ヒペリカムの剪定
剪定の時期
ヒペリカムの新芽が伸びだす直前の3月、あるいは花が咲き終わる9~10月に剪定を行います。伸びすぎた枝を切り落として形を整えることが目的です。剪定後も下の葉の付け根からすぐにわき芽が出ますから、怖がらずに切り込んでも大丈夫です。
剪定の効果
剪定せずにヒペリカムを育てているとしだいに枝の数、花、実の数が少なくなってしまいます。元来、ヒペリカムは低い木のため背丈は高くはなりません。剪定を繰り返すことで、じわじわとボリュームが出て見栄えがよくなります。また、年に2回の花と実を楽しめる可能性があります。葉の美しい新緑の色を長く保て、枝や葉が茶色に変色を防ぐことも剪定の効果の1つです。
剪定方法
枝分かれしている部分から1~2節を残し、すべての枝を切り取ります。株を小さくコンパクトに育てたい場合には、株元から思い切って約15~30cmの高さで切り落としてください。すぐに新芽が伸びてくるため心配はありません。
ヒペリカムの増やし方
ヒペリカムは種まき、挿し木、株分けによって増やせます。育て方同様、増やし方も簡単のため挑戦してみてください。黄色い花と赤い実がずらりと並ぶと、空気も明るくなるように感じられるでしょう。
種まきで増やす
9~10月に採った実をしっかりとカラカラになるまで乾燥させます。果肉が残らないよう中から種を取り出して保存し、翌年の4~5月に種まきを行います。比較的発芽率もよいため、種から育ててみてください。もらった花束に実があったら、乾燥させて種をまけば芽を出してくれるかもしれません。
種まきで増やす方法
- 育苗箱に小粒の赤玉土を入れ、種をまきます。
- 日陰に置き、土が乾かないように水やりをしましょう。
- 本葉が3枚ほどになったら、生育状態のよいものを育苗ポットに移します。
- 日当たりのよい場所に置き、土の表面が乾いたら水やりをしましょう。
- 15~20cmの高さになったら苗を取り出し、根のまわりについた土を崩さないように鉢に植えます。
- 苗の周りに草花用の培養土を入れて苗を固定します。
- 水をたっぷり与えて明るい場所に置きましょう。
挿し木で増やす
ヒペリカムの挿し木の適期は5~7月です。種まきに比べると簡単な方法のため、手軽にヒペリカムを増やせます。
挿し木の手順
- 生育のよい枝を選び、先端から10~15cmの長さに切ります。
- 先端の葉を3~4枚程度残し、他の葉をすべて取り除きましょう。
- 枝の切り口を斜めに切り、1~2時間水に浸けます。
- 小粒の赤玉土に枝を挿しこみます。
- 置き場は日陰、土が乾かないように水やりをしましょう。
- しっかりと根がはったら鉢や地面に植え替えます。
株分けで増やす
5~7月はヒペリカムの株分けの適期です。植え替えと同時に株分けをするのが効率のよい方法です。鉢や土から株を取り出して、手やナイフを使って株が均等になるよう分けていきます。分けた株を鉢や地面に植えつけます。
まとめ
キュートな赤い丸い実と元気いっぱいに咲く黄色い花が魅力的なヒペリカムの育て方について解説しました。増やし方や剪定方法をマスターすれば育てる楽しみも倍増するでしょう。ぜひ鉢植えや、地植えで楽しんでみてください。
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出典:写真AC