リュウビンタイの管理のコツ①
リュウビンタイの育て方で気を付ける点を、順番にご紹介します。まず、リュウビンタイは高温多湿の場所を好むため、水やりが非常に大事です。水やりをさぼってしまうと、葉っぱは確実にしおれると思っておいたほうがよいでしょう。じめじめした場所が好きですが、葉っぱがしおれる原因として、日光が少なすぎるということもありえます。
リュウビンタイには水を絶やさない
リュウビンタイは、基本的に用土が乾かないうちに、水をあげる必要があります。霧吹きなどを使って頻繁に水を与えましょう。ただし、鉢の受け皿にたまってしまった水は捨てます。水やりは十分に行う必要がありますが、休眠状態の冬場に水を与えすぎてはいけません。
リュウビンタイの肥料と用土
リュウビンタイには、特別に肥料を与える必要はありません。肥料を使うとしたら、特別な場合の用土、例えば、挿し木(鱗片挿し)や、胞子を育てる際の用土に、水溶性の肥料があれば便利でしょう。液体肥料は固形肥料よりも即効性があるため、使う量に気をつけます。用土は、市販の観葉植物の用土には軽めの用土が多く、背の高いリュウビンタイを育てるときは、赤玉土を2~3割加えて重さを足してもよいかもしれません。
リュウビンタイはのびのびと育てる
リュウビンタイは、本来かなり大きくなる植物です。せっかくの大きな葉っぱを楽しむために、室内で育てるときは、大きくなった後のことも考えて置く場所を考えておきましょう。リュウビンタイは、大きな葉っぱをのびのびと茂らせている姿が、とても見ごたえがある植物です。
枝は切りすぎない
リュウビンタイは、あまり剪定を繰り返していると、育ちが悪くなります。シダ植物は、もともとそんなに成長が早いわけではないため、強剪定という大胆な剪定には向きません。枯れた部分を取り除くくらいにしてあげたほうがよいです。無理に小さくせず、大きく育ててあげましょう。
リュウビンタイの管理のコツ②
リュウビンタイは、季節に応じて管理の方法を変えてあげる必要があります。耐寒性のないリュウビンタイの冬の管理は、意識的に変えてあげましょう。また、特に梅雨時期には、カビの繁殖に注意します。真夏には、直射日光に当てないようにし、葉焼けを起こしたり、しおれたりすることのないように育ててあげましょう。
ボタ爺
暗がりでずっと育ててきたリュウビンタイを、いきなり強い光に当てると葉焼けしやすいのだぞ。
ボタニ子
一度、葉焼けを起こしてしまうと、その部分はもう元には戻らないんだって。
耐寒性がない
耐寒性に優れていないリュウビンタイは、おおよそ10℃以下の環境では育ちが悪くなります。室内でも、窓の近くはかなり冷えることがあるため、鉢の位置に気を付けましょう。また、冬は成長が緩やかになる時期で、肥料をあげたり、植え替えをしたりするといった管理は冬には行いません。冬は水も少なめでよいのですが、暖房などで乾燥するときは、水を少なくしすぎるとしおれる原因になります。
リュウビンタイをカビから守る
高温多湿が好きなリュウビンタイは、カビや根腐れを起こしやすい植物です。根腐れとは、根が腐って窒息状態となり、葉や根が変色してしまうことです。カビや根腐れが発生してしまったときは、早期にカビの発生した部分、根腐れした部分を取り除きましょう。カビはアルコールに弱いため、カビの部分を取り除いたら、残りの土にカビが広がらないように、市販の消毒用アルコールをまいて、さらなるカビの発生を防ぎます。カビの胞子が室内に残らないように、家の外で行いましょう。
リュウビンタイの管理のコツ③
リュウビンタイがしおれる原因は、水分の不足や、耐寒性のなさからくる冬の冷気や、カビばかりではありません。害虫に注意する必要があります。害虫駆除は、多肉植物や他の園芸植物を育てる際も重要ですが、リュウビンタイを育てるときも例外ではありません。
リュウビンタイを害虫から守る
水分を絶やすわけにいかないリュウビンタイの鉢の中は、どうしてもじめじめしてしまいます。湿気が好きな害虫として、カイガラムシやナメクジがいます。カイガラムシは成長すると取り除くのが厄介な害虫のため、幼虫のうちに取り除きましょう。夜行性のナメクジは、夜に観察して取り除きます。害虫対策には風通しをよくし、早めの対応を心掛けましょう。
まとめ
リュウビンタイは、耐寒性がないため寒い地域で育てるのは難しいかもしれません。しかし、日本自生の美しい植物を一度は育ててみたいと思いませんか?鉢に入れて、小さな芽が懸命に育って、やがて大きな葉に育っていくのを見守りましょう。
葉焼けとは、強い日光を浴びることで、葉緑素が溶け出してしまった状態のことを言うのよ。