育て方⑤肥料
植え付けの際に、完熟堆肥または腐葉土を多めに混ぜ込んでおきます。また、1月~2月ごろと花後に、有機質肥料か緩効性の肥料を株元に与えます。
育て方⑥植え替え
庭植えの場合は、植え替えの必要はありません。株分けや移植をする場合には掘り上げます。鉢植えの場合は、1年もすれば鉢の中が根でいっぱいになってしまうため、毎年植え替えが必要です。一回り大きめの鉢に植え替えるか、株分けをして株を小さくするとよいでしょう。時期や方法は植え付けと同じです。
ボタ爺
育て方⑦病害虫
ユキヤナギは丈夫な植物で、病害虫の心配はあまりありません。成長によって枝が混みあい風通しが悪いと、うどん粉病にかかることがあります。またアブラムシやカイガラムシなどの害虫が発生することもあります。害虫は見つけしだい取り除きましょう。枝を剪定によって整理し、風通しをよくすることが病害虫予防にもなります。
育て方⑧夏越し・冬越し
ユキヤナギは耐暑性があり、極端な乾燥の場合に水やりをするくらいで特別な手入れは必要ありません。また、耐寒性も強いため、寒冷地でも冬越しの対策は不要です。鉢植えは冬の間も外で管理します。
ボタニ子
ユキヤナギは夏にも冬にも強いのね!
ユキヤナギの剪定方法
ユキヤナギは成長が早く、放任するとたくさんの枝を伸ばして大きな株になってしまいます。枝が混みあうと風通しが悪くなり、うどん粉病やアブラムシなど病害虫が発生したり周辺の草木のじゃまになったりします。ユキヤナギらしいしだれる姿を保つためにも、剪定はたいへん重要な作業です。
ボタ爺
ユキヤナギの栽培で一番大切な手入れは「剪定」じゃぞ。剪定のコツをつかんで花をたくさん咲かせよう!
剪定の時期
花が終わったら剪定
ユキヤナギの剪定は、花が咲いた直後から5月頃が適しています。気温が高くなると新梢が勢いよく伸びるため、早めに剪定を済ませたほうがよいでしょう。9月頃には花芽が形成されます。秋以降に剪定すると花芽の付いた枝を切ってしまうことになるため注意しましょう。
冬に軽く剪定する場合も
花後剪定の後に長く枝が伸びて混みあってしまった場合は、冬の間(1月~2月)に混みあった部分の枯れ枝や古い枝だけを間引くように剪定します。枝には花芽ができているため剪定する枝は最小限にとどめるようにしましょう。
ボタニ子
冬の間は葉がないので、枝の様子がわかりやすく剪定しやすいのよ。
若木の剪定
苗を植え付けて3~4年は、放任していても自然に樹形が整います。剪定をしなくてもよいでしょう。もし長く伸びすぎた枝がある場合は、花後に根元30cmくらいで切ります。枝先だけを切ると、その部分から徒長枝がたくさん発生して形が悪くなってしまいます。
成木の剪定方法
ユキヤナギは生育が早く、さらに株の周辺にヒコバエと呼ばれる新しい枝を何本か伸ばします。3~4年もすると、枝が混みあって風通しが悪くなってしまいます。花後の剪定で、元気のよい枝を5本~10本ほど残して、花付きが悪くなった古い枝を根元から切り取りましょう。また、枯れ枝や細い枝も切り取ります。残した枝は、根元から30cmくらいで切り取ります。
枝の途中で切らない
ユキヤナギの剪定でやってはいけないことは、枝の途中で切ることです。切った部分からたくさんの徒長枝が上に向かって伸び、ユキヤナギらしいしだれる姿になりません。枝が分かれている部分の短い枝を残すように長い枝を切りましょう。短く切っても成長が早いため、すぐに新梢を伸ばします。
3~4年に一度は枝の更新を
3~4年に一度は、花後にすべての枝を根元から切り詰める強剪定をすることをおすすめします。強剪定によって新しい枝に更新され、コンパクトに育てられます。
ユキヤナギの剪定
- 花後早めに剪定する
- 古い枝は根元から切る
- 元気な枝は根元から30cmくらいで切る
- 枝の途中で切らない
- 3~4年に一度はすべての枝を根元から切る
ユキヤナギは丈夫なので、植え替えのときに多少傷がついても心配ないのじゃ。