スイートアリッサムの育て方！種まきから管理のコツや増やし方まで解説！

スイートアリッサムの種まきの適期は、年に2回あるのが特徴です。秋に花を咲かせたいなら2月～4月、春に花を咲かせたいなら9月～11月が種まきの適期となります。高温多湿に弱いスイートアリッサムは夏越しできないことが多いので、初心者の場合は秋に植えるか、耐暑性が高いスーパーアリッサムを植えましょう。以下が種まきの手順です。

1. 育苗箱に種をまく。発芽して本葉が1枚～2枚ついたら、3号サイズの育苗ポットに生育のよい苗を植え替える
2. 本葉が4枚～5枚になるまでに、鉢か花壇に植え替える

苗植えの場合は3月～4月と、10月～12月が植え付けの適期です。スイートアリッサムの根は繊細なので、傷つくとすぐに枯れてしまいます。植え付ける際は、絶対に根鉢を崩さないようにしましょう。スイートアリッサムは横に広がっていくので、鉢植えの場合は6号鉢に1株が目安です。地植えの場合は株と株の間を20cm～25cm空けて植え付けていきましょう。

多湿を嫌うので乾燥気味に管理するのが、スイートアリッサムの水やりのポイントです。鉢植えの場合は、土の表面が乾いたところで水やりします。地植えの場合は基本的に水やりする必要はありません。ただし、日照りが続くなど極度に乾燥したときや、大株に育ったときなどは水切れを起こす恐れがあるので、土の状態を見て水やりしましょう。

それほど肥料を必要とする植物ではないので、鉢植えも地植えも、元肥と生育期の追肥に気をつける程度で大丈夫です。まずは植え付ける際に、元肥として緩効性化成肥料を施しておきます。追肥は開花中に1週間～2週間に1回のペースで、薄めに希釈した液体肥料を水やり代わりに与えれば十分です。

開花時期の花がら摘みが、スイートアリッサムの剪定作業の基本です。咲き終わった花を放置していると株が蒸れて、病気や害虫の発生や枯れてしまう原因になるので注意しましょう。花がら摘みのやり方は、すべての花が咲いたら脇芽の出ている節の上で摘み取るだけです。こうすることでエネルギーの浪費を抑え、美しい株姿をたもてます。

スイートアリッサムは開花が終わり、気温が高くなる5月以降は切り戻しても茎が徒長してしまい、きれいな株姿は望めません。ただし、夏越しさせたい場合は5月～6月上旬に株全体を草丈の1/3まで切り戻すと、夏越しできる可能性が高まります。さらに鉢植えなら風通しのよい半日陰に移動させ、地植えなら遮光して夏の高温と直射日光を防ぎます。無事に夏越しできれば、秋にまた花を咲かせてくれますよ。

スイートアリッサムは耐寒性が低く、0℃が耐寒気温の限界です。霜に当たると株が傷み、最悪枯れてしまいます。暖地なら霜の降りない場所で管理するか、霜除けをすればOKです。寒冷地では戸外での冬越しは不可能なので、鉢植えにして室内や温室で管理しましょう。

スイートアリッサムの栽培で要注意の病気は「菌核病」です。この病気にかかるとカビが発生し、腐って枯れてしまいます。菌核病にかかった部分はすぐに除去しましょう。予防策としては、多湿な環境で発生しやすい病気なので、切り戻しや花がら摘みをこまめに行い、風通しをよくすることがあげられます。

春に発生するアブラムシに要注意です。新芽やつぼみについて、株を弱らせてしまいます。発生したら即座に駆除しましょう。ガムテープなどで株から引きはがした後、薬剤を散布します。予防策として、土にまくタイプの殺虫剤を使用するのもおすすめです。

挿し木や種まき、株分けと植物の増やし方には、いろいろな方法があります。このうち、スイートアリッサムを増やしたい場合は、種まきと株分けが一般的です。種まきの方法については植え付けの項で紹介していますので、ここでは株分けについて紹介しましょう。ちなみにスイートアリッサムの株分けの適期は5月です。

1. スイートアリッサムの株分けには、増やしたいスイートアリッサムの伸びた茎を使う。まずは元気な茎を7cm～8cmの長さに切り取り、挿し木用土を入れた育苗ポット、または鉢に挿す
2. 挿した後は、発根するまで明るく風通しのよい半日陰で、土が乾かないように水やりする。発根し、十分に育ったら鉢や花壇に植え替える

可憐な小花と甘く優しい香りが魅力のスイートアリッサムは、育てやすく寄せ植えにも重宝するという、とてもありがたい植物です。鉢植え、花壇、そして寄せ植えと、あなた好みの仕立て方で、スイートアリッサムの美しさを存分に輝かせてくださいね。