コバノミツバツツジの育て方
ここからは、コバノミツバツツジの育て方について紹介します。日本に自生種があるコバノミツバツツジは、比較的育てやすい花木です。環境があえば、あまり手をかけなくても問題なく育ちます。しかし、しっかりと育て方のポイントを押さえれば、より健やかに成長してくれるでしょう。コバノミツバツツジが好む環境条件を整えて、美しい花を咲かせてくださいね。
育て方①栽培環境
コバノミツバツツジの野生種は、おもに山の尾根や雑木林に生息しています。ゆえに栽培する場合も、日当たりと水はけのよい場所を好む傾向が強いです。適応力が高いため、日当たりと水はけがよければ土の質は選びません。ただし、本来は酸性土壌で育つ植物です。より健やかに育てたいなら、土に鹿沼土とピートモスを配合し、水はけのよい酸性よりの土をつくりましょう。
なお、コバノミツバツツジの植え付け・植え替えの適期は10月~4月です。ただし厳寒期はNGですよ。
育て方②水やり
コバノミツバツツジは、土の表面が乾いたら水を与えるのが基本です。特に地植えの場合は、日照りが続く時期など乾燥がひどい時期以外、毎日水やりする必要はありません。ミツバツツジの仲間は根の張りが浅く、根自体も細いことから極度な乾燥に弱いです。乾燥しやすい夏の季節は特に注意しましょう。
育て方③肥料
コバノミツバツツジは寒肥や花後のお礼肥などを施せば十分です。まずは開花前に、油粕などの有機肥料、ピートモスや堆肥などの土壌改良剤を、寒肥として株の周囲に施しましょう。追肥は花後の5月、7月下旬~8月上旬、10月に、生育状態を見ながら緩効性化成肥料を少量施します。
育て方④剪定
コバノミツバツツジは自然な樹形を楽しむ植物です。剪定は混み入った枝や徒長枝など、株の蒸れの原因になる枝や樹形を乱す枝を除去する程度にしましょう。剪定の適期は開花後です。また、コバノミツバツツジは7月~8月に翌年の花になる花芽が分化します。この時期以降は、できるだけ枝を切らないように注意しましょう。
育て方⑤病気・害虫対策
コバノミツバツツジの場合、病気に関しては特に注意すべきものはありません。害虫に関しては、ハダニやグンバイムシ、ハマキムシなどに注意が必要です。4月~9月の間、病気・害虫の防除と消毒を兼ねた定期的な薬剤散布をしましょう。
まとめ
コバノミツバツツジは華やかな花をたくさんつけますが、上品な雰囲気があるため、必要以上に派手に見えません。このおかげで、和風の庭にも洋風の庭にも問題なくあうという、庭木として素晴らしい長所があります。日本の気候にあっているため手入れも楽です。機会があれば、庭を飾る庭木の1つに加えてみてくださいね。
出典:写真AC