エレモフィラニベアとは
エレモフィラニベアという植物を知っていますか?シルバーリーフと呼ばれる種類の植物で、銀白色の茎や葉をもつ美しい植物です。紫色のかわいらしい花を咲かせるのも魅力的で、ガーデニングのアクセントにも人気があります。そんなエレモフィラニベアの特徴や育て方、植え替えや剪定方法などをご紹介します。
エレモフィラニベアの基本情報
科名 | ゴマノハグサ科 |
属名 | エレモフィラ属 |
原産地 | オーストラリア |
開花期 | 1月〜6月 |
耐暑性 | やや弱い |
耐寒性 | 弱い |
エレモフィラニベアの特徴
エレモフィラニベアは茎や葉が銀白色をしていることから「ホワイトツリー」とも呼ばれています。原産地がオーストラリアの乾燥地のため、茎や葉に水分を多く含んでいるのが特徴です。美しい色の葉をしているので、リーフプランツとしても人気があります。
エレモフィラニベアの名前の由来
エレモフィラニベアの名前は、ギリシャ語が元になっています。エレモフィラニベアは乾燥地で育つ植物です。そのため、ギリシャ語の「エレモス(砂漠)」と「フィリア(愛)」が合わさり「エレモフィラ」となりました。また「ニベア」は「雪のように白い」という意味です。
エレモフィラニベアの花言葉
エレモフィラニベアには「あこがれの佳人」「瞳の佳人」という花言葉がついています。「佳人」とはきれいな人や美人をさす言葉です。美しい銀白色の茎や葉に、控えめでかわいらしい紫色の花を咲かせるエレモフィラニベアの姿にぴったりな花言葉ではないでしょうか。
エレモフィラニベアの種類
エレモフィラニベアは園芸用にいくつか種類があります。どれも「エレモフィラ」と付く、よく似た名前が多いです。この「エレモフィラ」は乾燥地でも育ちやすいように、植物の中に水分を多く含んでいるものが多いといわれています。
エレモフィラ・ニベア
エレモフィラの中でも日本で多く出回っている品種は、エレモフィラ・ニベアです。シルバーリーフの性質を持ち、別名「ホワイトツリー」とも呼ばれています。茎や葉が銀白色をしていて、紫色の小さな花をいつくか咲かせるのが特徴です。見た目はラベンダーによく似ています。
エレモフィラ・マクラタ
エレモフィラ・マクラタは別名「エミューブッシュ」とも呼ばれています。花の形が、鳥の「エミュー」に似ていることからついた名前です。葉も茎も緑色で、エレモフィラニベアには全く似ていません。花の色も豊富で、黄色やピンク色、青色や赤色などさまざまな色の花を咲かせるエレモフィラ・マクラタがあります。
エレモフィラ・トビー・ベル
エレモフィラ・トビー・ベルは、茎や葉が丸みがかっているのが特徴です。葉の周りだけが白く、茎や葉はほとんど緑色をしています。花は濃い紫色で、エレモフィラニベアに比べると大きく、寄せ植えに人気の品種です。
エレモフィラニベアの育て方
シルバーリーフとして人気のエレモフィラニベアは、ガーデニングの寄せ植えとして使われることの多い植物です。庭やお店のテラスなど、さまざまなところで見かけることがあるかもしれません。そんなエレモフィラニベアの育て方は以下の通りです。
置き場所
エレモフィラニベアは乾燥地の植物なので、日当たりがよく、風通しのよい所が置き場所に適しています。高温に弱いので地植えはあまり向いていません。そのため季節によって置き場所が変えられるよう、鉢植えにして、夏場は半日陰に移動させて育てるのがおすすめです。
用土
エレモフィラニベアは湿気に弱い植物です。水はけの悪い用土は、根腐れの原因になってしまうためエレモフィラニベアを育てるのには向いていません。そのため、赤玉土とピートモス、パーライトを混ぜた用土が適しています。鉢植えにする場合には、さらに水はけをよくするために鉢底石を使うと、根腐れの予防に効果的です。
植え替え
エレモフィラニベアの植え替え時期は、春と秋が適しています。根がとても繊細なので、崩してしまうとうまく根付かなかったり、最悪の場合枯れてしまったりするので注意が必要です。植え替えのときには、根を崩さないように優しく植え替えてください。
