育て方④水やり
鉢植えの場合
表土が乾いたら、十分に水やりをしましょう。夏場は、日中に水やりをすると株が蒸れてしまうため、朝か夕方に水を与えます。
また、夏場は乾燥防止と鉢内温度の上昇抑制のため、対策が必要です。二重鉢にするか、砂床に埋めます。砂床作りは、発砲スチロールの箱の側面の下方2~3cmのところに水抜き用の穴を数カ所空けます。箱の中に洗った軽石や小粒の鹿沼土を満たしましょう。
庭植えの場合
晴天が続き、乾燥しないかぎりは水やりの必要はありません。乾燥していないか様子を見ることが大切です。
育て方⑤肥料
肥料の方法は、鉢植えと庭植えとも同じです。
植え付けと植え替えの場合
元肥にリン酸とカリウムが多めの緩効性化成肥料を混ぜておきます。目安は、3号鉢相当の株で2つまみです。
生育期の3月~9月(開花後は除く)
月に2~3回、1500~2000倍に薄めた草花用の液体肥料を与えます。開花時期は、これを週1回施します。液体肥料をかなり薄めるのは、大量に肥料を与えると枯れてしまうからです。
開花後
葉の色が薄くなった場合、薄めた液体肥料を10日に1回与えます。小花が一斉に咲くと、開花後に株が急激に疲労します。開花後は疲労や傷んでいない場合でも、10日に1回の頻度で施しましょう。暑さが落ち着いた9月頃、生育期と同じ要領で肥料を与えましょう。
育て方⑥手入れ
手入れは、花がら摘みと切り戻しです。手入れを小まめにすることで、美しく咲き続けます。
花がら摘み
開花後、手や剪定ばさみで、しおれた花や枯れた花を摘み取ります。そのままにしておくと種が実ってしまい、養分が種にいってしまうため、株が弱ってしまうからです。
切り戻し
花が8割程咲き終わったら、草丈を剪定はさみで切り戻します。このとき、草丈を半分くらいの長さに切り戻しましょう。切り戻しをすることで、新しい茎が出てきて花を咲かせます。
育て方⑦病気と害虫
オトメギキョウがかかりやすい病気は「うどんこ病」「立枯病」「苗立枯病」「灰色かび病」「軟腐病」です。これらのなかでも、うどんこ病と軟腐病は特に注意が必要です。また、害虫は「アブラムシ」「ヨトウムシ」「ハダニ」です。
うどんこ病は5月~8月
うどんこ病は、5月~8月に発生します。葉の表面に白っぽい粉をかけたようなカビが生え、見た目が悪く、花梗部につくと花芽を阻害します。対策としては風通しをよくし、水はけのよい状態にすることです。スプレー式の薬剤などで防止することもできます。
軟腐病は6月~夏場
軟腐病は、湿度が高い6月の梅雨から夏場に発生しやすい病気です。感染すると、茎の根本が腐って枯れて落ちてしまいます。予防策は、栽培場所の風通しをよくすることです。また、用土も水はけのよいものに替えます。このとき、茎のつけ根から上の部分は粗い砂利を使いましょう。
アブラムシは春に発生
アブラムシを駆除方法は、牛乳を水で割った液体をスプレーに入れて吹きかけると効果的です。また、葉にアブラムシがついていたら、テープにくっつけて駆除する方法もあります。
ヨトウムシは晩春~初夏と初秋
葉を暴食するヨトウムシは、晩春から初夏と初秋の2回注意が必要です。温暖な地域では、通年発生することもあります。ヨトウムシを見つけたら潰しましょう。
ハダニは夏
ハダニは夏に葉裏を中心に発生します。乾燥すると発生するため、予防として葉水をかけましょう。また、水に流れやすいため、見つけたら水をかけて流すか濡れ雑巾で拭きとります。
オトメギキョウが枯れる理由
ゴボウ状の太い1本の根を傷つけてしまうと、オトメギキョウは枯れてしまいます。また耐寒性に強い植物ですが、冬場は北風にさらすと枯れる原因になります。