ヒメモンステラとは
葉の形が印象的なヒメモンステラ。室内で気軽に育てることができるので、観葉植物の中でも人気があります。高温多湿に強く、手入れも簡単で初心者向きです。そんな魅力的なヒメモンステラの育て方や剪定方法、挿し木での増やし方などをご紹介します。
ヒメモンステラの基本情報
科名 | サトイモ科 |
属名 | モンステラ属 |
原産地 | 熱帯アメリカ |
耐陰性 | あり |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | 強い |
ヒメモンステラの特徴
ヒメモンステラの葉には、水を排出する水孔という場所があります。葉の縁に水滴が付いているのは、この水孔から排水しているためで、ヒメモンステラが健康な証拠です。また特徴的な葉の形は「モンステラ柄」として、アロハシャツのデザインや、雑貨の模様などでも親しまれています。
風水でも有名
ヒメモンステラは特徴的な葉の形をしています。ハートに見える葉が「円満」という意味があり、切り込みの入っている形は「物事の見通しがよい」といういわれがあり、風水でも有名な観葉植物です。ヒメモンステラは縁起がよく、贈り物などにも人気があります。
ヒメモンステラの名前の由来
ヒメモンステラは独特な形の葉が印象的です。その葉の形から、ラテン語で「異常性がある」や「奇妙である」という意味の「モンストルム」という言葉を語源として、モンステラと名付けられました。「ヒメ」はモンステラの小さいものという意味で、ヒメモンステラとよばれています。
ヒメモンステラの花言葉
モンステラの小さなサイズがヒメモンステラです。そのモンステラには「壮大な計画」「嬉しい便り」という花言葉が付いています。2つとも前向きで明るい花言葉で、縁起がよく風水にも人気のあるヒメモンステラにぴったりです。
ヒメモンステラの育て方
ヒメモンステラは屋内で育てられることの多い観葉植物です。室内で育てる場合に、どのくらい日光に当てればいいのかや、水やりの方法を知っていますか?また、ヒメモンステラが伸び過ぎてしまったときや、葉の大きさが気になるときの、手入れの仕方をご紹介します。
育て方①置き場所
ヒメモンステラは、直接日光に当てると葉焼けを起こしてしまうので、注意が必要です。高温多湿に強い性質があり、耐陰性もあるので室内で育てるのに適しています。しかし、日光が全く当たらないと弱ってしまうので、レースのカーテン越しなどで日が当たる場所に置くとよく育ちます。
春から秋にかけては屋外でも可能
直射日光に弱いヒメモンステラですが、春から秋にかけての優しい日の光の下では、屋外で育てることも可能です。あまりに強い光は苦手なので、遮光ネットなどで少し日光を遮ってあげると、直射日光を浴びることなく、葉焼けを防ぐことができます。
育て方②用土
多湿に強いヒメモンステラですが、土にあまり湿気を含んだままにしていると、コバエなどの害虫が発生してしまう恐れがあり危険です。ヒメモンステラには、観葉植物用などの排水性も備えた土が向いています。また、鉢底石を入れると通気性がよくなるのでおすすめです。
育て方③水やり
ヒメモンステラは湿気に強いので、たっぷりと水やりをします。しかし、気温が下がってくる秋から冬にかけては、ヒメモンステラの成長はゆっくりになるので、2週間に1度の水やりで十分です。土の表面が乾いてきたら水やりをします。
育て方④肥料
ヒメモンステラは肥料がなくてもすくすくと育ちます。しかし成長を早くしたい場合や、葉を大きくしたいときには肥料を与えるとよいです。緩効性の置き肥を根元から少し離して与えるか、液体肥料を薄めたものを1週間から2週間に一度の割合で与えます。
育て方⑤手入れ
室内ですくすくと育つヒメモンステラは、葉や茎が伸び過ぎてしまったり、ヒメモンステラ全体も大きくなり過ぎてしまったりします。樹形を美しく保つためには正しい手入れが必要です。切り戻しや植え替えでのヒメモンステラの手入れの方法をご紹介します。
伸び過ぎているときは切り戻し
