シラネアオイとは
シラネアオイは日本固有の植物です。北海道から中部地方の多雪地帯にかけて広く分布しており、高山の林床などで見つけられます。紫色の美しい花を咲かせるシラネアオイは、愛好家も多いといわれる植物です。そんなシラネアオイの特徴や育て方、手入れや管理のコツなどをご紹介します。
シラネアオイの基本情報
科名 | キンポウゲ科 |
属名 | シラネアオイ属 |
和名 | 白根葵 |
開花時期 | 5月〜6月 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | やや弱い |
シラネアオイの名前の由来
シラネアオイの名前は、漢字で「白根葵」と表記されます。日光の「白根山」で発見され、咲き姿が「立葵」に似ていたことが由来です。名前の由来となった日光白根山では、現在も広くシラネアオイが分布しています。
シラネアオイの花言葉
シラネアオイには「完全な美」「優美」という花言葉が付いています。シラネアオイは日本固有の植物のため、混じりっけのない美しさにぴったりの花言葉といえるでしょう。また、女性を褒めるときに「シラネアオイのように美しい」という例えにも使われています。
シラネアオイの特徴
シラネアオイは「雪を毛布代わりに冬を越す花」ともいわれています。開花時期が終わり冬が近付くと、地上部は枯れてしまいますが、地下部のみで越冬するのが特徴です。多年草のため、雪の季節が終わるとまた新しい芽をつけ成長します。
花
シラネアオイの紫色の花は「山野草の女王」と評されるほど美しいのが特徴です。開花時期は5月上旬〜6月下旬にかけてで、紫色の花弁を4枚付けています。透き通るように華麗な紫色の花は、女王というイメージにもぴったりですね。
突然変異で白色の花に出会うこともある
シラネアオイは紫色の花を咲かせる植物ですが、突然変異を起こした白色のシラネアオイに出会うこともあります。野生のシラネアオイのなかでも、白色の花を咲かせるものはとても貴重です。白色のシラネアオイは、八ヶ岳などの場所で稀に見られます。
蕾
シラネアオイは、雪解け後に芽を出します。首を曲げてうつむいたような姿で発芽するのが特徴です。発芽のときには、すでに葉の中に蕾を抱えていて、成長とともに蕾が濃い紫色に変化していきます。蕾の色の変化を楽しめるのも、愛好家に人気があるポイントです。
葉
葉は若葉色で、大きな2枚の葉が蕾を包んでいる状態で発芽します。葉全体は円形ですが、切れ込みがたくさん入り、カエデのような形をしているのが特徴です。葉脈が深く刻まれているため、触るとザラザラしています。
ボタニ子
次のページでは、シラネアオイの育て方や増やし方をご紹介します。