育て方のコツと管理方法
育てやすい植物であるエリゲロンですが、管理が不十分だと、枯れたり花が咲かなくなったりすることもあります。また、生命力の強さから、栽培環境がよいと大きく育ちすぎてお手入れがしづらくなり、病気・害虫のリスクが高まることにもなり危険です。上手に大きく成長させ、毎年花を咲かせるための育て方のコツについてご紹介します。
植え替えの方法
エリゲロンは成長が早く大きくなりやすいため、鉢植えで育てる場合は年に一度の頻度で植え替えが必要です。春と秋が植え替えに適した時期で、株を掘り起こし、ひとまわり大きな鉢に植え替えます。植え替えのコツは、根についた土を丁寧に取り除き、新しく入れ替えた用土に植え付けることです。庭植えで育てる場合は、特に植え替えをする必要はありませんが、根が詰まって花つきが悪くなるようであれば広い場所へ植え替えをしてください。
剪定の方法とタイミング
エリゲロンの剪定は、花がら摘みを兼ねた方法と、枯れた茎を刈り取る方法の2種類があります。花がら摘みを兼ねた剪定は、咲き終わった花をなるべく早く摘み取る方法です。開花時期にあたる5~11月にその都度行います。枯れた茎を刈り取る剪定は、枯れた茎部分を刈り取ることで草丈を低くさせ形を整える方法です。開花時期が終わった11~12月頃に思い切って剪定をします。
病気・害虫の対策
エリゲロンが注意する病気には、灰色かび病とうどんこ病があります。どちらも、湿気が多すぎたり、風通しが悪かったりするとかかりやすい病気のため、適切に剪定をし、常に風通しのよい環境を作っておきましょう。また、アブラムシなどの害虫がつくこともあります。害虫を予防する方法は、害虫がつく前に殺虫剤をまくことです。よく観察をし、害虫がついているのを見つけたら、すぐに殺虫剤などで駆除をしてください。
夏越しさせるための育て方
エリゲロンは耐暑性には強いですが、湿度の多い環境にはやや弱い性質があります。日本の夏は湿度が高いので、株が枯れるのを防ぐため、風通しのよい環境を準備することが必要です。茎や葉が茂り風通しが悪くなっているようであれば、梅雨に入る前に剪定をしてください。ある程度大きく成長している株であれば、10cm程度の草丈にまで刈り込んでも大丈夫です。思い切って剪定しましょう。
冬越しさせるための育て方
エリゲロンは耐寒性に強いため、冬越しさせるために必要な対策は特にありません。ただし、冬の寒さが厳しい地域では、地上部が枯れてなくなることがあり、冬越しできずに枯れたと勘違いする場合があります。これは冬越しに失敗したわけではなく、根はしっかりと生きており、春になればまた地上部が元気に成長し始めますので、心配はいりません。
エリゲロンの増やし方
エリゲロンには、種まきと株分けの2種類の増やし方があります。種類によってはこぼれ種で勝手にどんどん増えていくこともあるほど、増やしやすい植物です。挿し木(挿し芽)でも増やすことは可能ですが、種まきと株分けで増やす方法は簡単で成功率が高いためこの2種類の方法がよく使われます。種まきと株分けの増やし方についてご紹介します。
種まきで増やす方法
花が咲き終わった後、花がらを摘まずに放置していると、花が綿毛に変化して種を作ります。とれた綿毛の種を採取し、ポットなどに種をまきましょう。種まきをする時期は、3~4月がおすすめです。9~10月でも発芽は可能ですが、その場合は、冬のうちはポットで管理を続け、春になってから庭や鉢に植え付ける必要があります。種まきをしてから芽が出るまでは、水を切らさないよう注意し、芽が増えて根が広がってきたら庭や鉢に植え付けてください。
株分けで増やす方法
株がある程度大きくなっていれば、植え替えを兼ねて株分けをして増やします。株分けに適した時期は、植え替えの時期と同じく春か秋です。掘り起こした株は、なるべく根を傷つけないよう、根をほぐしたり切ったりしながら2つに分けます。それぞれ根についた古い土を落とし、新しい土に植え付けてください。株分けをしてすぐは株が弱った状態になるため、根腐れをしない程度にしっかりと水やりをしましょう。
エリゲロンの育て方まとめ
寄せ植えやロックガーデン、グランドカバーなどさまざまな用途で育てられているエリゲロンの育て方について詳しくご紹介しました。エリゲロンは育てやすく増えやすいおすすめの園芸植物です。日本で育てられているエリゲロンの多くは花の色が白色からピンク色に変化する品種で、よく観察してみると野草として公園や道端に咲いていることがあります。この記事が、あなたがエリゲロンを育てるきっかけになれば幸いです。
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出典:写真AC