キンシバイ(金糸梅)の育て方(基本)
キンシバイは、庭植えで育てやすい植物です。植え付けに適した時期や場所、その方法、土や肥料の選び方、水やりなどキンシバイの育て方を詳しく見ていきましょう。
植えつけの季節と方法
キンシバイの植え付けに適した季節は、3月から5月にかけてです。9月から10月の秋の季節もおすすめです。鉢植えの場合は、苗よりも1回りか2回り大きめの鉢に植え付けます。地植えの場合は、苗よりも1回りか2回り大きめの穴に植えます。苗の周囲にたっぷりと水をやり、土と根をなじませます。
日当たり
キンシバイは、日当たりのよい場所で元気に育ちます。強い花木で半日陰の場所でも育ちますが、日当たりの悪い暗い所では花のつき方が悪くなるので気をつけましょう。
土
水はけと通気性がよい土が適しています。土壌は選びませんが、栄養分の多い酸性の土の方が育ちやすいです。腐葉土を混ぜると元気に育ちます。土を混ぜて作る場合は、鹿沼土4、赤玉土3、腐葉土3の割合で混ぜます。
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水やり
鉢植えの場合は、乾燥したらたっぷり水やりをします。庭植えの場合は、特別な水やりは必要ありませんが、乾燥が苦手なので、気温の高くなる夏の季節は、朝、または夕方に水やりをします。
肥料
植え付けを行うときには、ゆっくり効くタイプの緩効性化成肥料を土と混ぜます。その後は、3月と9月から10月にかけて同じ肥料をあたえます。
キンシバイ(金糸梅)の育て方(増やし方)
キンシバイは、大きく成長しやすい花木で、挿し木や株分けでも簡単に増やすことができます。挿し木や株分けに適した季節やその方法を見ていきましょう。
挿し木
キンシバイは、挿し木で増やせます。挿し木に適した時期は5月から6月です。枝を10cm程度切り、30分ほど水につけておきます。その後、赤玉土など挿し木用土に挿します。葉は4枚ほど残し、蕾は落としておきます。水やりをたっぷりとおこない、乾燥しないように日陰に置きます。
株分け
キンシバイは、株分けでも増やせます。株分けは、3月から4月頃、または、9月から10月頃の植え付けや植え替えと同じ時期におこないます。株を丁寧に掘り上げ適当な大きさにハサミで切り分けます。ハサミは消毒したものを使いましょう。
キンシバイ(金糸梅)の育て方(剪定)
キンシバイの育て方のポイントの一つに剪定があります。そのままでもある程度の樹形を保ちますが、大きく育ちすぎたり、横に飛び出して伸びてしまうこともあります。ここでは、美しい樹形を保つ育て方として剪定の時期や方法を見ていきましょう。
剪定の時期と方法
枝の伸びた3月頃、または9月から10月頃が剪定をおこなうのに適した時期です。剪定は樹形を見て形を整えていきます。枯れた枝や、花が咲かなくなった古い枝は、基部から切り取ります。株を大きく育てる場合は、浅めに切り込みます。
キンシバイの樹形
キンシバイは、自然のままの樹形でも美しいので、横に伸びすぎた枝を剪定するくらいで整います。株を小さいままで置きたい場合は、3月に株元から20cmから30cmあたりの高さで切り戻しても構いません。
自然樹形とは?
自然界では、樹木は日当たりよく養分を取り込んで生育しやすいよう、樹木ごとに同じような姿を形成します。この自然な樹形を自然樹形といいます。キンシバイにおいても本来の樹形を保とうとするので、元の樹形を念頭に最低限の剪定をおこなうと生育しやすい樹形に整えることができます。
ボタニ子
そういえば、公園で見かけるキンシバイって、ふんわりカーブを描いていますね。それがキンシバイにとって一番自然な樹形なんですね♪
キンシバイ(金糸梅)の育て方(枯れる)
キンシバイは、比較的育て方が簡単で初心者向きの庭木とされていますが、枯れてしまうこともあります。キンシバイが枯れる原因には、水やり、日当たり、スペースが考えられます。枯れる原因について、ひとつずつ見てみましょう。
水やりが原因
土が乾いたままの状態が長く続くと葉が枯れる原因になります。特に暑く乾燥する真夏や鉢植えの場合は気をつけます。反対に湿度の高い梅雨のころは、水やりのしすぎに気をつけます。株の中から蒸れてカビが発生し枯れる原因にもなります。
日当たりが原因
キンシバイは、日当たりのいい場所を好みます。半日陰でも育ちますが、全然日当たりのない場所では花もつかなくなり、枯れる原因にもなります。鉢植えの場合は日の当たる場所に置き、庭植えの場合も日の当たらない場所は避けます。
鉢植えが原因
キンシバイは、生育に十分な広さがあれば元気に育ちます。成長が早いので、鉢植えで購入した場合は早めに植え替えをします。小さな鉢のままでは育つスペースがなくなり弱ってしまいます。
まとめ
梅雨の季節にも美しく元気な花で、公園や街路でも人気のキンシバイ。育て方も簡単で、初心者でも安心して育てることのできる花木です。黄金色のキンシバイを、ご自宅のお庭でも育ててみませんか。
出典:写真AC