ササユリの育て方
ササユリは家庭で栽培できる?
結論から言いますと、ササユリは家庭で育てられます。ササユリの育て方は、基本的にはユリとあまり変わりません。ただし、ササユリの栽培はユリの仲間の中では最も難しく、初心者にはあまりおすすめできない植物だと言われています。それはササユリが病害虫に弱く、連作を嫌う繊細な植物だからです。
ササユリはウイルス性の病気に弱い
ササユリは病気にかかりやすい植物ですが、特にウイルス性の病気に弱い傾向があります。そのため鉢植えでも地植えでも、植え替え・用土替え作業が重要となります。植え替えする際に使う土は、必ず新しい土を使用しましょう。ササユリは同じ場所に植えていると連作障害を起こしてしまうので、地植えの場合は連作障害を防ぐ意味でも、植え替え・用土替え作業は重要です。
ササユリの育て方:一年間の管理スケジュール
期間 | 行う作業 |
10月~11月 | 植え付け・植え替え(植え替えは鉢植えも地植えも毎年行う) |
6月~7月 | 開花 |
1月~4月・9月~12月 | 鉢植えの場合は、日当たりの良い場所で栽培する |
5月~8月 | 鉢植えの場合は、半日陰の場所で栽培する |
上の表は、ササユリの一年間の管理スケジュールを大まかにまとめたものです。作業の適期は、地域や気候条件によってズレることがありますので、あくまでも参考程度と考えてください。ここからは、ササユリの栽培場所の条件や土、水やりや剪定など、育て方のポイントの詳細について紹介します。
育て方のポイントその①:栽培する場所
ササユリのように野山で自生する植物を健やかに育てるコツは、なるべく自生している環境に近づけることです。まず栽培する場所ですが、ササユリは風通しの良い半日陰を好み、直射日光と乾燥を嫌います。地植えの場合は適度な木漏れ日があたる木陰などが適しているでしょう。鉢植えの場合は、日差しが厳しくなる夏は涼しい半日陰の場所で栽培し、それ以外の時期は午前中は日当たりの良い場所で育てるのがおすすめです。
育て方のポイントその②:土・用土
ササユリは、水はけも水もちもよい有機質豊富な土壌を好みます。市販の草花用の培養土でもOKですが、自分で作る場合、おすすめの配合は赤玉土(小粒)7:腐葉土3です。植え付け・植え替えの際には、元肥として緩効性肥料を少量混ぜておきます。
育て方のポイントその③:植え付け・植え替え
前に触れたように、ササユリはウイルス性の病気に弱く、同じ場所に植えていると連作障害を起こしてしまう繊細な植物です。鉢植えでも地植えでも、植え付け・植え替えは毎年行いましょう。ウイルス性の病気を防ぐために、使用する土は常に新しいものを使用してください。植え付け・植え替えの適期は10月から11月です。ササユリの球根は小さいので、傷つけないように優しく扱いましょう。
地植えの場合
複数植え付ける場合、株同士の間隔は球根3つ分が目安です。植え替えは連作障害を防ぐため、新しい用土を用いて毎年行いましょう。地植えから地植えへの植え替えは、元の場所から15cm以上ずらして植え替えるだけで十分です。
鉢植えの場合
植え付けの目安は4号鉢に球根1球、5号鉢に3球です。植え替えの際にはウイルス性の病気を防ぐために、土だけでなく鉢も新しいものを用意しましょう。古い鉢を使いたい場合は、よく洗ってからしっかり消毒してください。
育て方のポイントその④:水やり
鉢植えの場合、生育期は土の表面が乾いたら鉢底から水が出るくらい、たっぷりと与えるのが基本です。地上部が枯れる冬の休眠期は、土が乾いてから水やりをしましょう。地植えの場合、春と秋は雨が降らない時、夏は土が乾ききる前に水やりをします。ササユリは乾燥に弱いので、土の様子をよく見て、水切れを起こさないように注意しましょう。
育て方のポイントその⑤:肥料
まずは植え付ける際、元肥として用土に緩効性肥料を少量混ぜます。球根に直接触れないよう、用土の上のほうに施肥するのがコツです。あとは夏を除いた生育期に、毎月1回の割合で薄い液体肥料を与えるか、2、3ヶ月おきに緩効性肥料を少量与えましょう。ササユリは多肥になると葉や球根を傷めたり、病気にかかりやすくなったりするので与え過ぎに気をつけてください。
育て方のポイントその⑥:剪定
ササユリの剪定作業は、咲き終わった花を切る花後剪定だけです。種がつくと球根の栄養分が取られてしまうので、咲き終わったら迅速に茎ごと切り取りましょう。ただしこの時、葉は残してください。花後の葉には光合成で作った栄養分を、球根に補給するという重要な役目があるからです。冬まで葉が光合成できるように、しっかり管理しましょう。
育て方のポイントその⑦:病害虫
ササユリにつきやすい害虫で、最も警戒すべきはアブラムシです。大量発生すると株の栄養分を吸われて弱ってしまいます。さらに、アブラムシはウイルス性の病気を媒介することもあるので、二重の意味で注意が必要です。予防策としては、植え付けの際に浸透移行性の殺虫剤を使うことと、生育期は定期的に薬剤散布を行うことで発生を抑えることがあげられます。そしてこまめに株を観察し、病害虫を発見したらただちに駆除しましょう。
まとめ
ササユリの野生種の減少の一因として、環境の変化に対応しきれなかったこともあげられます。ササユリはとても繊細な花です。実際にユリの中でも最も育てるのが難しく、園芸初心者にはおすすめできない花とされています。でもそれだけに、花が咲いた時の喜びは筆舌に尽くしがたいものがあります。ササユリを育てる際は、心を込めて、丁寧に根気よく育てていきましょう。
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出典:写真AC