中でも、ひた向きに花を咲かせる姿から付けられています。
ヒメイワダレソウの特徴(3つ)
①生命力の強さ
高温多湿の環境を好み耐踏圧性にも優れた性質を持っています。また、寒冷地でも越冬できる生命力もあるため地域を選びません。さらに、栽培の手間がかからず、ハーブ系の植物ということもあり、害虫を寄せ付けない特性をもっています。
②グランドカバーにもおすすめ
植え付けから約1か月~2か月の短期間であっという間に成長するので、お庭のグランドカバーにもおすすめです。その成長力の早さから、他の雑草も駆逐してしまうため、結果として、(そのほかの雑草のための)除草剤や草刈りなどの労力を削減できます。また、カメムシなどにも防虫効果を発揮するので、農薬のコストも削減できるメリットもあります。
グランドカバーで育てる場合の管理
乾燥した環境でも苦にすることもなく夏場でも、数日に1回程度の頻度で水やりをやれば十分ですが、植え付け直後の2週間くらいまでは、土が乾いたら細目にお水を上げるようにしましょう。
③放射能の吸着にも効果的
ヒメイワダレソウは、放射能のセシウムにも絶大な吸着効果があることが明らかになり、その吸着力は以前から注目されていた向日葵の約30倍とされ、放射能で汚染された地域の土壌の浄化にも期待が寄せられています。
ヒメイワダレソウの植え付け方法と時期
植え付け方法
庭のグランドカバーとして利用されるケースが多く、地植えが主流となっています。種をつけないため、まずは種苗店かネットショップで苗を購入するとよいでしょう。
地植えの方法
ヒメイワダレソウを植え付けする土壌は特に選別の必要はありませんが、できるだけ日当たりの良い場所が理想的です。
ヒメイワダレソウの植え付け(地植え)の手順
- まずは必ず植えるスペースやその周りに生えている、雑草を根こそぎ除去しましょう。
- 次に穴を掘りますが、根は深くまで伸びることはないため、大体15cm程度の深さもあれば十分です。
- 株を植えていきますが、ポイントとして40cm~50cmほどの間隔を空けて植栽していきます。
- 最後に仕上げとして強めに踏みつけを行い、根付きやすくしてあげることが重要です。
鉢植えの方法
鉢植えをする際には、大きめのプランターを使用し用土は市販で売られている培養土もしくは赤玉土6と腐葉土4の割合で混ぜた土を使いましょう。
植え付けの時期
植え付けは4~9月が適していますが、梅雨の時期に植えると水やりの手間も省けるため特におすすめです。冬の期間でも不織布ベタがけなどで防寒対策を講じれば植栽は十分可能です。
ヒメイワダレソウの育て方
水やり
ヒメイワダレソウを植え付け後は約2週間~3週間は、土が乾燥したら細目にたっぷりと水やりをします。根付いてきたら雨水だけでも十分ですが、真夏の時期だけは2日に1回程度は水やりをしましょう。
肥料
住友化学園芸 マイガーデン 植物全般用 1.6kg
参考価格: 1,296円
地植えの場合には余程の荒れた土壌でない限り肥料は必要としませんが、生育不良や成長を促進したい場合には、緩効性化成肥料が有効です。
ヒメイワダレソウの栽培の注意点
ヒメイワダレソウは日当たりの良い環境を好む植物であるため、日陰で栽培した場合には注意が必要です。(成長不良の原因となる可能性あり)また、気を付けるポイントとしては、近くに植物がないことを確認してから植え付けは行いましょう。(ただし、雑草のみならず有益な植物までも駆逐してしまう危険性もあるため、周囲に何もないところの方がベターです。)
まとめ
ヒメイワダレソウは、日当たりの良い条件であれば、どんな環境においても容易に栽培できる植物であるため、グランドカバーとしても最適で、お庭の除草や害虫駆除などの効果も期待できます。特別な手入れなどもないため、園芸が初めての方でも手軽に栽培できますよ。ぜひ挑戦してはいかがでしょうか。
出典:BOTANICA