ニオイバンマツリの育て方②植え替えの仕方
庭植えの場合は、植え替えする必要はありません。ただし、鉢植えの場合は、根詰まりするため植え替えが必要となります。
植え替え時期
比較的成長が早いニオイバンマツリは、鉢植えだと根詰まりを起こしやすい花木です。そのため、1年~2年を目安に植え替えが必要となります。適期は4月~6月です。
植え替えサイン
鉢の中で根詰まりが、起こっていると判断できる状況が2つあります。1つ目は、鉢の底から根が出ている状況です。2つ目は、水やりをしていて、土に水が染み込まなくなったときです。
植え替えの手順
- 使用している鉢よりも一回り大きなサイズの鉢を用意します。また、植え付けの時に使用した水はけのよい用土を使います。鉢の3分の1ぐらいにまで用土を入れます。
- 苗を鉢から出し、根に付いている古い土を取り除きます。この時に、古い土はできるだけ取り除くと、植え替え後の成長がよくなります。
- 鉢の中心に苗を置き、そのまわりに土を詰め株を安定させます。
- 最後に、水やりをたっぷりし苗をなじませます。
ニオイバンマツリの育て方③剪定方法
花が咲かない理由は、剪定の失敗が大きな要因です。また、剪定をせずに何年も放っておくと、樹形が乱れてしまい株のバランスが悪くなります。ニオイバンマツリの剪定は、毎年行います。
剪定時期は花後
剪定の時期は、7月中旬~下旬の花が終わったころが適しています。夏までに済ましておくことが大切です。また、増やし方として剪定で出た枝を挿し木として活用します。
剪定する枝
剪定する枝は、細い枝と伸びすぎている枝です。細い枝は、付け根から切り戻しします。伸びすぎている枝は、他の枝とバランスを見て短く切り揃えます。状態のよい枝は、挿し木として活用します。
剪定で花付きが変わる
樹形を整える程度で、毎年少しずつ剪定をします。剪定をしすぎると、翌年に花付きが少なくなってしまうからです。細い枝と伸びすぎている枝以外は、切り戻しせずにそのまま残します。冬の時期は、剪定はしません。
ニオイバンマツリの育て方④挿し木による増やし方
増やし方は挿し木
ニオイバンマツリの増やし方は、挿し木による方法が一般的です。4月~9月が適期ですので、その間に行います。増やし方の一環として7月中旬~下旬に剪定時期に、ちょうど合わせることもできます。剪定の時に出た枝を挿し木として利用します。
用意するもの
- その年伸びた新しい枝(挿し木用)
- 鉢
- 用土
- 発根促進液
- バケツ
- 水
増やし方のポイントに発根するまでの方法
- 挿し木用として、その年に伸びた新しい枝を10cmほどの長さに切ります。
- バケツに水と発根促進液を入れ、1時間ほど挿し木の切り口を水に浸けておきます。
- 鉢に用土を入れ、挿し木を土に挿します。
- その後は、日陰で管理し、土が乾かないように水やりを行います。1ヶ月ほどすると発根をするので、植え替えます。
増やし方のポイント
- 挿し木は、その年に伸びた新しい枝を使用する
- 用土は、バーミキュライトや川砂、赤玉土(小粒)など清潔な土を用意する
- 根が出てくる確率を上げるために、発根促進剤を使用する
ニオイバンマツリの枯れる理由
夏場は乾燥に注意
夏場は、乾燥で枯れる恐れがあります。その対策方法として、朝晩毎日、土の状態を確かめます。乾いていたら、たっぷり水やりをします。土が固くなり水が染み込まなくなった場合は、熊手やフォークなどを使って土の表面を軽く耕します。
鉢植えでは根詰まりに注意
鉢植えの場合、根が張ると、鉢の中が根でいっぱいになります。そうなると、必要な水分や養分が中に染みこまなくなり枯れてしまいます。1年~2年を目処に、植え替えを行います。
葉が落ちても枯れてはいない
半耐寒性のニオイバンマツリですが、常緑性です。そのため、気温が5℃を下回ると葉が落ちます。葉が落ちてしまうと枯れてしまったかのように思えますが、春が訪れると芽吹き始めます。
ニオイバンマツリの冬越し方法
ニオイバンマツリは、寒さに比較的強い植物のため、暖かい地域では戸外でも冬越しできます。ただし、霜に当てないように注意する必要があります。株の具合によっては、室内に移動した方が無難です。寒い地域では、日当たりのいい室内で管理します。室温が20℃以上だと花が咲き始めてしまうので、10~15℃が適しています。この時期は、肥料は不要で、水やりは控えめにします。
まとめ
ニオイバンマツリは、花色が楽しめ、香り豊かな花木です。毒性を持っていますが、栽培する分には人体に影響はありません。日当たりがよく、乾燥しないように水やりさえすれば育てやすい植物でもあります。また、増やし方もコツさえ身に付ければ、繁殖することができます。ぜひ栽培してみてください。