笹とは
笹は、イネ科タケ亜科に属する植物郡です。タケ亜科にはさまざまな特徴的な植物が属していますが、なかでもササ属やメダケ属などが代表的な笹になります。竹は中国原産の種が多い一方で、笹はそのほとんどが日本原産です。そのためか、英語でも笹のことをsasaといいます。
笹と竹の違い
笹とよく似た植物に、竹があります。竹は、たけのこの頃には葉に包まれていますが、成長するに従ってやがて剥がれ落ちます。しかし笹は、枯れるまで茎を葉が包んだ状態が続くのが大きな特徴です。また、竹の葉脈は格子状ですが、笹の葉脈は平行になっています。
日常に根ざした植物
笹は、日本人の日常に深く根ざした植物です。例えば、笹と聞くと、真っ先に七夕の笹の葉飾りを思い出す人が多いかもしれません。お風呂に入れて香りを楽しむこともあります。また、笹はクロロフィルを豊富に含むため、高い殺菌・防腐作用を持ちます。笹団子やちまきなどを包むのに使うほか、料理の敷葉などに使われてきました。
花言葉は「ささやかな幸せ」
笹の花言葉は「ささやかな幸せ」です。笹は、縁起がよいものの代表である松竹梅のうち、竹の代用品として使われることがあります。しかし笹は竹に比べると草丈が低いことから、この花言葉がつけられました。また、白い縁取りが特徴のクマザサには、緑の葉を包む様子からか「抱擁」という花言葉もつけられています。
笹の花は珍しい
笹の花を見たことはありますか?笹の花は非常にレアなので、見つけることができたらラッキーです。笹や竹などタケ亜科の植物たちは、花をつけるまでに60年〜120年もかかるという特徴があります。人間の一生では、時期やタイミングがあわないと見ることができない、非常に珍しい現象ですね。
花が咲くと笹は枯れてしまう
3年前の今日(青麻山散)…#笹の花 #アズマネザサ(東根笹)別名:シノダケ 花が咲くのは50年、60年、100年に一度とか・・
— いまさき ひろし (@imasaki_hiroshi) April 30, 2018
後にも先に見たのは一度だけです! pic.twitter.com/jUng82mkKs
笹は、花をつけると枯れてしまいます。また、笹は地下茎で互いにつながっているため、一つ開花すると一斉に他の笹も花をつけ、そして同じ時期に枯れてしまうのです。一帯すべてが枯れた笹原を見つけたら、それは一度に花が咲いて枯れてしまった跡かもしれません。
笹の花が咲くとニュースになる
激レア級!?
— Catalyst (@Catalyst_LTE) May 10, 2019
笹(ササ)に花が咲いてます!
数十年一度と言うタイミングでの開花。(一説には、60年~120年に一度開花して枯れてしまう様です。)
ちなみに花言葉は「ささやかな幸せ」だそうです。
そのわりには不吉の前兆とか言われても居るんですよね。#笹#ササ#笹の花#ササの花 pic.twitter.com/rkIfHGiO23
笹の花が咲いているのを見たことがなくても、笹の花が開花しているというニュースを聞いたことはあるかもしれません。開花は非常に珍しい現象なので、しばしばニュースに取り上げられることがあります。稲の花に似た小さな花ですから、自分で見つけられた人は注意深い人ですね。
笹の花の言い伝え
笹の開花は、非常にレアなことです。平均寿命が短かった時代には、一生の間に笹の花を見ることがなかった人も多くいたはずです。それでもあとの世代に笹の花のことを伝えるため、笹の花に関するさまざまな言い伝えが全国に残っています。
笹の花が咲くと不吉なことが起きる
笹の花に残された言い伝えの中には、いくつか不吉なものも残っています。その代表とされるのが、「飢饉が起きる」「戦争や天変地異が起きる」などです。笹は花が咲くと一斉に枯れますから、伝染病ではないかと恐れられていたのです。飢饉が起こると多くの死者が出てしまうからか、この言い伝えは全国的に広く伝わっています。
現代でも不吉なことだといわれる
現代でも、笹の花が咲くと凶兆の証だと話題になることがあります。例えば、四川大地震やリーマンショックの発生した2008年には、笹の花が全国的に観測されました。また、2018年〜2019年にかけても、各地で笹の花の開花報告が相次いでいます。そのため、これもまた不吉なことの起こる前兆なのではないかと話題にする人もいます。
ボタニ子
笹の花が咲くのって、とっても怖いのね…。地震の前兆だなんて本当かしら。
ボタ爺
実はそうでもないんじゃよ。では、どうして不吉と扱われているのか。そのからくりを実際に見てみようじゃないか。
出典:写真AC