チカラシバとは?特徴や名前の由来は?開花時期や群生地もご紹介!

チカラシバとは?特徴や名前の由来は?開花時期や群生地もご紹介!

チカラシバというたくましい雑草を知っていますか?名前のとおり、大人が力を込めても抜けないくらい強靭な雑草です。この記事では、特徴的な長い針のような毛がたくさん生えているチカラシバの季節ごとの姿や利用方法を紹介して、チカラシバの生態について解説したいと思います。

記事の目次

  1. 1.チカラシバとは?
  2. 2.チカラシバの特徴
  3. 3.チカラシバの生態
  4. 4.チカラシバの防除
  5. 5.チカラシバの利用
  6. 6.まとめ

チカラシバの防除

写真映えする場所に生えているチカラシバは素敵ですが、本来生えて欲しくない場所のチカラシバは雑草になっていしまいます。チカラシバを雑草として防除する場合は、物理的に防除する方法と除草剤を用いた化学的に防除する方法があります。

チカラシバの防除方法①:物理的防除法

放牧
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チカラシバは刈り払いに対する耐性があるため、春から夏の時期に刈り払いをしてもすぐに再生して効果が薄くなります。そのため、9月上旬の出穂期に高さ5cm程度まで刈り払いをすることで、効果的に除草できます。また、山羊や牛を通常の2倍程度の密度で放牧することで、家畜がチカラシバを食べるため防除することができます。

チカラシバの防除方法②:化学的防除法

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チカラシバは、ラウンドアップなどに含まれているグリホサートを用いることで枯殺できます。ラウンドアップマックスロードであれば50倍希釈で葉面にしっかり散布することで充分枯殺できます。また、DBN粒剤をスポット処理することでも枯殺できますが、アシュラム成分を含むアージラン液剤では、完全に枯殺することはできません。

チカラシバの利用

人に必要のない場所に生えた草は雑草になります。しかし、どんな雑草でも見方を変えたり、特徴を活かしたりすることで人の役に立つことがあります。チカラシバもその例外になく、特徴を活かした利用方法がありますので紹介していきます。

チカラシバの鑑賞用利用

チカラシバは、その穂が特徴的な形状をしており、緑色や黒紫色のインパクトがあるため、庭園や活け花にアクセントをつけることができます。庭草としては寒さや暑さに強く、乾燥にもつよいため、場所を選ばず栽培できるのが強みです。園芸用の品種は刺々しい野生種と異なり、穂が結実すると外側が白く変わり、シルキーな柔らかいイメージになります。

おもちゃにもなるチカラシバ

チカラシバは穂を千切って栗やウニとして遊ぶことができます。穂の生えそろったチカラシバの根本から手前に引きながら穂を手の中に入れた後に、手を開くと、チカラシバの穂の塊がウニや栗の殻のようになっています。

チカラシバの緑化利用

出典:写真AC

チカラシバは、イネ科の多年草のなかでは、種が大きく草丈も70~80cmと低いです。この特性に注目して施設の法面や河川敷、公園の脇などの緑化作物として注目されています。種も大きく人の手で草地を造成しやすく、動物が食べることが少ないため、鹿の食害が発生している地域でも活用できます。

まとめ

出典:写真AC

チカラシバの解説についていかがでしたか。チカラシバによく似た植物にアオチカラシバがあり、穂が緑白色になっているため落ち着いた雰囲気がします。色や生える場所が異なることで、同じような形状の雑草でも受ける印象が異なるためおもしろいですね。力強いイメージのあるチカラシバですが、実は他の雑草との競争にはとても弱く、人による刈り取りが発生している場所でないと生育できません。路上でチカラシバを見かけたときは、人と自然の繋がりの象徴としてみてあげてはどうでしょうか。

dodon
ライター

dodon

農業普及指導員経験者。得意分野は農畜連携と牧草生産。草と農業者とのたたかいは有史以来おこなわれております。

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