キレンゲショウマとは?その特徴や見頃時期をご紹介!人気の観光地は?

キレンゲショウマとは?その特徴や見頃時期をご紹介!人気の観光地は?

高山に咲く希少なキレンゲショウマを一度は見てみたいと憧れている人も多いのではないでしょうか。本記事では、キレンゲショウマの特徴や、小説「天涯の花」の舞台にもなった四国の剣山など、九州や四国などのキレンゲショウマの名所を併せてご紹介します。

記事の目次

  1. 1.キレンゲショウマ「黄蓮華升麻」の特徴
  2. 2.キレンゲショウマの育て方
  3. 3.キレンゲショウマの花言葉
  4. 4.キレンゲショウマが美しい観光地
  5. 5.キレンゲショウマと似たレンゲショウマとは
  6. 6.まとめ

キレンゲショウマ「黄蓮華升麻」の特徴

出典:BOTANICA

キレンゲショウマの名前を小説「天涯の花」で知った人も多いのではないでしょうか。育つ環境によっては消滅することもあるキレンゲショウマは絶滅危惧Ⅱ類に指定されました。四国地方に多く見られますが、宮崎県や北海道などでも自生しています。

キレンゲショウマの発見

出典:BOTANICA

キレンゲショウマは1860年に矢田部良吉氏によって発表されました。「矢田部宣言」と呼ばれる論文を発表した矢田部氏により発見されたキレンゲショウマは、学名も「Kirengeshoma palmataYatabe」と付いています。

矢田部宣言とは

東京大学が創設頃は、日本の植物相の分類学研究は欧米諸国の学者の手により盛んに行われていました。そこで、初代植物学教授となった矢田部良吉氏らは「日本の植物の分類は自らの手で解決せん」と宣言しました。このことにより、当時の東京大学における日本の植物研究が「植物学」として開始されることになりました。

キレンゲショウマに掛けた意気込みがすごい

矢田部氏の意気込みはキレンゲショウマの属名からも読み取れます。和名のキレンゲショウマをそのまま属名として使用したことで、世界の植物界に日本を強くアピールしました。これ以降「矢田部良吉氏」「松村任三氏」「牧野富太郎氏」らの植物分類学者が全国規模で日本の植物相の解明を行いました。そして現在ではこれらの研究結果が日本の植物の貴重な資料として、世界の植物学研究に活用されています。

アジサイ科キレンゲショウマ属

キレンゲショウマはアジサイ科キレンゲショウマ属の多年草です。その特徴は1種で1つの属を構成する特異な植物であることです。前述の矢田部氏はキレンゲショウマはユキノシタ科に分類しました。しかしその後、花形の違いによりユキノシタ科からアジサイ科が独立されたため、現在ではアジサイ科に分類されます。キレンゲショウマ属にはアジサイ亜科アジサイ連に含まれる説など様々な見識があります。

出典:写真AC

キレンゲショウマの花は、円錐形の特徴的な黄色い花をまばらに数輪、茎先に付けます。少し肉厚の5枚の花弁がらせん状に並び、少し先がとがった形をしています。花の長さは約4cm、径は1cm前後となんとも可愛らしい姿です。咲き始めは上を向いていますが、果実期になると下向きになります。

草丈は100cmを越えていきます。10cm~20cmの大型の葉は円心形で浅く切れ込みがあります。掌を大きく広げたような形と、ギザギザの縁が特徴的です。

生育地域

発見当初は四国特産とされていました。しかし、現在は紀伊半島、四国山地、九州山地などの地域にも分布していることがわかっています。山地の樹林が被った湿っている谷間や、岩礫地や岩上に生育します。特に石灰岩地帯に群生して見られます。自生の群生が見られる場所は、四国に点在しています。

開花時期

キレンゲショウマの開花時期は7~8月です。栽培されている地域によっては6月頃から開花することもあります。

見頃時期

出典:BOTANICA

自生しているキレンゲショウマの見頃時期は、7月中旬から8月です。ちょうど夏休みの時期に群生のキレンゲショウマが見頃を迎えます。自生しているキレンゲショウマの開花期間は1週間くらいです。

キレンゲショウマの育て方

出典:BOTANICA

日照条件

地植えであれば日陰か半日陰の明るい場所、夏は日陰になる水はけのよい涼しい場所が最適です。暑さに弱く日当たりが良い場所では、ツボミが咲かないまま落ちてしまうことがあります。鉢植えでは、大鉢でゴロ石などで水はけをよくして、夏は日陰になる場所に移動しましょう。

育て方のポイント①

キレンゲショウマの育て方でもっとも重要なことは、日陰になる場所を選ぶことです。

育て方のポイント②

土壌はアルカリ性にします。水はけをよくするために、大粒の桐生砂や軽石、硬質赤玉土などを使用します。

水やり

水切れさせないように注意が必要ですが、帯水や水のやり過ぎもよくありません。

育て方のポイント③

キレンゲショウマの株は丈夫ですが、暑さと乾燥、過湿には弱い特徴があります。この育て方ポイントをおさえていると、綺麗な花を咲かせることができます。

植え付けと繁殖方法

出典:写真AC

種子および苗の植え付けは2月~3月に行います。株分けか挿し芽、種で繁殖させます。余分な枝があれば、切り取って挿し芽で繁殖させましょう。

育て方のポイント③

肥料も大事な育て方ポイントです。春と秋に月に2~3回ほど緩効性化成肥料を与えるのがよいでしょう。こうすることで、花の充実度が抜群によくなります。

キレンゲショウマの花言葉

出典:BOTANICA

キレンゲショウマの花言葉は2つあります。

花言葉「幸せを得る」

現在では絶滅危惧Ⅱ類に指定されているキレンゲショウマですが、元々生息地が樹林の谷間や岩上のため見ることが少ない希少な植物です。そのため、見つけた時の喜びは大きいことでしょう。花言葉「幸せを得る」はそのような気持ちをよく表しています。深い山の中でキレンゲショウマを見つけた人は幸せな人なのかもしれません。

花言葉「秘密の思い出」

2つめの花言葉は「秘密の思い出」です。孤高の花と言われるほど出会うことの少ないキレンゲショウマにふさわしい花言葉ではないでしょうか。キレンゲショウマに出会った場所は誰にも教えないでそっとしておきたい、そんな気持ちが込められた花言葉です。

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キレンゲショウマが美しい観光地

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