バンクシアの育て方
オーストラリア原産のバンクシアを日本で育てるにはちょっとしたコツがあります。日当たりや増やし方など、健康に育てるためのポイントを以下でご紹介します。
育て方①日当たり・育てる環境
日当たりと風通しがよい環境が最適です。風に弱いので、強い風が当たる場所は避け、支柱を立てます。とくに、冬の北風には注意しましょう。また、栄養豊富な土や肥料は苦手なので、多肥を好む植物の近くは避けた方が安心です。
育て方②水やり
バンクシアは過湿を嫌うので、地植えでも鉢植えでも土の乾燥を確認してから、鉢の底から水が流れ出るくらいの水を与えます。基本的には乾燥気味の管理になりますが水切れには弱いので、とくに日当たりのよい場所に置いてある鉢植えは気を付けましょう。
育て方③肥料
基本的に肥料は必要ありません。バンクシアはプロテオイド根を持つため、肥料を与えるときには注意が必要です。できるだけリン酸の配合が少ない肥料を選び、表示の最低量を最低回数与えれば十分です。肥料の与えすぎは枯れてしまうことがあるので、十分に注意しましょう。
育て方④用土
バンクシアは酸性の用土を好むので、赤玉土+鹿沼土が8、草木炭が2の割合で混ぜ合わせた用土がおすすめです。市販の草花用培養土は栄養豊富で、あらかじめ肥料が混ぜられているものもあるためバンクシアには向きません。
育て方⑤植え付け・植え替え
植え替えの時期は、基本的に春か秋です。高温多湿な環境でも育てられるとはいえ、水はけ良く植えることが大事です。鉢植えはもちろん地植えの場合でも、根鉢の下に軽石を敷くなどの水はけ対策ができるとベストです。
根元のこぶは出して植える
バンクシアの株元にボコッとしたこぶのようなものが見られることがあります。これは「リグノチューバ」と呼ばれ、山火事などで上部が枯れてしまったときに再生できるよう、休眠中の芽とでんぷんを蓄えている部分です。このリグノチューバが覆われていると、枯れてしまうことがあるので、土に埋もれないように植え付けましょう。
ボタニ子
万が一、育てているバンクシアが枯れてしまっても、リグノチューバがある株なら、水やりを続けることでまた芽を伸ばしてくれるかもしれないよ!
育て方⑥挿し木での増やし方
挿し木の時期は春が最適です。新芽が付いた枝先をよく切れるナイフなどで10cmほど切り取り、下半分の葉を取り除きます。このとき、切り口を斜めにすると水をたくさん吸い上げ、発根促進剤を利用する場合も接着面が広くなり、発根率が高くなります。数時間水揚げをしたら、赤玉土や鹿沼土などに挿し、直射日光が当たらない場所で水やりをしながら管理します。
育て方⑦種での増やし方
硬い木質の果実に包まれた種子を取り出すには、山火事に遭うのと同じ状態にする必要があります。オーブンで10分ほど焼くと、冷えたころに口が開いて種が出てきます。山火事を想定しているので、最高温度で焼きましょう。種まきの適期は春で、種子が隠れる程度に土を被せ、土の表面が乾いたら水を与え続けると、2か月ほどで発芽します。
まとめ
オーストラリアを代表する植物であるバンクシアをご紹介しました。日本ではまだそれほど多く見ることはありませんが、基本的には丈夫で、園芸初心者の方にもおすすめできる植物です。ちょっとしたコツをおさえて大切に育てれば、あのユニークな花を咲かせてくれます。ぜひ、個性的でおしゃれなお庭の演出に、バンクシアを育ててみてはいかがでしょうか?
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出典:写真AC