チェリモヤとは
チェリモヤと名前を聞いたとき、どんな種類の植物なのか想像がつかない方は多いのではないでしょうか?まずは、チェリモヤの基本情報をご紹介します。チェリモヤの原産国や種類などを知ることで、育てるときの参考になる情報も含まれています。チェリモヤの基本情報を得て、どのような植物かを知りましょう。
基本情報
チェリモアは、バンレイシ科の植物です。南アメリカやペルーなどの赤道直下の国が原産国で、果実は「森のアイスクリーム」と呼ばれています。日本ではあまりなじみがありませんが、原産国ではとても身近な果物です。極端な暑さや寒さに弱いので、育てるのが難しく、苗も高値の傾向ですが、環境を整えて管理を行えば育てられます。地域によって、チリモヤやチェリモアとも呼ばることもあります。
チェリモヤの種類
チェリモアには、いくつかの種類があります。
- バンレイシ…甘みが強い果実をつける
- アテモヤ…バンレイシとチェリモヤの交配種
よく似た果実アテモヤ
アテモヤはチェリモヤとバンレイシの交配種で、日本では沖縄や鹿児島といった温かい地域で栽培されています。果実の形状はチェリモヤとよく似ており、味は甘みの中にほのかな酸味を感じます。チェリモヤと同じく森のアイスクリームと呼ばれており、非常に美味しい果実を実らせます。アメリカ原産で、100年ほど前に誕生した比較的新しい種類の果実です。
チェリモヤの育て方
赤道近くが原産のチェリモヤは、ガーデニング上級者向けの植物です。種から育てることは可能で、水やり方法や肥料の与え方、冬越しや剪定時期などを踏まえて育て始めましょう。毎日のお世話などの情報を事前にチェックして、チェリモヤの栽培を開始しましょう。
苗木や種は販売されていないことも
苗の購入も可能ですが、苗木はなかなか日本では流通してない時期もあります。ネット通販で苗を購入することも可能ですが、苗木での購入は値段が高いこともあります。もし果実を食べる機会があったら、種まきをして発芽させるところから育てるのもよいですね。
育て方①水やり方法
種まきをしたら、水やりをします。真っ黒な種を種まきに使いましょう。種まきに使う種は、水に沈むものを選びましょう。ポットに種まきをしたら、土の表面が乾いたタイミングでたっぷりと水やりをします。発芽適正温度は28~32℃です。種まきの時期は5月ごろが適正ですが、気象状況を見て種まきをしましょう。水やりを怠るとせっかく発芽しても萎れてる可能性が高くなるので、こまめに様子を見て水やりをしてください。
冬の水やり
冬場は乾燥気味に管理するので、水やりはほかの季節よりも控えめがベストです。15℃を切り始めたら、水やりの頻度を少し見直しましょう。冬の期間に差し掛かる前に徐々に乾燥気味にしていき、上手に冬越しに取り組んでください。
育て方②肥料について
肥料を与えるタイミングは、3月、6月、10月が目安です。与えすぎや全く与えないのはおすすめできません。頃合いを見て肥料を与えましょう。肥料の種類は、有機質肥料がおすすめです。少し多めに与えましょう。栽培している場所や気候なども考慮して、肥料を与えるべきかを判断してください。果実を実らせたり収穫を検討しているのであれば、肥料は時期が来たらきっちりと与えましょう。
育て方③越冬し時の育て方
チェリモヤは冬越しを野外でするのは難しいかもしれないので、種まきをポットで行い鉢植え管理を行うのがおすすめです。冬越しを行う際、室内が5℃を切らない場所で管理しましょう。5℃を下回ると成長が止まり、冬越しに失敗して枯れる原因になります。冬越し中は水やりは控えめにしてください。乾燥気味に管理して、寒さで枯れないよう管理しましょう。温暖な地域であれば、野外で冬越しできる可能性もあります。
育て方④人工授粉で果実を実らせる
せっかくチェリモヤを栽培するのであれば、世界三大美果と呼ばれる果実も収穫したいものです。原産地では、チェリモヤの授粉は虫を介して行われます。日本で栽培しているものは、人工授粉させて果実を実らせましょう。チェリモヤは夕方から花を咲かせるので、先行して咲いた雄花から細い筆などで花粉を取り、緑色の雌花の先を少し開いて授粉させて人工授粉は完了です。
果実の育て方
チェリモヤの果実の収穫時期は、種類によって若干異なりますが授粉後4~5か月前後で収穫が可能になります。熟成する前に果実が急に大きくなり、黄色っぽくなってきたら収穫の目安です。木から自然に落下するのを待つ方法もあり、その方法で収穫した果実は非常に美味しい傾向があります。落下した勢いで傷をつけないよう、ネットを使って果実を受け止めましょう。
出典:写真AC