ネリネの育て方④肥料
ネリネは栄養分や水分が乏しい土地で育った植物ですので、肥料を大量にあげる必要はありません。最初の土に含まれた肥料で十分ですが追肥したい場合は液肥を薄めて、月に2回ほど水やりの代わりにあげましょう。春から夏にかけては休眠期ですので水やりも肥料も必要ありません。窒素成分が多いと葉の方に栄養が傾きがちになり花が咲きにくくなりますので注意します。
ネリネの育て方⑤植え替え
基本的にネリネは植え替えを嫌います。一度植えたら植え替えせず数年はそのままで大丈夫です。球根が分球して土の表面からあふれ出るぐらいに窮屈になり、花が少なくなってきたら植え替えます。成長にもよりますが植え替えはだいたい4~5年をめどとしましょう。植え付けと同じ方法で新しい土を使います。そのとき子供の球根ができていたら分球することもできます。
ネリネの管理場所
南アフリカ育ちのネリネは、日当たりがよく乾燥気味の環境を好みます。休眠期は風通しがよく蒸れて病気にならないような場所で管理します。梅雨や長雨の時期は屋根がある場所で水分がかからないようにしましょう。成長期には十分日光に当ててください。日当たりがよい場所で育てると球根が成長し、花茎が固くしっかりし、たくさんの色鮮やかな花を咲かせます。
ネリネがかかりやすい病気や害虫
ネリネは特にかかりやすい病気はありませんが、植物全般がかかる病気になることはあります。白絹病や菌核病などの病気ですが、どちらも多湿が原因です。水やりや管理場所に注意すれば病気予防できます。アブラムシやナメクジなどの害虫は見つけしだい駆除しましょう。側にアカダニが付いた植物があると害虫が移ってくることがあります。こちらも見つけしだ洗い流します。
ネリネの育つ時期
最初に南アフリカからイギリスにわたったのはサルニエンシスという種類です。植え方が簡単で植え替えがほとんど必要ないので、品種改良や園芸用にと栽培がすすみ、多くの花色が誕生しました。少し遅れて入ってきたボーデニーはサルニエンシスに比べて耐寒性があります。このボーデニーと園芸用に栽培されたウンデュラータはサルニエンシスとは育つ時期が違います。
サルニエンシス
花茎 | 30cm~50cm |
花弁 | 6枚 |
花数 | 5個~10個 |
葉 | 花が咲いた後に枯れる |
植え付け | 8月下旬~9月下旬 |
開花 | 10月~11月 |
花色 | 白、ピンク、濃ピンク、紅、濃紅、紫、黄色、複数 |
特徴
一番早い時期に南アフリカからイギリスに渡った種類です。ネリネの代表的な花で植え方が簡単で、夏は休眠し冬に成長します。花弁に光沢がありキラキラと光ることからダイヤモンドリリーと呼ばれ、結婚式などの装花として利用されます。色数が多く、花弁の先が波打つものもあり華やかです。夏の終わりごろ植え付け、秋に開花し1カ月ほど楽しめます。
ボーデニー
花茎 | 30cm~50cm |
花弁 | 6枚~8枚 |
花数 | 7個~12個 |
葉 | 花が咲いた後に枯れる |
植え付け | 3月~5月 |
開花 | 10月~11月 |
花色 | ピンク、白 |
特徴
サルニエンシスよりも遅い時期にイギリスに輸入されました。夏に成長します。サルニエンシスよりも寒さに強いので庭植えもできる品種です。切り花にしても日持ちがよく、病気や害虫に強いので育てやすいです。色数は少ないですがピンク色は華やかで白もあります。春に植え付け、秋に花をさかせ、その後葉が枯れる品種です。
ウンデュラータ
花茎 | 30cm~50cm |
花弁 | 6枚 |
花数 | 小ぶりで多い |
葉 | 温度があれば常緑 |
植え付け | 4月~5月 |
開花 | 11月~12月 |
花色 | ピンク、白 |
特徴
ウンデュラータは原種なので、サルニエンシスのような華やかさや派手さはありませんが、小ぶりで可憐な花をたくさんつける繊細な印象のネリネです。夏に成長します。耐寒性もあるので関東以西なら庭植えもできます。ネリネとしては遅咲きの方です。春に植え付け、秋から冬にかけて波打った花弁をもつ花を咲かせます。別名はネリネクリスパです。
まとめ
ネリネは秋から冬にかけて咲くものが多いので、寒い時期に飾っておくと華やかな印象になります。2~3輪咲いたら半日陰に移すか切り花用にカットすると花もちがよりよくなります。日当たりと加湿にさえ注意すれば育てやすい植物です。1本でもたくさん花をつけるので気軽に挑戦してみてください。
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出典:flickr