ユーカリポポラスの育て方:地植え
鉢植えに続いて、地植えの育て方のご紹介です。根腐れしやすい、乾燥しやすいというポイントを押さえながら、どういったことに気を付ければいいか見ていきましょう。地植えでも起こりやすい枯死を防ぐ方法や、気になる冬越しの方法もチェックします。ぜひ立派なシンボルツリーに育ててくださいね。
地植えの育て方①場所決め
ユーカリポポラスの苗を買ってきて、いざ庭に地植えしようとなったときに、まず大切なのが場所決めです。外ならどこでもいいというわけではありません。というのも、ユーカリポポラスはほかの植物と違って植え替えしにくいという特徴を持つからです。庭植えを行う際には、後述のポイントをチェックして、適切な場所に植えてあげましょう。
日当たりのいい場所にしよう
ユーカリポポラスは日差しを好むので、日当たりのよい場所をしっかり選んでから植えましょう。さらに成長スピードが速いため、樹高が大きくなっても立地のうえで差し障りがなく、ほかの植物の日あたりを遮ってしまう心配もない場所を選びたいですね。
根腐れしない水はけのいい場所を選ぼう
地植えの場合、日当たりのよさだけでなく、水はけのよさで場所を選ぶのもユーカリポポラスの枯れを防ぐ大切なポイントです。根腐れを起こしやすいので、水たまりが頻繁にできる場所や粘土質の場所はなるべく避けましょう。日当たりがよいと水たまりもできにくいですし、両方の視点から探すことをおすすめします。
地植えの育て方②添え木
鉢植えの育て方でもご説明しましたが、ユーカリポポラスの根は浅くしか張りません。他の木のように、しっかり深く土にもぐっていくような根の付き方はしないのです。ですから、強風などにあおられると根から倒れてしまうこともあります。強風が吹きやすい場所に植える場合や、台風などで強風が予想される時期などは、支柱で添え木をしながら育てていくのがいいでしょう。
地植えの育て方③水やり
ユーカリポポラスを育てるうえで大切なポイントとなる水やりですが、庭植えの場合も鉢植えとポイントは同じです。特に植えたばかりのころは、根が弱く水を上げる力も弱いので、葉の様子を見ながら適宜与えてあげるのがいいでしょう。鉢植え同様、葉の先端がカリカリと乾燥し丸まってきているようなら要注意です。たっぷりと水を与えましょう。
地植えの育て方③剪定
庭植えで大きなシンボルツリーが欲しい方には、ユーカリポポラスはおすすめです。あっという間に大きくなり、2,3メートルの樹高になることも珍しくないからです。他の植物よりも早く存在感あるサイズになってくれるのはうれしいところです。ですがその反面、旺盛な成育で必要以上に大きくなってしまうこともありますので、高さを抑えたいときは枝の先端を切って摘心しましょう。左右に広がっている枝は、風通しのいいように適宜切って構いません。
地植えの育て方④冬越し
水枯れにさえ気を付ければ、ユーカリポポラスは夏の猛暑でも逞しく育ってくれます。樹高もあり枝もどんどん増えますので、庭に自然の日陰を作ってくれることでしょう。寒い時期にも割と強く、耐寒温度は-6℃と言われています。
寒冷地での冬越し方法
東京や大阪といった温かい地域であれば、冬越しをさせる必要は特にありません。一方、-6℃を下回るような時期がある地域であれば、冬越しをさせる必要があります。具体的な冬越しの方法としては一度地面から鉢に植え替えをし、暖かい部屋で冬越しさせるといったものになります。
ユーカリポポラスを挿し木で増やす
ぐんぐん成長し、ガーデニングの主役級の存在感を出してくれるユーカリポポラスですが、お値段が高めなのはネックです。しかし、1本ユーカリポポラスがあれば、挿し木で増やすこともできるのです。簡単な手順をご紹介します。
①枝を短くカットする
剪定が欠かせない成育旺盛なユーカリポポラスですが、その際に出た枝を有効に利用しましょう。その年に出た枝を10センチ前後に小さくカットし、先端に近い方の葉を2枚ほど残します。
②数時間から一日水に漬ける
カットした枝の根元を水につけてたっぷりと水を吸わせましょう。このときにしおれてきてしまうような枝は、やがれ枯れてしまいます。何本もカットした枝を用意して行うほうが効率的です。
③土を入れたポットに植え替えをする
水を十分吸い上げた枝を、土がはいったポットなどに植え替えます。土に挿した枝が倒れないようにしっかりと深く押し込み、根元に土をかぶせます。根が出るまではグラグラと不安定ですので、割りばしなどを支柱にして添え木をしてやるといいでしょう。
④粘り強く水やりを続けよう
ユーカリポポラスの挿し木から根が出るのには時間がかかります。2~3か月は覚悟しておきましょう。その間、水切れを起こして枯れてしまわないように、土やユーカリポポラスの葉の様子をしっかり観察しながら水やりを続けましょう。伸びてきて倒れそうになったら、支柱で添え木することもお忘れなく。
⑤新芽と発根が確認出来たら植え替えをしよう
新芽が出てきて発根が確認できれば、庭や植木鉢に植え替えをします。植木鉢で育てていく場合は、成長に合わせて大きな鉢へ植え替えていきましょう。最初は小さな苗ですので、強風などで倒れてしまわないように、支柱を使って添え木をしながら大きくしていきます。挿し木に適している時期は初夏から夏にかけてとされています。夏の剪定の時期に合わせて挿し木をするといいでしょう。
ユーカリポポラスのあるおしゃれな毎日を楽しもう
鉢植えでも庭植えでもぐっとガーデニングの雰囲気を良くしてくれるかわいいユーカリポポラス。その育て方のポイントは、枯れや根腐れの原因となる水やり、成長に欠かせない日当たり、そして倒れないための強風対策(添え木)でしたね。-6℃を下回る寒冷地では冬越し対策もしっかりしていきましょう。成長が早いので、対応が遅れてしまわないように毎日気にかけてあげれば、素敵なシンボルツリーになること間違いなしです。
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出典:写真AC