べと病に効果のある農薬
殺菌剤は予防薬、治療薬、予防治療兼用薬の3つに分かれます。ホームセンターでも入手しやすい、家庭園芸向きの農薬をご紹介していきます。
予防向きの農薬
①サンボルドー
主成分は天然成分の塩基性塩化銅で、予防保護効果が高い殺菌剤です。有機JAS規格に適用しているのでオーガニック栽培にも使用できる農薬です。効果の持続期間も長く、年間の総使用回数にも制限がないので家庭でも使いやすいのが特徴です。
適用作物 | 希釈倍率 | 使用時期 | 総使用回数 |
きゅうり | 300~600倍 | 発病前・発病初期 | 制限なし |
だいこん | 300~600倍 | ||
ブドウ | 600倍 |
②Zボルドー(銅水和剤)
Zボルドー銅水和剤 500G 殺菌剤 ( 園芸殺菌剤 ガーデン用品 農業用 家庭菜園 病気 対策 園芸用殺菌剤 家庭用 農薬 薬剤 畑 農業資材 園芸用品 園芸用資材・雑品 農業用資材 園芸 農業 ガーデニング ガーデニング用品 )
参考価格: 1,170円
主成分は天然成分の塩基性硫酸銅で、予防保護効果が高い殺菌剤です。サンボルドーと同じく有機JAS規格に適用しているのでオーガニック栽培にも使用できます。野菜類全般に適用があり、ゴーヤなど使える農薬が少ない作物へも広く使うことができます。耐性菌出現リスクが低く、使用回数制限もないので非常に使いやすい薬剤です。
適用作物 | 希釈倍率 | 使用時期 | 総使用回数 |
野菜類 | 500倍 | 発病前・発病初期 | 制限なし |
ブドウ | 500~800倍 |
③STダコニール1000
野菜や草花、果樹まで適用のある植物も多く、広範囲の病気に効果のある総合殺菌剤です。光線による変性や雨にも強く、効果が持続する特徴があります。耐性菌出現リスクが少なく、家庭園芸ではとても使いやすい薬剤なので一本持っておくと便利です。
適用作物 | 希釈倍率 | 使用時期 | 総使用回数(本剤) |
きゅうり | 1000倍 | 収穫前日まで | 8回以内 |
たまねぎ | 1000倍 | 収穫7日前まで | 6回以内 |
レタス | 1000倍 | 収穫14日前まで | 3回以内 |
はくさい | 1000倍 | 収穫7日前まで | 2回以内 |
メロン | 700~1000倍 | 収穫3日前まで | 5回以内 |
かぼちゃ | 1000倍 | 収穫7日前まで | 3回以内 |
キャベツ | 1000倍 | 収穫14日前まで | 2回以内 |
ゴーヤ | 1000倍 | 収穫前日まで | 4回以内 |
④ジマンダイセン水和剤
野菜や果樹、草花など広い範囲で適用がある保護殺菌剤です。薬害が少なく、雨に強く効果が長く持続します。耐性菌出現リスクが少ないメリットもあります。
適用作物 | 希釈倍率 | 使用時期 | 総使用回数(本剤) |
きゅうり | 600~800倍 | 収穫前日まで | 3回以内 |
たまねぎ | 400~600倍 | 収穫3日前まで | 5回以内 |
はくさい | 600倍 | 収穫30日前まで | 1回以内 |
メロン | 400~600倍 | 収穫7日前まで | 5回以内 |
かぼちゃ | 600倍 | 収穫21日前まで | 2回以内 |
キャベツ | 400~600倍 | 収穫30日前まで | 3回以内 |
ブドウ | 1000倍 | 収穫45日前まで | 2回以内 |
バラ | 400~600倍 | 発病前・発病初期 | 8回以内 |
⑤サンケイエムダイファー水和剤
草花やバラに対して病気の予防保護効果の高い殺菌剤です。Zボルドーなど銅剤を含む薬剤と一緒に使用すると薬害が出る恐れがあるので注意が必要です。その場合は7日以上あけて違う薬剤を散布するようにしましょう。
適用作物 | 希釈倍率 | 使用時期 | 総使用回数 |
バラ | 400~650倍 | 発病前・発病初期 | 8回以内 |
予防治療兼用の農薬
GFワイドヒッター顆粒水和剤
野菜類のべと病や疫病に優れた予防治療効果のある成分と、幅広い作物に予防効果のある成分が2種類配合された殺菌剤です。雨などで成分が流れにくく効果が持続するのが特徴です。
適用作物 | 希釈倍率 | 使用時期 | 総使用回数(本剤) |
きゅうり | 1000~1500倍 | 収穫前日まで | 3回以内 |
たまねぎ | 1000倍 | 収穫7日前まで | 3回以内 |
ねぎ | 1000倍 | 収穫14日前まで | 3回以内 |
はくさい | 1000倍 | 収穫7日前まで | 2回以内 |
メロン | 1000倍 | 収穫3日前まで | 5回以内 |
かぼちゃ | 1000倍 | 収穫7日前まで | 3回以内 |
キャベツ | 1000倍 | 収穫14日前まで | 2回以内 |
まとめ
べと病対策についておわかりいただけたでしょうか?病気は農薬だけに頼って防ぐことはできません。今まで農薬を散布してもうまくいかなかったという方は、今回ご紹介した対策方法を基に栽培管理を一度見直してみましょう。農薬は予防や治療のサポーターとして上手に活用することをおすすめします。