黄梅(オウバイ)の育て方!適した栽培環境や剪定方法などを解説!

黄梅(オウバイ)の育て方!適した栽培環境や剪定方法などを解説!

黄梅は、学名が「Jasminum nudiflorum」で、ジャスミンの種類のひとつです。つる性で、冬の時期に黄色の花を咲かせます。黄梅は、滅多に枯れることがないので、初心者にも育てやすい植物です。育てる場所や用土、増やし方などをご紹介します。

記事の目次

  1. 1.黄梅はどんな花?
  2. 2.黄梅の花言葉
  3. 3.黄梅の育て方
  4. 4.黄梅の『枯れる』理由
  5. 5.黄梅の増やし方
  6. 6.黄梅の越冬方法
  7. 7.まとめ

黄梅の花言葉

Photo by titanium22

黄梅の花言葉は、「期待」「優美」「控えめな美」「恩恵」「気高い」です。1月22日と2月20日の誕生花でもあります。

「期待」

花言葉の「期待」は、黄梅が開花する寒さが残る早春に咲くことから、春の訪れへの「期待」が込められて付けられました。

「優美」「控えめな美」

花言葉の「優美」と「控えめな美」は、枝を垂らして小花を咲かせる姿が、素朴で趣のあることから付けられました。

「恩恵」

花言葉の「恩恵」は、黄梅を眺めていると、早春の豊かさを感じることから付けられました。また、古代中国の治水伝説からともいわれています。それは、洪水を沈めたといわれる人物である禹(う)が、腰に巻いていたつるを娘に手渡した。禹(う)が洪水を治めることに成功し、家に戻ると、娘は石に変わっていました。その石には、父親に渡されたつるが根を生やし、葉が茂っていました。禹(う)は、石になってしまった娘を抱きしめ、涙すると、その涙がかかり、娘にからまっていたつるに、黄色い花が一斉に咲いたという逸話からです。

「気高い」

花言葉の「気高い」は、中国皇帝の正装の色から名付けられました。黄梅の黄色は、古代中国の皇帝だけが使うことを許された明黄色で、高貴のシンボルカラーだからです。

黄梅の育て方

出典:写真AC

黄梅は、原産地が中国の北部と中部なので、寒さには強いです。しかし、北海道の北部のような寒過ぎる場所になると、冬の季節には室内に移動する必要があります。北海道でも南部ならば、一年中戸外で黄梅を育てることができます。

育てる場所

黄梅は、日当たりのよい場所を好みます。なぜならば、日当たりが悪いと株が弱くなり、花付きも悪くなるからです。また、水はけがよく、やや乾燥した環境を好みます。湿気が多い場所では、気根という地上の枝の節から根が出てしまう恐れがあるからです。気根が出てしまうと、花付きが悪くなるので、見つけたら取り除く必要があります。気根は、風通しをよくすると防げます。つまり、日当たりのよい、乾燥した場所で育てると花付きがよくなるのです。

場所が室内の場合

室内で管理する場合は、窓辺などの明るい場所を選びます。季節が冬の時には、暖房の風が直接当たる場所は避けます。

水やり

Photo bymanfredrichter

花が蕾の時に乾燥し過ぎている場合は、サッと霧吹きで水をかけてあげると、蕾の落下を防ぎます。反対に、水をやりすぎてしまうと、湿気の原因になってしまうので注意が必要です。また、水やりでは、葉や枝に水をかけないことが大切です。

地植えの水やりの方法

水やりは必要ありません。地植えでは、降雨で十分です。真夏や日照りが続くなどして土が乾燥する場合は、夕方以降に水やりをします。

鉢植えの水やりの方法

土の表面が乾いたら、水やりをします。鉢底から水が流れ出るまで、十分に水やりをします。受け皿にたまった水は捨てます。鑑賞用の室内向けの黄梅もあり、冬の季節に室内で管理すると、暖房で花がしおれて枯れてしまいます。その時は、霧吹きを使って、花に水を吹きかけます。室内で育てる場合は、暖房の風が当たらない場所を選びます。

用土

出典:写真AC

黄梅は、水はけのよい土壌を好みます。水はけがよいと、土壌が乾きやすくなる分、新鮮な水をあげることができます。

地植えする場合の用土

地植えする場合は、用土に腐葉土をたっぷり混ぜ込みます。腐葉土を混ぜることで、用土が柔らかくなり、保水性や水はけのよい土になります。

鉢植えにする場合の用土

市販の「草花用」の培養土を使います。配合する場合は、「赤玉土6:腐葉土3:川砂(軽石)1」を混ぜたものを使います。

肥料

肥料を多く与えるとよく育ちますが、花付きが悪くなります。栄養が枝の成長に使われ、つるが伸び、花に栄養がまわらなくなるからです。また、チッソ分が多いと、葉や枝ばかりが成長し花付きが悪くなる原因になるため、リン酸とカリ分が多い肥料を使います。

地植えの肥料の与え方

地植えの場合は、花が咲き終わった後の2月~3月頃と10月の年2回です。肥料は、藁や落ち葉などの有機質資材を完全に発酵させた完熟堆肥を使います。株の周辺に穴を数カ所掘り、肥料を埋めます。肥料が根に当たってしまうと、根が弱ってしまうからです。

鉢植えの肥料の与え方

鉢植えの場合も、地植えと同じように2月~3月頃と10月の年2回です。肥料成分が長期間に渡って溶け出し、効果が長く持続する固形肥料を使います。

病害虫

黄梅は、病害虫に強い植物です。春先に、アブラムシが発生することが、たまにありますが、病害虫の心配はいりません。もし、アブラムシを見つけたら、ブラシかテープを使って除去するか、薬剤で駆除します。

植え付けと植え替え

出典:写真AC

植え付けと植え替えの適性の季節は、3月~4月の春と9月の秋です。春と秋のどちらの季節も、落葉時期です。判断の基準は、春は葉の新芽が出る前に、秋は落葉直後です。

植え付け

東北より北の3月~4月に、氷点下や霜が降りたりするような寒冷地の地域では、新芽が出る前の春に植え付けします。寒冷地の秋と冬の季節では、苗が寒さで傷んでしまうからです。植え付ける時は、地面より高く土を盛ります。

植え替え

鉢植えの植え替えは、2年に1度です。鉢内が、根でいっぱいになります。一回り大きな鉢と新しい土を用意して、植え替えます。

剪定と手入れ

黄梅の剪定は、時期と切る位置が重要です。時期は、花後3月下旬~4月までに行います。遅くても、梅雨に入る前に樹高の調整などの剪定を終わらせます。7月には、黄梅の花芽が出るため、梅雨前に剪定をしておかないと花芽も切り落としてしまうことになるからです。剪定の位置は、新芽がついている部分のすぐ上か、分岐している部分のすぐ上を切り落とします。樹形を整える程度の剪定ならば、9月が適期です。秋の季節に剪定をすると、秋には花芽ができているので、剪定した分の花芽が減ります。

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黄梅の『枯れる』理由

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