コルチカムとは?イヌサフランとも呼ばれる理由や毒性など特徴を紹介!

コルチカムとは?イヌサフランとも呼ばれる理由や毒性など特徴を紹介!

コルチカムは花を楽しむための園芸種です。耐寒性があり、地植えにして毎年きれいな花を咲かせてくれます。 美しい花から想像できませんが、有毒な植物です。コルチカムの毒性や特徴、別名であるイヌサフランの由来についてご紹介します。

記事の目次

  1. 1.コルチカムとは?
  2. 2.コルチカムの特徴
  3. 3.コルチカムの毒性
  4. 4.コルチカムの花言葉
  5. 5.まとめ

コルチカムとは?

出典:写真AC

一般的に園芸種をコルチカムといいますが、呼ばれる名前もさまざまで、コルチカム以外にコルヒカムやコルキカムとも呼ばれています。和名ではイヌサフランや犬サフランといい、寒さに強くサフランに似た花を咲かせてくれます。

基本情報

学名 Colchicum autumnale L.
和名 イヌサフラン
英名 autumn crocus
科名 ユリ科/イヌサフラン科
属名 イヌサフラン属(コルチカム属)

コルキカムはユリ科に分類されますが、APG分類体系ではイヌサフラン科です。コルキカムの原種は60種ほどあり、地中海周辺部のヨーロッパ中南部、中東、北アフリカの広い場所に自生している植物です。

コルチカムの名前の由来

出典:写真AC

コルチカムは西洋では「裸の貴婦人」「丸裸の尻」「裸の男の子」の別名もあります。これらの別名は、葉っぱがない状態の球根から、花が咲く姿から名付けられています。学名と和名の由来についてもご紹介をします。

学名

コルキカムの学名の「Colchicum」は、古代グルジア王国をさしており、この地域の名前、コルキスにたくさん咲いていことが、名前の由来になっています。学名の「autumnaleは」は、秋に咲くという意味があります。コルキカムの多くは秋に花が咲くことから名付けられました。

和名

和名のイヌサフランは、犬サフランと書きますが、生き物の犬ではありません。不思議ですが、「いぬ」は似ていないの意味で使われています。サフランに見た目が似ている、でもサフランではないことから、イヌサフランと名付けられました。

コルチカムの特徴

出典:写真AC

コルキカムの特徴はいくつかありますが、そのひとつが土に植えずに花が咲くことです。そのほか、毒性もある植物です。球根、葉、花の順番で特徴をご紹介します。

特徴①球根

コルチカムの球根は、不思議なことに土に植えなくても、花が咲きます。部屋に球根を置いて花を楽しんでから、土に植えてみてください。球根が大きくなり分かれます。この球根を掘りおこし乾燥させて、別の場所に植えれば簡単に増やせます。

特徴②葉

コルキカムの葉は、冬から春にかけて大きくなり、日の当たる場所を好みます。花が咲いた後、主に秋に葉が出て、春に葉が枯れて休眠の時期に入ります。

特徴③花

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コルキカムの花は、葉や根が生えていない状態の球根から、つぼみが出ます。やがて、藤色、桃色や白色のサフランに似た花を付けます。花期は、主に秋ですが、春咲きや冬先のコルキカムもあり、春咲きの品種は、花と葉は一緒に成長するのが特徴です。

コルチカムの毒性

出典:写真AC

コルチカムは毒性がある植物で、花、葉、球根は注意が必要です。食用の植物と間違い、中毒をおこした例が各地で報告されています。

毒性成分コルヒチン

コルチカムには、アルカロイドのコルヒチンが含まれています。鎮痛薬として利用されていますが、副作用でおう吐や下痢の症状がでる場合があります。コルヒチンには、痛風に効く成分が含まれています。

食中毒症状

毒性成分のコルヒチンを摂取後、2~12時間で食中毒の症状として、おう吐、下痢、皮膚の知覚減退、呼吸困難があらわれます。中毒が重症のときは、白血球や血小板が減少し、死亡する場合もあります。

似ている植物

コルチカムは、春と秋に誤って食べる例がみられます。間違って食べることがないように、花を楽しむ花壇と野菜など栽培の家庭菜園はきちんと、区別して植えてください。

ギョウジャニンニク

出典:写真AC

ギョウジャニンニクの芽が、特にコルチカムに似ており、間違って食べた死亡例もあります。見分け方は、ギョウジャニンニクの葉をこすると、ニンニクの香りがします。コルチカムは香りがありません。葉の枚数も違いて、ギョウジャニンニクは1~2枚で多くても3枚です。しかし、コルチカムは多くの葉が出ます。

ミョウガ

出典:写真AC

コルチカムの球根は札幌市内で2013年に、ミョウガに間違えられた例もあります。庭に生えていたコルチカムの球根を茹でて、食べたことで食中毒になり病院に搬送されました。

じゃがいもや玉ねぎ

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コルチカムは球根は、タマネギやジャガイモ、その他ニンニクと間違って食べることがあります。球根の出回り時期が、秋のためその頃に誤食が報告されています。

サフラン

出典:写真AC

コルチカムの花は、アヤメ科は多年草のサフランによく似ています。サフランは生薬や香辛料として、利用されています。めしべを乾燥させたものを料理に利用して、中毒を起こした例もあります。

コルチカムの花言葉

出典:写真AC

コルチカムの花言葉はたくさんあります。毒がある性質や、花の姿や時期からイメージされ、花言葉ができています。それだけ人にさまざまな印象を与える植物ということですね。

「危険な美しさ」

この花言葉の名前の由来は、きれいな花を咲かせますが、実は有毒で危険な植物であることから、名付けられています。

「華美」「美徳」「幸福」

この花言葉の由来は、上に真っ直ぐ凛と咲く花で、この美しさから名付けられました。花の種類も豊富で、桃色、紫色、白色などがあり、一重咲き、八重咲きなどの花が咲きます。

「私の最良の日々は過ぎ去った」「私の幸福の時は過ぎた」「楽しい思い出」

この花言葉の由来は、楽しかった夏が瞬く間に過ぎたことを寂しく思い、名付けられています。コルチカムは主に秋咲きの花です。

まとめ

出典:写真AC

コルチカムは有毒植物ですが、大変きれいな花を咲かせます。土に植えなくても、花を咲かせてくれるので、とても手軽に楽しめるので嬉しいですね。庭に植える場合は、花壇と家庭菜園はしっかり区別して花を楽しんでください。

11bee
ライター

11bee

ハーブやアロマ、ハンドメイドが好きです。日々の暮らしが豊かになりますように。

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