ヒメモンステラは放っておくとどんどん成長し、茎が伸び過ぎてしまうことがあります。そんな伸び過ぎた茎を切っていきます。節の少し上から新芽が出ることをふまえて、その上を切るイメージです。この切り戻しは5月から7月に行うと、ヒメモンステラを枯らさずに手入れができます。
大きさが気になるときは植え替え
ヒメモンステラが大きく育ち過ぎてしまったら、4月から6月の間に植え替えをします。少し小さくしたい場合には、先に切り戻しをしてから植え替えると、好きなサイズで育て直すことが可能です。冬は休眠期なので、うまく根がつかないことがあるため、植え替えには向いていません。
ボタニ子
続いて、ヒメモンステラの剪定を紹介
ヒメモンステラの剪定
ヒメモンステラは成長が早く、室内に置いておくだけで大きくなります。あまり葉が生い茂ってしまうと、虫が発生する原因になってしまったり、十分に日光が当たらず病気になったりします。そんなときには剪定が必要です。ヒメモンステラの剪定方法や剪定時期をご紹介します。
剪定方法
ヒメモンステラは丈夫なので、大きさが気になる邪魔な葉や、伸び過ぎてきた不要は葉は切ってしまって構いません。葉の付け根からハサミで切るだけで剪定は完了です。葉が丸い形で割れていないものは、基本的に全て根元からハサミで切り剪定します。
剪定時期
剪定は5月から9月の間に行うのが向いています。ヒメモンステラはこの時期が一番成長する時期です。新しい芽をつけたり、茎を伸ばしたりする時期なので葉が茂りやすく、剪定をした方がきれいに成長します。ヒメモンステラは成長が早いので、伸び過ぎている茎や大きさが気になる葉をこの時期に剪定します。
剪定のコツ
ヒメモンステラは独特の割れた葉の形が魅力的です。剪定をするときにはなるべく割れた葉を残し、割れていない葉を切り落とすことで、ヒメモンステラ全体がとてもきれいな見た目になります。不要な葉を減らすことで、日光がまんべんなく当たるようになる利点もあります。
ヒメモンステラの増やし方
ヒメモンステラは初心者でも簡単に増やすことができます。代表的な増やし方は、挿し木と株分けです。小さなサイズのヒメモンステラは、リビングの机などに置くと、とても素敵なインテリアになるのでおすすめです。ヒメモンステラの増やし方をご紹介します。
挿し木
まずは新芽の出ている元気な茎や枝を選び、15cmほどの長さで切ります。気根の付いている茎を使用して挿し木を行うと、根を付けやすく成功率が高くなるのでおすすめです。指で土に穴をあけ、茎をそっと植えてから土をかぶせます。2週間ほどで根が出てきたら、挿し木は成功です。
株分け
株分けの方法は、ヒメモンステラの根を崩さないように優しく持ち上げ、根を切らないように土から出します。根をほぐして、適度な数に株分けしていくのですが、根を傷つけないようにするのがポイントです。新しい植木鉢にそれぞれ植え替えたら、たっぷりと水やりをします。
ヒメモンステラの害虫
ヒメモンステラは室内で育てられることが多いので、害虫の被害は少ないとされています。しかし、窓を開けたり、人が外から連れてきたりと害虫の被害がないわけではありません。気をつけた方がよい害虫の被害をご紹介します。
ハダニ
葉の裏にくっついていることが多いハダニは、表面的には見つけにくいので注意が必要です。ハダニに吸われてしまうと、葉が白くまだら模様になってしまいます。そのままにしておくと、ヒメモンステラが枯れてしまうので、見つけたらすぐに殺虫剤で駆除します。
アブラムシ
群生していることの多いアブラムシは3mmほどの小さな虫ですが、たくさんの数のアブラムシに吸われてしまうと、ヒメモンステラの体力がなくなってしまい、枯れてしまうことがあります。アブラムシは光るものが苦手なので、園芸用のシルバーテープなどを使い予防するのがおすすめです。
まとめ
ヒメモンステラの育て方や剪定方法、増やし方などをご紹介しました。葉の形がきれいなので、剪定した後の葉はランチョンマットやコースターとして使用すると、とてもおしゃれなのでおすすめです。ぜひ魅力的なヒメモンステラを育ててみてはいかがでしょうか?
出典:BOTANICA