テッポウユリの育て方①栽培環境
栽培環境①:日当たり
日当たりを好むが乾燥はNG
テッポウユリは日光を好みます。鉢植えでも庭植えでも、日当たりのよい場所で管理するのが絶対条件です。ただし乾燥に弱いので、西日の当たる場所は避けましょう。季節でいえば、乾燥が続く夏の高温期も注意が必要です。鉢植えの場合は半日陰の場所に移動させましょう。庭植えの場合は遮光ネットなどで日差しよけをしたり、株元に腐葉土でマルチングをしたりして、土の乾燥と温度上昇を防ぎます。
栽培環境②:風通し
過湿もNG
風通しがよいことも、テッポウユリの栽培環境に必要な条件です。テッポウユリは乾燥に弱い植物ですが、過湿も苦手です。また、過湿は病気や害虫の原因にもなります。病気や害虫を防ぐためにも、風通しのよい場所を確保しましょう。ただし、テッポウユリは花が大きいので、満開になると花の重みや風で茎が折れてしまう可能性があります。草丈が伸びてきたら支柱を立てましょう。
栽培環境③:用土
水はけのよい用土・土を好みます。鉢植え栽培で、自分で作る場合は赤玉土(小粒)7:腐葉土3、もしくは赤玉土(小粒)6:腐葉土2:パーライト1の割合がおすすめです。市販の用土を利用する場合は、草花用培養土に、川砂を1割ほど混ぜたものがよいでしょう。庭植えの場合は土をよく耕してから、腐葉土を2~3割混ぜればOKです。
テッポウユリの育て方②種・球根の植え付け・植え替え
植え方が2種類ある
テッポウユリの植え付け・植え替えには、種をまいて育てる方法と、球根を植えて育てる方法の2種類があります。ここでは種と球根、2種類の植え方を紹介しましょう。それぞれの植え方は少し異なりますが、適期はどちらも10月~11月です。
植え方①:種のまき方
テッポウユリの種はほとんど流通していないので、自分で採取しましょう。育苗ポットと赤玉土(小粒)など、種まきのための用土も必要です。
- 用土を入れた育苗ポットに種をまいて、用土を薄く被せる。その後は土が乾燥しないように水やりして管理する
- 発芽して球根が十分に育ったら、鉢や庭の花壇に植え替える
植え方②:球根の植え方
エントリーでポイント5倍! 【ユリ 球根】 鉄砲百合 ( テッポウユリ )ひのもと 日の本 白花 【2球】 てっぽうゆり(植え付け時期3月下旬)
参考価格: 658円
適期が来たら、鉢や庭の花壇などに植え付けます。テッポウユリの根は球根の下部と土中の茎から生える特徴があるので、深めに植え付けるのがポイントです。地中10cm~15cmくらいの位置がよいでしょう。鉢植えの植え付けの目安は5号鉢は1球、10号鉢は2~3球です。球根同士の間隔は10cmほど空けておきます。庭植えの場合は、土を30cm以上耕してから植え付けましょう。間隔は15cm~20cmほどでOKです。
テッポウユリの植え替え
連作障害に注意
実はテッポウユリは連作障害を起こしやすい植物です。そのため鉢植えでも庭植えでも、植え替えが必要になります。適期は植え付けと同じ10月~11月です。鉢植えは適期がきたら毎年植え替えましょう。庭植えの場合は、2~3年に1回植え替えます。必ず違う場所に、新しい土・用土を使って植え替えてくださいね。過去2年ほど違う植物を植えていた場所なら、植えても大丈夫ですよ。
連作障害を防ぐために、庭植えのテッポウユリは植える場所を定期的に変えていきましょう。
テッポウユリの育て方③水やり
鉢植えは土の表面が乾いたら、たっぷりと水を与えるのが基本です。庭植えの場合、根付いた後は基本的に水やりは不要ですが、日照りが長く続いたときなど、乾燥がひどい時期は水やりします。テッポウユリの球根は乾燥に弱く、地上部が枯れている時期でも球根が完全に乾燥すると枯れてしまうので、地上部がない時期でも乾燥しない程度に水を与えましょう。
花後も茎や葉が枯れるまでは、水やりを続けてくださいね。
用土が限られている鉢植えは水切れを起こしやすいから、普段から注意深く用土や球根の状態を観察しようね。
テッポウユリの育て方④肥料
植え付け後、1カ月ほどたって根が生えてきた頃に、緩効性肥料を少量、地面に置き肥します。その後芽が出てきたら、花後までの間1カ月に1回の割合で、緩効性肥料を少量与えましょう。さらに生育期間中は、液肥を2週間に1回の割合で与えます。テッポウユリは肥料が足りないと、開花時期になっても花が咲かず隔年開花になることがあるので、肥料切れには注意が必要です。
だからといって、与え過ぎると葉が黄色くなってしまうし、病気や害虫を発生させる原因になってしまいます。1回に与える量は控えめにしましょう。
テッポウユリの育て方⑤花後の手入れ
早めに処理して球根の負担を減らす
花後の手入れとしては、とにかく咲き終わった花を早々に処理することがあげられます。咲き終わった花を放置していると、種子を作るために養分を消費し、球根に負担がかかるからです。切り花にしたい場合は葉を残しておくと、残した分だけ球根に養分が送られます。花がらを摘む場合は、手で子房の下を折り取りましょう。ハサミで切ると、ウィルス病の媒介となる恐れがあるからです。
枯れ葉が増えたら掃除する
花後、枯れ葉が多くなってきたら地上部を切って取り除きます。その際、地表部に枯れ葉などのゴミが出たら、徹底的に掃除して完全に除去しましょう。地表に残った枯れ葉は病気や害虫の原因となるからです。地上部がなくなった後も、球根が乾燥しない程度の水やりを忘れないでくださいね。
種から育てる方法は管理が大変だから、初心者は球根から育てる方法がおすすめだよ。