ブラキカムの育て方
ブラキカムの栽培カレンダー
ブラキカムは秋に種をまき、春に植え付けます。早春から初冬まで咲かせることができますが、高温多湿に弱いので夏前に刈り込みをして、夏越しに備えましょう。肥料は植え付け時と、開花時期に施します。
育て方/種まき
ポリポットか育苗トレー(上記写真参照)を苗床にするのがよいでしょう。赤玉土またはバーミキュライトを使います。土を湿らせてから種をまき、種が飛ばされない程度にうっすら覆土します。半日蔭に置いて発芽するまで乾かさないように管理するのがポイントです。根が回った頃に、地植えか鉢植えにしましょう。
ボタニ子
育て方/地植え
花壇に地植えする
地植えは、日当たりがよく、風通しと水はけのよい場所が適しています。植え付け時に、緩効性肥料を施しておきましょう。ブラキカムの自然な風情を生かして、イングリッシュガーデン風の庭にすることもできます。
グランドカバー的な地植え
地植えにした場合は、ほとんど手のかからない育て方の簡単な草花です。グランドカバーにもなります。ただし、夏の蒸し暑さに弱いので、刈り込み(切り戻し)などの適切な手入れが必要となります。
育て方/鉢植え
鉢植えにする際は、こんもり繁ってきますので、苗より少し大きめの鉢に植え付けるとよいでしょう。土は市販の草花用培養土で十分です。自作の土を使う場合は、赤玉土と腐葉土を7:3の割合でブレンドし、緩効性の肥料を混ぜておきます。
寄せ植え
鉢植えなら、寄せ植えにするのもよいですね。どの植物と合わせてもお互いに引き立て合います。成長したときを想定して、植え付け時に詰め込み過ぎないのがコツです。写真は、アリッサム、ビオラ、フランス菊との寄せ植えです。
ハンギングにする
鉢植えでは、ハンギングポットやバスケットに植える方法もあります。茎の柔らかな種類は垂れるように咲きますので、ナチュラルな可憐さが際立ちます。
夏は涼しいところに置く
夏は涼しい場所に置いてあげるとよいでしょう。冬は、雪の多い地域でなければ軒下に取り込まなくても冬越しできます。
数年に1度植え替える
鉢植えは、3年くらいを目安に植え替えてあげましょう。植え替え時期は、3月頃が適期です。そのときに株分けもするとよいですね。
水やり・肥料
水やり
鉢植えは、土の表面が乾いたら水やりします。地植えは、定着したら水やりしなくても育ちますが、晴天続きのときには気を配ってあげましょう。
肥料
鉢植えには、開花時期に3週間に1度、緩効性化成肥料か液肥を施します。地植えは1~2か月に1度程度で十分です。与えすぎると葉が枯れることがあります。真夏の追肥は不要です。
刈り込み・切り戻し
日々の切り戻し
順調に育つと、こんもり繁ってきます。花がら摘みを兼ねて、伸びすぎた茎をそのつど少しずつ剪定すると形よい株にまとまります。切り過ぎないように、ほどほどに切り戻すのがポイントです。
夏前の刈り込み
夏の蒸し暑さに耐えられるように、半分の丈に刈り込みをして風通しをよくしておきましょう。チェリッシュなど、大きく刈り込まなくても夏越しに強い品種もあります。
その他の管理
蒸れに注意
一年草のブラキカムは、咲き終えると茎と葉が枯れてきますが、自然な現象です。多年草の場合は、暑い時期の水のやりすぎなどで株が蒸れてしまうと、葉が黄色くなってきます。枯れてしまう前に、剪定して風通しをよくし、水やりの頻度を改めましょう。
病害虫
病害虫の心配はほとんどありませんが、新芽にアブラムシがわいていたら、手で丁寧に払うか水で洗い流します。また鉢植えの場合は、鉢の下をナメクジが住処にすることがあります。置く場所を少しずつ変えるなどして対処します。
ブラキカムの増やし方
ブラキカムの増やし方には、株分け、挿し芽、種を採取して種まきの3つの方法があります。「チェリッシュ」など茎と葉が比較的しっかりしている多年草(宿根草)は、株分けや挿し芽に適しています。葉や茎の繊細な種類は、種を採取する方法で増やすといいでしょう。
株分け・挿し芽
株分けで増やす
多年草(宿根草)のブラキカムの増やし方は、株分けがもっとも簡単です。手でほぐして分けますが、鋏やナイフを使ってもかまいません。
挿し芽(挿し木)で増やす
茎のしっかりしている種類は、挿し芽で増やすこともできます。8cmほどに切って、下葉を2/3ほど落として挿し穂を作ります。種まき・挿し木用の土か赤玉土に挿し、発根するまで半日蔭に置いて乾かさないようにします。5月頃が適期です。根が回ったら鉢上げします。
種を採取する
一年草でもこぼれ種から芽を出して、毎年ほぼ同じ場所に咲くことがあります。放任で確実に発芽する保障はないので、増やしたいときは種を採取してしっかり種まきすることをおすすめします。花後に、冠毛の付いた種ができます。とても小さく、飛ばされ(こぼれ)やすい種です。
ブラキカムの花言葉
「いじらしさ」「可憐なしぐさ」「優美」
ブラキカムの花言葉は「いじらしさ」「可憐なしぐさ」「優美」です。繊細な花茎がややカーブを描くように上を向いて咲く姿は優実です。風に揺れると小首をかしげるようにも見えますね。
開花間近の蕾は両手をそっと合わせたような形です。咲き終わりに花びらを外向きにカールさせるのも、可憐なしぐさに見えますね。
まとめ
ブラキカムは夏の多湿に気をつければ、あとは育てやすい植物です。野の花のような自然な愛らしさが魅力です。園芸店で見かけたら、花壇や寄せ植えに取り入れてみてくださいね。植え付け時期には、ネット通販で購入することもできます。
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市販の土を使う場合は、肥料の入っていない「種まき・挿し木用」の土を使ってね。種まきと挿し木は、肥料なしで!