バニラビーンズとは？その特徴や栽培に適した環境・育て方をご紹介！

バニラビーンズはラン科バニラ属の多年草で、茎が樹木などにからまるように成長していきます。自然界では茎の長さは60mを超えることがあります。原産地が中央アメリカやメキシコといわているバニラビーンズは高温多湿を好み、直射日光と寒さに弱いという性質をもっています。

バニラの木は、大きくなれば60mを超えることがありますが、日本ではそこまで大きくなることはありません。日本ではバニラビーンズの木（苗）から購入できます。バニラビーンズの葉は分厚く艶やかな緑色をしていますので、観葉植物としても人気が高まってきています。

バニラの木に実るさや（実）は、幅が1cmで長さは15～30cmという細長い形状をしています。バニラの木から収穫されたばかりのさやと豆には香りがありません。さやが成熟する前に収穫されたあとに、酵母され乾燥させることで、豆などが独特の甘い香りを放つようになります。

バニラという名前の語源はスペイン語で「小さなさや」という言葉から由来しています。原産地の中央アメリカやメキシコの気候にある、高温多湿な熱帯の環境を好むバニラの木は、温度調節や水やりなどを注意してやれば、初心者でも容易に栽培ができる植物だといえます。

原産地が中央アメリカやメキシコといわれるバニラビーンズの木は、寒さや直射日光に弱く、高温多湿を好む植物です。家庭での冬期の栽培方法で重要なのは、温度管理となります。バニラビーンズの木がある部屋は10～15℃ぐらいにし、乾燥を避けないと枯れる可能性があります。

家庭でのバニラの栽培は、苗からのスタートとなります。高温多湿を好むバニラは、乾燥に弱いので水ごけを加えて湿った状態をキープする必要があります。6月～8月頃が植込み植付け時期に適しています。バニラの木は夏の直射日光に弱いので、場所を移されることをおすすめします。

高温多湿を好むバニラの木の栽培は、乾燥をさせないことも大事です。水こけを使って、十分な水分を含ませてバニラの土壌の上に敷き詰めてあげると管理も容易となります。水こけが乾きだしたら水をやるサインです。春と夏は水こけが乾くスピードが速くなりますので注意しましょう。

バニラの木は自宅でも気軽に栽培が可能な植物だといえます。バニラの花は、本体のバニラの木が大株に成長してくれないと咲きません。つまり、花が咲くまでの栽培期間が長いといえます。バニラビーンズになる実をつけるまでの期間は約3年以上かかります。

人工授粉に成功したことによりバニラビーンズの大量生産地となったレユニオン、マダガスカルですが、2015年に干ばつとサイクロンの多大な被害を受けてしまいました。2017年のバニラビーンズの取引は、一時期において銀の取引価格より高くなりました。

日本ではバニラビーンズを輸入だけに頼ってきました。しかし、福岡県久留米近郊を中心とした南部地域では、バニラビーンズを商業生産することで「バニラの街」として地域活性化を目指そうと複数の企業や農家が連携し、日本初のバニラ栽培とキュアリングを成功させています。

日本国内の中でも、もっとも熱帯の気候に近い沖縄では、ビニールハウスでのバニラビーンズの栽培と加工が試験的に取り組まれています。沖縄県内の農家では、すでに商品化がはじまっている久留米市へバニラビーンズの出荷をしていますが、沖縄県内独自の商品化にも挑まれています。

中央アメリカやメキシコが原産のバニラビーンズは、アイスクリームやプリンなどの高級洋菓子といわれるものには使用されており、香水やシャンプーの香料としても利用されています。国産バニラビーンズがもっと普及すれば、私たちの生活にもっと馴染み深いものとなることでしょう。