ペンタスとは
ペンタスは、熱帯アフリカ、マダガスカルが原産のアカネ科の熱帯植物で、2年以上も同じ株を原料として花を咲かせる多年草の半低木です。五芒星の小さな花弁が特徴のペンタスは、開花時期の長さが魅力の草花で、日本では鉢花として人気があります。学名の「Pentas」は、ギリシア語の数字の「5」ペンテ(Pente)が語源です。
ペンタスとは
ペンタスは、レッドベルベット、ライカローズ、パープル、オーシャンブルー、ホワイトと、ペンタスは花の色が豊富にあります。ペンタスは、品種別で区別せず、花の色別に分けられることがほとんどです。
ペンタスの花色
ペンタスの花の色は、白、赤、ピンク、紫があります。人気のライカシリーズの花の色も豊富にあり、ライカパープル、ライカレッド、ライカブルー、ライカピンク、ライカスモールピンク、ライカドレスピンク、ライカパープル、ライカホワイトと呼ばれています。
ペンタスの和名
ペンタスの和名は、同じアカネ科の三丹花(サンタンカ)に似ていることから、草山丹花(クササンタンカ)と呼ばれるようになりました。山丹花は、中国南部とマレーシア半島が原産地で、日本では沖縄の自然に野生化した赤色のサンタンカが「サンダンカ」と呼ばれ親しまれています。
ペンタスの特徴
暑さに強いペンタスですが、湿度や温度管理をしなければ枯れてしまうため一年草として扱われています。花の開花時期は長く、病気や害虫にも強い特徴があります。ペンタスの大きさは、背丈が0.5cm前後、横幅は30cm~100cm未満で、半径1cmほどの星形の小花を花束のように咲かせます。
冬でも開花
多年草のペンタスは、5月から10月が開花時期です。肥料を与え日当たりのよい室内で乾燥気味に育てることで、冬でも開花が可能です。花の開花が一段落する梅雨時期や、夏が来る前に切り戻すことで、枝が増え、花の開花時期を延ばすことができます。
ペンタスは寒さには弱いため、地植えのペンタスは冬には鉢に植え替えて室内で育てましょう。
ペンタスの育て方
ペンタスは、水枯れに強いため、園芸初心者におすすめの園芸植物です。しかし、ペンタスにも弱点があり、肥料や水をあげすぎても花が枯れる可能性があります。こちらでは、ペンタスの育て方を分かりやすくご紹介します。
ペンタスの育て方「置き場所」
ペンタスは日光を好む特徴があるため、日当たりのよい場所で育てます。冬は日当たりのよい室内に移動し、なおかつ、風通しのよい場所に置いて育てます。ただし真夏の西日にあたると枯れるため、半日陰に移動するか遮光します。
ペンタスの育て方「鉢の大きさ」
ペンタスは鉢植えなら5号鉢でゆったりと育てます。種から育てるように改良された小型から中型の品種シリーズは、「グラフティー」、「バタフライ」、「ニュールック」があり、栄養品種には、「ライカシリーズ」、ボリューム感のある「パニックタワーシリーズ」などがあり、いずれも鉢の大きさは3.5号~4号です。
ペンタスの育て方「用土」
ペンタスは湿気に弱いため、水はけのよい土で育てます。ペンタスの用土には草花用の培養土が適しています。バーミキュライトか、赤玉土、鹿沼土などの、草花用の水はけのよい土が適しています。
用土は赤玉土5、腐葉土3、バーミキュライト2の割合で混ぜ合わせます。
ペンタスの育て方「肥料」
ペンタスの育て方で重視したいポイントは、元肥を十分に与えることと、花がしおれたときに、即効性のある栄養剤を与えることです。ペンタスの花の開花は、水やりの代わりに液体の肥料を与えることで、水の与えすぎが防げるでしょう。肥料を与える頻度は、ペンタスの花が咲く5月から10月は、月に1~2回の肥料を与えます。
葉の色が黄色っぽく薄くなっていれば肥料切れの可能性があります。
ペンタスの育て方「水やり」
ペンタスの水やりは土の表面がしっかり乾いてから行います。ペンタスは水のやりすぎなどで加湿になると、腐って枯れやすくなるためです。水やりの目安は、5月から10月ごろまでは鉢が乾いていれば、1日に1回は水を与え、冬は3日をめどに土が乾いていたら水やりをします。
ペンタスの育て方「種植え」
種植えの際は、種まき用のトレイを使用し、気温が20度を超えた春に種をまきます。気温が高すぎるときは土が乾きやすいため、5月、6月頃までに多めに種をまき、ペンタスが乾燥しすぎるのを防ぎます。発芽するまでは、霧吹きなどで水を与え、土が乾燥しないように気を付けます。
植え替えの時期や方法
種まき用トレイからの植え替えは、種植えから半年ほどたってから行います。十分に育った苗を、プランターや庭などに植え替えます。
ペンタスの日常管理・剪定方法
ペンタスの剪定は、春から秋にかけて行います。花が咲き終わったら花がらを摘むか、切り戻しを行い、種がつき栄養が取られることを防ぎます。冬越しできた株は、枝を半分ほどに切り詰めることで、草姿のバランスがよくなります。下記にて、ペンタスの主な剪定をご紹介します。
ペンタスの管理「花が枯れたとき」
ペンタスの花は咲き終わったら、枯れた花の茎ごと切り戻します。花柄をそのまま放置しておくと、栄養が吸い取られ、枝が伸び草姿も見栄えが悪くなるからです。花は真ん中から枯れますので、まずは真ん中の枯れた花を枝ごとカットします。
切り戻しの時期は、梅雨前、夏が来る前に行い、蒸れを防ぎましょう。
ペンタスの管理「葉が大きいとき」
成長して大きくなった根元の葉をカットします。根元にはびこっていた葉を取ることで、土に陽が当たりペンタスが元気に育ちます。
ペンタスの管理「植え替え」
根詰まりを起こすことがあるペンタスは、植え替えが欠かせません。鉢植えなら年1回、5月、6月の植え替えがおすすめです。植え替えの際は、根についた古い土は半分落とし、新しい土に植え替えます。
ペンタスの管理「冬越ししたいとき」
ペンタスは最低でも2年に一度は植え替えをすることで、根詰まりを起こし花つきが悪くなるのを防ぎます。冬越しするために5度以上ある日当たりのよい室内で育て、冬越しできたペンタスの株は、半分ほどに枝を切り詰め、草姿をバランスよくしておきましょう。
出典:BOTANICA