ヒペリカムとは
ヒペリカムは赤い丸い実がなる植物として親しまれています。花束やアレンジメントに入っていて、切り花として見たことがある人が多いかもしれません。切り花以外にも鉢植えや地植えでガーデニングのアクセントになることや、実の色がいくつもあることで非常に人気があります。
ヒペリカムの名前
属名でもあるヒペリカムという名前は「hypericum」と表記します。これはもともとギリシア語が由来とされていますが、「上」を意味する「hyper」と「像」を意味する「eikon」という単語からつけられたものです。悪魔よけに置かれた像の上に飾っていた説など、名づけられた理由には諸説あります。
ヒペリカムの特徴
ヒペリカムの特徴はやはり色づいたかわいらしい実が残ることです。しかし花びらとがくがふわりと咲いているのも印象的で、一度見ると忘れることはないでしょう。たくさんのヒペリカムの花が咲き誇り、それが実になり色づいていく姿はとても魅力があります。
ヒペリカムの花と実のしくみ
ヒペリカムといえば実、と思われがちですが、最初から実だけがなるわけではなく、もちろんこの植物にも花が咲きます。実のなる花という言い方が合っていますね。ぷくっとしたつぼみが開花すると、印象的な花とがくはほんの数日で落ちてしまうのです。その中央にあった部分が実として残りますが、つぼみのときの姿もとてもかわいいです。
ヒペリカムの基本情報
学名 | Hypericum |
科名・属名 | オトギリソウ科・オトギリソウ属 |
別名 | キンシバイ、ビヨウヤナギ |
分類 | 低木 |
樹高 | 1m |
科名、属名としてオトギリソウと表記されることが多いですが、これもヒペリカムのことです。中国でキンシバイと呼ばれていた半常緑低木、日本ではオトギリソウと呼ばれていた薬草などが仲間であり、現在園芸品種として花が長持ちするもの、実の色がピンクのものなどが増え、総称でヒペリカムとして親しまれています。
ヒペリカムの花
いろいろな実の色があることから、花の色にも同じようにたくさん色があるのではないだろうか、と思いますよね。しかし花の色はすべて黄色いのです。品種改良により、実の色は赤だけではなく、ピンクや緑などかわいらしいものもあります。それらの品種により、花には大きさの違いや黄色の濃淡の差があります。
ヒペリカムのつぼみ
はじけそうなほどにぷっくりしたつぼみはヒペリカムの特徴でもあります。実になったときと近い見た目ですが、つぼみのほうがふっくらと丸みを帯びています。この状態で切り花にするのもアクセントになって素敵ですね。つぼみが見られるのも地植えや鉢植えにしているからこその楽しみ方です。
ヒペリカムの葉
ヒペリカムの葉は品種によって形や厚みが多少異なりますが、先端に向かってやや尖った丸いシルエットが特徴です。もっと丸くなるような種類もありますし、細くなるものもあるのですが、それもヒペリカムの見た目の楽しみ方のひとつといえます。
ボタニ子
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出典:写真AC