セイヨウヒイラギとは?
基本情報
学名 | Ilex aquifolium |
科名 | モチノキ科 |
属名 | モチノキ属 |
和名 | セイヨウヒイラギ |
その他の呼び名 | クリスマスホーリー・西洋柊・チャイニーズホーリー・アメリカヒイラギ |
セイヨウヒイラギは、モチノキ科モチノキ属の植物です。葉にとげがあるため、柊と間違われる事がありますが、柊はモクセイ科の植物なので種類は異なります。春に花を咲かせ、11月頃になると真っ赤な実をつけます。花言葉は「神を信じる」や「不滅の輝き」で、赤い実と柊に似た緑の葉がクリスマスリースに使われる事から、クリスマスホーリーとも呼ばれています。
ボタニ子
特徴
セイヨウヒイラギは、ヨーロッパ西部に生息している植物で、葉のとげが特徴です。冬の時期になると赤い実を付け、萌芽力に優れている事から生花などにも使われています。昆虫に受粉させるため強い香りがあり、ヨーロッパでは実と葉を薬用に使用するので家庭で栽培される事の多い身近な植物です。育て方も簡単で、初心者にも扱いやすいです。
セイヨウヒイラギの育て方
セイヨウヒイラギは、比較的丈夫であまり手がかからないため初心者にも育てやすい植物です。ただし育て方にはいくつかの注意点があり、鉢植えか地植えなのかによっても育て方のポイントが違います。濃い緑の葉と赤い実のコントラストの美しさが人気の理由となっており、育て方によっても実のつき方は変わってきます。セイヨウヒイラギの育て方について、知っておくと便利なポイントを紹介します。
管理場所
季節による管理場所の注意点
基本的に暑さ寒さには強いとされていますが、猛暑日が続く時期は暑さにまいってしまう事があるので管理場所には注意しましょう。屋外で育てる場合は、排気口やエアコン室外機の前など熱風が当たる場所は避けてください。熱がこもる場所も不向きです。風通しがよく日陰のある場所や、カーテンや屋根付きの場所など季節に関係なく温度調節ができる環境を作ってください。
環境の変化に注意しよう
夏の暑さには注意が必要ですが、冬の寒さには強いので地植えして屋外での栽培に適しています。セイヨウヒイラギは、クリスマスホーリーという呼び名でクリスマスシーズンになると園芸店などでもよく見かけるようになります。店内の温室などで管理されているものを、急に外に出し日に当てると葉焼けして変色する可能性があります。
葉焼けを防ぐには?
セイヨウヒイラギを屋外で管理したい場合は、いきなり日向に出すのではなく、日陰に置いて慣らしてから半日陰、その後日に当てるというように段階を踏めば葉焼けを防げます。葉焼けして変色した部分は戻りません。ちょっとした工夫で、セイヨウヒイラギの美しい葉色を保てます。
水やり
鉢植え
水やりについては、鉢植えと地植えで注意点が異なります。基本的に湿気のある場所を好むので、用土には赤玉土7割と腐葉土3割がおすすめです。土の表面が乾いたら水やりをしましょう。室内で管理する場合は、風通しがよすぎると乾燥しやすくなります。セイヨウヒイラギは乾燥に弱いので、置き場所によってはこまめな水やりが必要です。赤い実を多く付けるために日当たりのいい場所に置く際も、土の表面を確認して乾いていたら水やりをしてください。
地植え
腐葉土などを使っていても、季節によっては乾燥するので、朝と夜の水やりは欠かせません。花が咲く時期は、花に水をかけるとしぼんでしまいます。花が咲く季節は、根本の土部分にかけるようにするといいでしょう。花期以外でも葉が生い茂っているような場合は、上から水をかけても土の部分に行き届かない事があるので、直接根元に水をかけるのがおすすめです。
肥料
セイヨウヒイラギは冬の寒さに強いのが特徴ですが、春に備えて冬の時期に暖効性肥料を与えましょう。赤い実を多くつけたい場合は、たくさんの栄養が必要です。日に当てるのも大切ですが、日に当てていても栄養が足りないと実がつきません。実がついても赤くならない可能性があるので、11月に実をつけられるように肥料を与えてください。
セイヨウヒイラギの植え替え
植え替えの時期
植え替えは3月~4月の時期に行います。植え替えの頻度は、2年~3年に1度がベストです。植え替えが必要なのは鉢植えだけなので、地植えは必要ありません。植え替えが必要な理由は、成長した根が鉢の中でいっぱいになってしまい成長を妨げるからです。植え替える場合は、今まで使っていた植木鉢よりも少し大きいサイズを用意してください。
植え替えに必要な道具
植木鉢のサイズに合わせた、鉢底ネットと石、培養土でも構いませんが、可能なら赤玉土と腐葉土を7:3の割合で用意するのがおすすめです。根をきれいにする剪定用のハサミや移植ゴテなどもあると便利です。軍手やガーデニング手袋などは、必要に応じて用意してください。
植え替えの仕方
植え替えをする前に、新しい植木鉢に鉢底ネットや石などをセットして、用土を1/3ほど入れておきます。株をそっと引き上げるたらできるだけ根を刺激せず、植え替えをしましょう。伸び過ぎていたり、傷んでいたりする部分はカットしておきます。鉢植えから地植えにする場合は、根の大きさに合わせ穴を堀り、腐葉土を少し混ぜてから株を穴に入れ用土をかぶせましょう。最後にたっぷり水やりをします。
ボタニ子
次は増やし方や害虫対策、剪定方法をご紹介します!
チャイニーズホーリーや西洋柊、アメリカヒイラギなど呼び名の違いがあっても、種類は同じです。