キランソウとは?その特徴や成分・薬効などをご紹介!名前の由来は?

キランソウとは?その特徴や成分・薬効などをご紹介!名前の由来は?

キランソウは春に小さな花を咲かせてくれます。漢字で「金瘡小草」と書き、金瘡(きんそう:刀による傷)に効く薬草です。この記事ではキランソウの植物としての特徴や種類を紹介し、すばらしい薬効成分、たくさんある名前の由来や花言葉をお伝えします。

記事の目次

  1. 1.キランソウとは
  2. 2.キランソウの特徴
  3. 3.キランソウの薬効
  4. 4.キランソウの名前の由来
  5. 5.キランソウの花言葉
  6. 6.キランソウの種類
  7. 7.まとめ

キランソウの名前の由来

出典:写真AC

名前①「地獄の釜の蓋」

「地獄の釜に蓋(じごくのかまのふた)」の名前の由来は、墓場でよく見かけ、葉が地面に密集して円状になるのが、蓋の姿と重なりついたとされます。ほかには、春のお彼岸の時期に地獄の釜の蓋が開くと伝えられ、花が咲く時期と同じなのでついたという説もあります。また、昔から薬草としてとして利用され、その成分が万能であったことから、地獄の釜に蓋をして死者を通さないという説もあります。

名前②「金欄草」「綺蘭草」「紫藍草」

「金襴草、綺蘭草(きらんそう)」は、葉の光沢が織物の金襴(きんらん)の切れ端にみたてたことに由来します。また「紫藍草(きらんそう」とも書きます。「キ」は紫をさし、「ラン」は藍色のことをさします。花の色に由来します。

名前③「弘法草」 「医者殺し」「医者倒し」」

「弘法草(コウボウソウ)」 の名前の由来は、平安時代初期、真言宗開祖の空海(弘法大師)が薬草として広めたとされています。また「医者殺し(イシャゴロシ)」「医者倒し(イシャタオシ)」はなんだか物騒な名前ですが、医者がいらないほど薬効があるという意味からきています。

キランソウの花言葉

出典:写真AC

花言葉

  • あなたを待っています
  • 健康をあなたへ
花言葉は、地面に広がる葉に小さな花が咲く姿からと昔から薬草として利用されていたことに由来します。

キランソウの種類

出典:写真AC

キランソウ属は学名を「 アジュガ」といい、園芸用で一般的セイヨウジュウニヒトエを「アジュガ」とよばれ知られています。キランソウ属は多くの種類があります。キランソウは交配しやすいので、種類が増えやすくなります。

キランソウ属の特徴

キランソウ属全般の特徴は、ひとつめは葉の縁に鋸歯があります。鋸歯(きょし:植物の葉のふちがギザギザしている)この形の役割は光のエネルギーを取り込みやすくし、生きるための養分を作りやすくしています。ふたつめは花が唇形花です。唇形花とは、花びらが1枚ずつ分かれず、ひとつの筒になっています。筒の先が分かれていて、口と同様に上側を「上唇」下側を「下唇」と呼びます。シソ科の植物にみられる花の形です。

日本でみられる種類

キランソウ Ajuga decumbens
シマカコソウ Ajuga boninsimae
オニキランソウ Ajuga dictyocarpa
ヒイラギソウ Ajuga incisa
オウギカズラ Ajuga japonica
タチキランソウ Ajuga makinoi
ルリカコソウ Ajuga multiflora
ジュウニヒトエ Ajuga nipponensis
ヒメキランソウ Ajuga pygmaea
ツルカコソウ Ajuga shikotanensis
ヤエヤマキランソウ Ajuga taiwanensis
キランニシキゴロモ Ajuga x bastarda
ジュウニキランソウ Ajuga x mixta
ニシキゴロモ Ajuga yesoensis
セイヨウジュウニヒトエ Ajuga reptans

キランソウ属には種類が多くあり、以下に特徴や分布を紹介します。

シマカコソウ:全体に毛があり、花期は11月から翌年の1月で白い花を咲かせ、小笠原諸島の父島、母島、妹島に分布しています。
オニキランソウ:花期は3月から5月ごろで、奄美諸島から東南アジアにかけて分布しています。
ヒイラギソウ:栃木、茨木、埼玉、群馬、東京のみに分布します。特徴は葉でヒイラギの葉に似ています。唇形花の筒部は長いです。
オウギカズラ:花期は4月から5月で、葉が扇に似ていることから名前が付いていますが一般的な扇の形とは違います。
タチキランソウ:花期は4月から5月、関東地方南部~東海地方に分布しています。
ジュウニヒトエ:名前は花が咲く姿を、平安時代から始まる女性の衣装、十二単に重ねたことに由来します。特徴は花は穂のように長く伸びてたくさんの花をつけます。本州と四国に分布しています。
ヒメキランソウ:九州南部から沖縄の海岸に分布しています。花期は3月から4月、栽培では5月から6月です。特徴は小さな葉のわりに大きな花を咲かせます。グランンドカバーとして庭で育てられています。
ツルカコソウ:花期は5月~7月、花はまばらに付いています。本州に分布しています。
ヤエヤマキランソウ:花期は12月から5月、九州(沖永良部島以南)から沖縄、中国(南部)フィリピンの分布しています。
キランニシキゴロモ:キランソウとニシキゴロモの雑種で、花期は4月から5月です。
ジュウニキランソウ:キランソウとジュウニヒトエとの雑種で、花期は4月から5月です。
ニシキゴロモ:花期は4月から5月で、花は固まって咲きます。本州の日本海岸側、九州北部に分布しています。
セイヨウジュウニヒトエ:ヨーロッパ原産で、花は上に伸び穂のように咲く花が特徴です。学名の「 reptans(レプタンス)」は「葡萄性の這って根をだす」からついていて、ライナーを伸ばして増えていきます。

まとめ

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キランソウには優れた薬効成分があります。雑草とし扱われるには、もったいないですね。キランソウ属「セイヨウジュウニヒトエ」一般的には「アジュガ」を花壇にはよく植えられています。冬でも葉は枯れず、色も濃緑色でつやがあります。いろいろな種類のキランソウを植えてもいいですね、花言葉の「心休まる家庭」「強い結びつき」「あなたを待っています」「健康をあなたへ」は家の庭に植えるのぴったりです。春の彼岸ごろ道ばたでも探してください。

11bee
ライター

11bee

ハーブやアロマ、ハンドメイドが好きです。日々の暮らしが豊かになりますように。

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