水やり
エレモフィラニベアは湿気を嫌う植物です。乾燥地が原産国のため、乾燥には強く、地植えで育てているエレモフィラニベアには水やりの必要はありません。また、鉢植えの場合は表面が乾ききったらたっぷりと水やりをします。しかし、こまめに水をあげると枯れてしまうので、乾燥して2、3日経ってから水やりをするようにするのがポイントです。
肥料
エレモフィラニベアを地植えで育てる場合には、肥料は必要ありません。鉢植えで育てる場合には、緩効性の化学肥料を春と秋に定期的に与えます。肥料を切らすと、うまく成長しないので忘れないように注意してください。
エレモフィラニベアの管理のコツ
エレモフィラニベアは乾燥地の植物なので、水の与えすぎは禁物です。また、鉢植えの場合は肥料を定期的に与えないと、丈夫に育てることが難しいとされています。これらの育て方のほか、エレモフィラニベアの管理のコツをいくつかご紹介します。
雨が当たらない場所で管理しよう
エレモフィラニベアの葉は毛が生えています。これは、乾燥地でも生きていけるように水をたっぷりと含むためです。しかし、日本の梅雨時期など雨が続くと、この性質が裏目に出てしまい、水分を含みすぎて枯れてしまうことがあります。雨が続く時期には、なるべく雨の当たらない場所で管理するのがよいでしょう。
植木鉢はテラコッタを使用しよう
鉢植えで育てると、天候や気温によって置き場所を変えるとことができとても便利です。このときに使用する植木鉢は、プラスチック性よりもテラコッタの方が水はけがよく、蒸れにくいという性質があります。そのため、エレモフィラニベアを育てるには、テラコッタを使用するのがおすすめです。
寄せ植えには乾燥を好む植物を選ぼう
エレモフィラニベアは背も高く、葉の色も美しいので、寄せ植えにも人気があります。寄せ植えで使用するときには、エレモフィラニベアと一緒に植える植物にも工夫が必要です。水や湿気を好む植物と寄せ植えにすると、どちらかがうまく育たないため枯れてしまいます。エレモフィラニベアと寄せ植えにする植物も、乾燥を好む植物を選ぶようにしましょう。
剪定をしてきれいに整えよう
エレモフィラニベアはあまり剪定は好まない植物です。しかし、伸びすぎてしまった枝はしっかりと管理する必要があります。あまりたくさん切り込まないように注意し、花が枯れたあとの枝を整えるように剪定していくと、きれいな形を保つことができます。
エレモフィラニベアの病害虫
エレモフィラニベアは害虫病の被害があまりないとされています。しかし冬場になると害虫が発生したり、寄せ植えにすると周りの植物から害虫が寄生したり、注意が必要です。エレモフィラニベアの病害虫をご紹介します。
病害虫①カイガラムシ
冬場に出やすい害虫がカイガラムシです。カイガラムシがついてしまうと、せっかくの白くて美しいエレモフィラニベアの見た目が悪くなってしまうだけでなく、成長の妨げにもなってしまいます。カイガラムシを見つけたら、すぐに駆除が必要です。
病害虫②アブラムシ
エレモフィラニベア自体につくのはまれですが、寄せ植えにしている別の植物からアブラムシが寄生してくることがあります。アブラムシは集団で寄生する性質があるので、汁を吸われてしまうとエレモフィラニベアが弱ってしまったり、最悪の場合枯れてしまったりすることがあるので注意が必要です。
病害虫③すす病
すす病は、カイガラムシのフンなどから菌が広がり、エレモフィラニベアの葉が黒くなってしまう病気です。葉が黒くなってしまうと光合成ができなくなり、丈夫に成長していくのが難しいといわれています。早めにカイガラムシを駆除することで予防が可能です。
まとめ
エレモフィラニベアの育て方や管理のコツなどをご紹介しました。銀白色の美しいエレモフィラニベアは、シルバーリーフの中でも人気の植物です。育て方も簡単で、ガーデニング初心者でも気軽に育てることができます。そんな魅力的なエレモフィラニベアを、ぜひ育ててみてはいかがでしょうか?