冬のガーデニング、花壇を彩る葉と実
常緑樹を植えておくのも、庭に彩りを添えるよい方法です。冬のあいだも葉が落ちないということから、商売をする方々にとって、縁起がよいとされている常緑樹。白い景色になりがちな冬の花壇でも生き生きとした葉や実が美しいものです。一度植えるとほとんど手間がかからないので管理もとても簡単でおすすめです。
真っ白い冬の花壇に映える彩り
雪が積もる地域では白い景色が美しく、さらに深い緑と濃い赤の彩りの植物を植えると、暗くなりがちな冬の庭に生命力を感じさせてくれます。秋から植えると、初冬への実や葉の色の移り変わりを楽しむこともできますね。
センリョウ(千両)
葉の上に鮮やかな色の実を見ることができるので、明るい冬の花壇を演出することができます。また、お正月に切り花に欠かせない植物です。実の色は、深い朱色や明るい黄色があります。一度植えると管理もとても簡単です。
植える場所に要注意
センリョウは、山林の明るい日陰に自生する性質なので、庭に植えるときも樹木や建物の陰になるような、直射日光を避けられる場所を選ぶとよいでしょう。
科名 | センリョウ科 |
分類 | 樹木 |
形態 | 常緑低木 |
花期・鑑賞期 | 11月から1月 |
耐寒性 | やや強い |
耐暑性 | 強い |
栽培のポイント | 日陰でもよく育つ |
マンリョウ(万両)
鮮やかな葉の下に、いくつも真っ赤な大きな実が吊り下がるようについている様子がとても美しく、千両よりもさらに縁起がよいとされたことから万両という名前がつけられたといわれています。真っ白い大きな実をつけるものもあり、紅白で庭や鉢に植えるというのもよいでしょう。
白い雪景色にも映える
深い艶やかな緑の葉と鮮やかな大きな赤い実のマンリョウは、白い綿帽子を被った様子も魅力的なので雪見障子の景色としても人気の高い植物です。
科名 | ヤブコウジ科 |
分類 | 樹木 |
形態 | 常緑低木 |
花期・鑑賞期 | 11月から1月 |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 強い |
栽培のポイント | 日陰から半日蔭で管理する |
ヤブコウジ(藪柑子)
十両とも呼ばれるヤブコウジ。メンテナンスが簡単な植物の代表格です。千両や万両よりもさらに樹高が低く、グランドカバーにも向いています。日本庭園では欠かせない植物です。丈夫なうえに、一度庭に植えると旺盛に広がって刈り込みの手間もなく、鮮やかな緑の葉と真っ赤な実が初冬から長く庭を彩ります。
小さな寄せ植えやコケ玉にも
ヤブコウジは背が高くならないので、メルヘンの庭やかわいいコケ玉をつくるのにも簡単で人気の高い植物です。インドアになりがちな冬からの趣味にもおすすめのアイテムですね。
科名 | ヤブコウジ科 |
分類 | 庭木 |
形態 | 落葉低木 |
花期・鑑賞期 | 花は5月から7月、実は11月から1月 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
栽培のポイント | ・半日陰から日陰でもよく育つ ・グランドカバーに向いている |
冬のガーデニング、葉の色が美しい植物
深い緑の葉も魅力的なのですが、斑入りの葉も暗くなりがちな冬の庭を明るくしてくれます。また、気温によって葉の色が移り変わっていく様子も楽しみのひとつです。
斑入りのセイヨウヒイラギ
12月になると店頭がにぎわってくるクリスマスシーズン。冬から人気の高いセイヨウヒイラギですが、斑入りの葉のこのタイプは冬に限らず、年中葉の色が移り変わっていくので長く楽しめます。新芽がピンク色から白く変わっていく様子も魅力的です。日本のヒイラギ(柊)とは花の咲く時期も実の色も違います。
科名 | モチノキ科 |
分類 | 庭木 |
形態 | 常緑高木 |
花期・鑑賞期 | 花は4月から5月、実は11月から1月 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 普通 |
栽培のポイント | 風通しをよくするため、込み合った枝を花の時期の前に刈り込むとよい |
ゴシキバヤブコウジ(五色葉藪柑子)
自生しているものよりも生育が旺盛です。葉も大きく横にグングン広がるので、まさにグランドカバーに最適です。冬の花壇で、雪や霜の白い景色にとても映えます。たくさんある斑入りの中でも色の移り変わりにすぐれているので、五色葉と名付けられているのでしょう。
見ごろは冬から春
寒さが本格的な12月ころはほとんど葉の色の変化はありません。やはり、冬から春への変化のときに新芽が芽吹いて楽しませてくれます。
科名 | ヤブコウジ科 |
分類 | 庭木 |
形態 | 落葉低木 |
花期・鑑賞期 | 花は5月から7月、実は11月から2月 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 普通 |
栽培のポイント | ・半日蔭から日陰でもよく育つ ・グランドカバーに向いている |
出典:写真AC