パフィオペディルムとは?特徴や花言葉をご紹介!食虫植物なの?

パフィオペディルムとは?特徴や花言葉をご紹介!食虫植物なの?

パフィオペディルムは花屋ではみかける機会は少ないですが、個性的で独特な花の姿をしている植物です。花の一部である唇状が袋状になり、食虫植物に間違われますが、花束にすると存在感があります。パフィオペディルムの特徴や花言葉、さまざまな種類などを紹介します。

記事の目次

  1. 1.パフィオペディルムとは?
  2. 2.パフィオペディルムの特徴
  3. 3.パフィオペディルムの語源
  4. 4.パフィオペディルムの花言葉
  5. 5.パフィオペディルムの育て方
  6. 6.パフィオペディルムの種類
  7. 7.パフィオペディルムとワシントン条約
  8. 8.パフィオペディルムを飾る
  9. 9.まとめ

パフィオペディルムとは?

出典:写真AC

パフィオペディルムは洋ランの仲間です。以前はアツモリソウ属に分類されていました。一番の特徴は花の唇弁が袋の形になっている変わった姿をしています。この袋状のイメージから、食虫植物と間違われることも多いです。パフィオペディルムには、かわいいデレナティイや花に斑点の模様があるベラチュラムなど多くの種類があります。

基本情報

学名 Paphiopedilum
別名 パフィオ/パフィオペディルム
英名 Paphiopedilum,Lady's slipper
ラン科
パフィオペディルム属
形態 多年草

分布

パフィオペディルムは約70種が野生している洋ランです。原産地は東南アジアを中心に熱帯から亜熱帯アジアで、広く分布しています。品種それぞれの分布域は限られているものが多く、野生では絶滅の危機にある品種が多数あります。そのため、ワシントン条約で原則的に輸出入が禁止されています。

食虫植物?

パフィオペディルムの花は個性的で唇弁が袋の形をしています。虫を捕まえて養分とする、食虫植物にある袋状の捕獲葉と似ているため、食虫植物と思われていることも多いですが間違いです。

パフィオペディルムの特徴

出典:写真AC

パフィオペディルムの大きな特徴は、花の一部である唇弁が袋の形になっており、その姿は食虫植物をイメージさせます。ほかの特徴としては、地上に根を下ろす地生蘭もしくは半着生蘭であり、洋ランでは根を下ろすタイプは少数派に属します。

特徴①花

花の季節

パフィオペディルムの花が咲く季節は、品種によって違います。寒い季節12月ごろに咲き始め、6月ころまで花を見ることができます。花持ちがよく1ヶ月くらい咲いてくれます。花の色はたくさんあり、白色、茶色、黄色、かわいいピンク色など様々で、模様にも斑点や縞模様など豊富にそろっていて、花束にも使いやすい花材です。

唇弁

パフィオペディルムは3枚に花弁があり左右対称です。上向きの花弁は幅広く、大きく上についています。下向きには袋の形の唇弁がついています。個性的でこの姿から食虫植物と間違われやすいです、袋状の唇弁に虫が入り込むことで花粉がつき受粉します。

特徴③葉

パフィオペディラムは葉だけで成長していく植物です。平たく楕円形の葉は5~7枚ほどつき、大きく伸びます。その中央から花の芽が伸び花が咲きます。花が終わると株のわきから新しい芽を伸ばし、成長してやがて花が咲きます。

特徴④根

パフィオペディルムの根は2種類あります。土に根を下ろす地生ランと岩肌や木の幹に張りついて成長する半着生ランがあります。洋ランでは土に根を下ろすタイプは少数派にあたります。他のランに比べて根の数が少なく、植えかえのときには取り扱いに気をつけましょう。

パフィオペディルムの語源

語源

出典:写真AC

パフィオペディルムの語源は、英名で「Paphiopedilum,Lady's slipper」です。女神のスリッパ(サンダル)を意味しており、花の唇弁の姿が女性用の靴をイメージでき、ギリシャ語から名づけられました。女神はギリシャ神話に出てくるヴィーナスのことです。

アツモリソウ属

以前パフィオペディルムはアツモリソウ属(Cypripedium)に分類されていました。この属の学名を仮名読みしたシプリペジュームの名前で広く伝わっていました。現在は葉と仮雄しべ、自生場所の違い等から別の属に分類されています。

パフィオペディルムの花言葉

花言葉

出典:写真AC

パフィオペディラム花言葉は、「変わりやすい愛情」「官能的」「気まぐれ」「思慮深い」「優雅な装い」です。語源の女神のスリッパ(サンダル)の女神ヴィーナスのイメージで「変わりやすい愛情」「官能的」「気まぐれ」という花言葉がついています。「優雅な装い」は、花びらが上を向いており、斑点や模様が入る品がある姿にちなんでいます。

花束

パフィオペディルムは大変個性的で、たった1本でも存在感のある花です。それを花束にすると、独創的でボリュームがでて花言葉のとおり「優雅な装い」の華やかな花束になります。切り花にしても、水のあがりもよく花の持ちがいいです。花屋の店頭で見かけないときは、店員さんに相談してみてください。

ボタニ子

ボタニ子

つぎは、パフィオペディルムの育てかたのポイントについて紹介します。

パフィオペディルムの育て方

出典:写真AC

世界4大洋ランのひとつが「パフィオペディラム」です。色は地味ですが、個性的な花びらの形や気品のある姿が好まれ栽培されています。環境に適すれば10年以上持つ丈夫な洋ランです。野生のものは地生と半着生ですが、栽培するときは鉢植えで育てましょう。原産地とは環境が違うので、気温に気をつけてください。

環境

パフィオペディルムは弱い太陽の光を好みます。野生では、密林で薄い日差しのなかに育っています。野生の根は地生と半着生で、洋ランとしてはめずらしく土に根を下ろすタイプです。根が弱いので長く雨が続くときは注意してください。風通しのよい場所で育てるようにしましょう。

温度

Photo byPublicDomainPictures

パフィオペディルムは洋ランのなかでは、低温に強いですが温度管理に気をつけましょう。適温は15度~30度です。特に冬の季節は10度以下では、成長に影響し、8度では休眠状態になります。霜にあたると枯れてしまうので注意してください。夏の季節はは30度以上で成長に影響し、40度以上では葉焼けで枯れてしまいます。

水やり

パフィオペディルムは水を好む洋ランです。夏の季節には水を多めにあげましょう。春と秋の季節には、土の表面が乾いたら水をあげます。パフィオペディラムは水を貯めておくバルブがなく、乾燥に弱いので水切れには注意してください。冬の季節はすこし乾燥気味に育てましょう。

植えかえ

出典:写真AC

パフィオペディルムの植かえは季節が春になれば、1年おきに行いましょう。根が多くないので、丁寧にあつかってください。水苔に植え付けをしている場合は、毎年植え替えをおすすめします。植えかえ後は15~30日ほどは、水やりと肥料を控えてください。

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パフィオペディルムの種類

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