スモモとは?プルーンやプラムとは違う?種類や特徴・英名などを紹介!

スモモとは?プルーンやプラムとは違う?種類や特徴・英名などを紹介!

スモモと聞けば、皮が黄色や赤の丸い果物を思い浮かべるでしょう。大きい種が真ん中に1つ入っていて梅と桃の中間くらいの大きさです。しかしスモモ、プラム、プルーン、あんず、ソルダムと並べば、同じ種類か違う種類なのか怪しくなりませんか?その疑問を解決します。

記事の目次

  1. 1.スモモとは
  2. 2.プルーンやプラムとは違う?
  3. 3.スモモの特徴
  4. 4.おいしいスモモの選び方
  5. 5.スモモの保存方法
  6. 6.スモモのおいしい食べ方
  7. 7.まとめ

スモモとは

出典:写真AC

スモモを英語でいうとプラム、つまりスモモ=プラムです。プルーンやあんずはスモモではありません。しかし、同じグループに属します。ソルダムはスモモの一品種です。

スモモの基本情報

出典:写真AC

 
和名 スモモ(李、酢桃) カタカナで表記される
学名 Prunus salicina  
英名 Plum プラム
別名 ニホンスモモ/ハタンキョウ  
分類 バラ目/バラ科/サクラ属(スモモ属)/スモモ亜属  
高さ 2m~7m  
白い花が咲く 初春に開花
広葉の落葉樹 秋に紅葉
果実 紅や黄色など 品種によって異なる
熟期 6月下旬~8月  〃
特徴 自家不結実性の品種が多い 自分の花粉で結実しない
耐寒性・耐暑性 強い  
日本の産地 山梨県・和歌山県・長野県など  

プルーンやプラムとは違う?

これがプルーンです。
出典:写真AC

スモモとプラムは同じですが、プルーンは違います。では具体的にどういった違いがあるのか見てみましょう。

分類で見ると種類の違いがわかる

出典:写真AC

スモモはバラ目・バラ科・サクラ属(=広義のスモモ属)の中の「スモモ亜属」に分類されます。つまりスモモ亜属というグループの中にスモモがあるのです。プルーンや梅、あんず(=英語でアプリコット)はスモモとは違う果物ですが、いずれもスモモ亜属に含まれます。

バラ目・バラ科・サクラ属は6種類

スモモの花。桜と似ていますね。
出典:写真AC

サクラ属は「モモ亜属」、「スモモ亜属」「サクラ亜属」「ニワウメ亜属」「ウワミズザクラ亜属」「バクチノキ亜属」の6種類に分かれています。

アーモンドもサクラ属です。
出典:写真AC

  • モモ亜属 …アーモンド、桃
  • スモモ亜属…プルーン(=ヨーロッパスモモ、西洋スモモ)、梅、スモモ、スピノサスモモ、あんず(=アプリコット)
  • サクラ亜属…ソメイヨシノなどの桜、サクランボ
  • ニワウメ亜属…(古くはサクラ亜属) ユスラウメ、ニワウメ
  • ウワミズザクラ亜属…エゾノウワミズザクラなど
  • バクチノキ亜属…セイヨウバクチノキ、リンボク、バクチノキ

  • スモモ亜属は薄い皮と果肉で種を包んでいる果実です。
  • スモモ亜属の梅とあんずはウメ亜属とする説もあります。

スモモも桃も桃のうち?

こちらは桃です。
出典:写真AC

サクラ属の中には桃やアーモンド、ユスラウメなどの果樹や桜などの花木も含まれています。「スモモも桃も桃のうち」という言葉があるように同じ属に分類されるのです。ただ、そのグループ名は「桃」ではなく「サクラ」なのですが、モモのほうがゴロがよいかもしれませんね。

スモモとウメを英語でいうと

これが梅です。
出典:写真AC

スモモを英語でいうとプラム(Plum)です。では梅を英語でいうとどうなるでしょう。プラムということがありますよね。しかし、正しく表現したい場合はプラムではなくジャパニーズ・アプリコット(Japanese apricot)、あるいはそのままウメといいましょう。「ume」は外来語として認知されつつあります。

日本スモモと西洋スモモの種類は違う?

出典:写真AC

実はスモモには日本スモモと西洋スモモがあり、種類が違います。古くから日本にあってアメリカから逆輸入されたものが日本スモモで、プラムのことです。西洋スモモがプルーンです。西洋スモモは鉄分やミネラルが豊富でドライにするのが主流になっています。乾燥用品種の「ドメスチカスモモ」、あるいは乾燥果実をプルーンと呼ぶ場合もあるのですが、近年は生食利用も増えており西洋スモモ全般を指しています。

スモモの特徴

出典:写真AC

そもそも、なぜスモモという名前がついたのでしょうか。またいつ頃から日本にあり、現在どれくらいの品種があるのでしょうか。その概要を見てみましょう。

スモモの名前の由来

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スモモは漢字で「李」と書きます。「酢桃」と書かれた書物もあります。日本へは奈良時代に伝わり、古事記や万葉集に「李」の文字が登場しています。そもそもなぜスモモと呼ばれるようになったのでしょうか。大きく2つの説があり、1つは桃に似た果実で、より酸味が強いからスモモ(酢桃)という説です。もう1説は桃に似ているが表面に毛がないため「素桃」と名付けられたとしています。

アメリカへ渡って戻ってきた

フリー写真素材ぱくたそ

スモモは揚子江沿岸の中国、朝鮮半島、日本が原産です。しかし、現在普及しているスモモはアメリカで改良された品種です。「ソルダム」「サンタローザ」「ビューティー」などがその代表です。その後、日本へ逆輸入されました。アメリカの「フォーモサ」を元に日本で改良した代表的な品種が「大石早生(オオイシワセ)」です。さらに糖度を上げて生食用に改良した「太陽(タイヨウ)」や「紫峰」「月光」「貴陽」「秋姫」「いくみ」など数多くの品種があります。

スモモの種類は300以上

広く親しまれている品種「大石早生(オオイシワセ)」です。
出典:写真AC

現在、スモモは300品種以上あります。味や大きさ、色、熟する時期も違いがあります。その中の何種類か、ポピュラーな品種を中心にここでご紹介しましょう。

スモモの主だった種類と特徴
品種 特徴 熟期(目安)
大石早生(オオイシワセ) 名のとおり早生・最もポピュラー 6月下旬
ソルダム 皮が青くて果肉が赤いよく知られた品種 7月中旬
太陽(タイヨウ) 皮は濃い真紅・糖度が高い 7月下旬
サンタローザ 熟すと果皮が鮮やかな紅・香り豊か 7月中旬~下旬
貴陽(キヨウ) 桃くらい大きい新品種 7月中旬~8月下旬
秋姫(アキヒメ) 晩成種で甘い・酸味が穏やか 9月中旬~下旬
ケルシー 先がとがっていて大粒・黄色で甘い 8月下旬~9月中旬

種類によって旬の時期が違う

ソルダムは果肉が赤いのが特徴です。
出典:写真AC

ハウスで栽培されたものは5月中旬くらいから店頭に並びます。最も安くておいしい旬の季節は6月中旬〜8月の真夏です。晩成の品種は9月に旬を迎えます。春から初秋まで長く楽しめるのもスモモの魅力です。

次のページでは、おいしいスモモの選び方、保存方法、おいしい食べ方をご紹介します。

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おいしいスモモの選び方

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