クローバーとは
クローバーとは一般的にはシロツメクサ(白詰め草)のことをいいます。シロツメクサ(学名:Trifolium repens)は、マメ科の常緑多年草で、葉が三つ葉であることで有名です。原産地はヨーロッパです。開花期は4~6月で道端や田畑に咲いています。
シロツメクサの名前の由来
「白い詰め草」が語源
シロツメクサは16世紀にヨーロッパから日本に渡ってきました。オランダからガラス器を輸入したときに、ガラスが割れないように乾燥したシロツメクサが詰められていたのです。白い花なので「白い詰め草」の意味で名前がつけられました。
クローバーの特徴
クローバーは公園や河川敷などでよく見られる花で、茎が地面を這いよく広がって咲く宿根草です。広い土地でのグランドカバーや雑草の抑制によく使われます。葉は三つ葉ですが、四つ葉やそれ以上の場合もあります。花はマメ科特有の蝶形花で、それが球状に集まって咲きます。
四つ葉のクローバーができるのはなぜ?
クローバーの四つ葉が生まれる要因は、環境と遺伝があげられます。よく人に踏まれる場所では葉の元となる部分が傷つき、四つ葉ができるとされています。遺伝要因とは、突然変異の場合と踏まれることで四つ葉になった葉のDNAを受け継ぐ場合です。四つ葉のクローバーがよく見つかる場所がありますが、遺伝要因と考えれば理解できますね。
緑肥としてのクローバー
クローバーはもともとヨーロッパやアメリカでは、「緑肥」として使われていました。田畑に生えたクローバーを、小麦などを栽培する前にすき込みます。クローバーには窒素がたくさんあり、肥料のかわりになるからです。日本には明治時代に牧草として輸入され、緑肥として使われています。
クローバーの種類
ムラサキツメクサ
ムラサキツメクサはアカツメクサとも呼ばれます。ピンクに近い赤紫色をしたかわいらしい花です。シロツメクサと同じように、明治以降牧草として輸入され、今は帰化植物として広い範囲で生えています。開花期は5~8月です。ムラサキツメクサはデンマークの国花に指定されています。
コメツブツメクサ
コメツブツメクサはシロツメクサと比べて、全体的に小さいのでコメツブ(米粒)の名前がついています。黄色い小さな花を咲かせます。道端に生える雑草ですが、シロツメクサと同じくヨーロッパからの帰化植物です。日本では1930年代に確認され、ツメクサの仲間の中では比較的近年に渡ってきました。開花期は5~7月です。
カトレアクローバー
花びらは紫がかったピンクですが、先にいくほど白くなる特徴があります。グラデーションが美しく、とても愛らしい花です。シロツメクサ同様、宿根草なのでグランドカバーにも向いています。原産地はヨーロッパで、5~6月が開花期です。
クリムゾンクローバー
クリムゾンクローバーは、「ストロベリーキャンドル」という名前でも知られています。真っ赤な花びらがまるでキャンドルの灯のように見える咲き方が特徴的です。本来は多年草ですが、日本の暑さに弱く、一年草として扱われ種をまいて育てます。クリムゾンクローバーを群生させた観光地はとても美しい風景です。開花期は4~6月です。
ボタニ子
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