ヒペリカムとは
ヒペリカムはガーデニングファンに人気の植物で、花束でも大活躍してくれます。まずは、ヒペリカムの基本情報や名前の由来、花言葉について詳しく見ていきましょう。
ヒペリカムの基本情報
学名 | Hypericum |
別名 | キンシバイ |
科・属名 | オトギリソウ科オトギリソウ属 |
原産地 | 中央アジア、地中海沿岸 |
分類 | 落葉 |
ヒペリカムの特徴
6月~7月頃になると、約4cmの黄色い花を咲かせます。ヒペリカムの花の形は、花弁が5枚あり、複数の長いおしべが広がるようについているのが特徴的です。その姿にトゲトゲしさはなく「ふわっと」して見えます。
実の色が変わる
ヒペリカムは、花が咲いた後に小さな実を付けます。実は、約2カ月ほどかけて少しずつ色を変化させます。赤い実がついたヒペリカムの姿はかわいらしく、また長い時間かけて実の変化を楽しめるのも、人気の理由の1つです。ちなみにヒペリカムの実は赤い色だけでなく「白色」「ピンク色」もあり、色の種類が豊富です。
さまざまな場所で使用されている
見た目のかわいらしさから、ブライダルブーケやクリスマスツリーのデコレーションなどにもよく利用されています。観賞するだけでなく、実用的な面もヒペリカムにはあるのです。
ヒペリカムの名前の由来
ヒペリカム(Hypericum)はギリシャ語です。「hyper」は「上に」という意味です。古代のギリシャでは、ヒペリカムの花は悪魔よけの像の上に飾られていました。像(ekion)の上(Hyperi)に置かれてたことが、名前の由来とされています。
ヒペリカムの花言葉
「煌めき(きらめき)」「悲しみは続かない」がヒペリカムの花言葉です。色別の花言葉はありません。前向きな花言葉は、明るい気持ちにさせてくれるでしょう。仕事や恋愛で悩んでいて元気がない人に、花言葉を伝えながらヒペリカムを渡すのもよいアイデアです。花言葉とかわいい姿に励まされて、元気になってくれるかもしれません。
ヒペリカムの育て方
ヒペリカムは冬の寒さに強く丈夫たなため、初心者でも育てられます。以下のポイントを押さえて、上手にヒペリカムを育てましょう。
育て方①種まきと苗植えの時期
種まきなら4月~5月、苗植えなら3月~4月、または9月~10月が適期です。元気に生育してもらうためにも、適期を逃さないように気をつけましょう。適していない時期では種をまいても芽は出ず、植えつけても根が張ってくれない可能性が高いです。適した時期を覚えておきましょう。
育て方②水やり
ヒペリカムは寒さに強いですが乾燥には弱いため、土が乾かないように水やりしましょう。ただし、水やりのしすぎはかえってヒペリカムを傷めてしまいます。朝と夕方にそれぞれ1回ずつ水やりをすれば十分です。
庭植えで水やりする場合
基本的には、水やりは必要ありません。自然に降る雨で十分に水分が取れます。したがって庭植えの場合は、水やりは控えましょう。ただし、日当たりが強い日が続く場合は、適度に水やりをしましょう。特に夏の直射日光には要注意です。日ごろの観察を怠らないように気をつけましょう。
育て方③肥料
3月・9月・10月の時期に緩効性肥料を与えるようにしましょう。それ以外の時期は、肥料は与えなくてもし大丈夫です。肥料を与えすぎると、根が肥料やけを起こすリスクがあります。
肥料によって植物が枯れてしまうことを「肥料やけ」と呼びます。
3月に肥料を与える理由
3月~6月に生育させるために、緩効性肥料を与えます。ただし、生育期でも肥料やけを防ぐために、肥料を与えすぎないように注意しましょう。
9月~10月に肥料を与える理由
開花し終えたヒペリカムは、どうしても栄養が不足しがちです。その状態を放置したら、枯れたり、病気になったりします。株のトラブルを防ぐために、花後の時期に肥料を与える必要があるのです。適量を与えて、ヒペリカムを健康に保ちましょう。
ボタ爺
ヒペリカムは基本的に肥料はいらない植物じゃ。だから多すぎないように気をつけることじゃよ。
育て方④気温や環境
ヒペリカムは、−8℃までの寒さに耐えられ、37℃までの暑さまで耐えることが可能です。しかし、栽培可能な温度ギリギリの環境で育てても、うまく成長しません。理想の環境は5℃~25℃程度です。この環境を維持して育てましょう。
出典:O-DAN unsplash