カナメモチとは?花言葉・開花時期などの特徴や種類をご紹介!

カナメモチとは?花言葉・開花時期などの特徴や種類をご紹介!

カナメモチはよく生垣に利用されており、赤い葉が目を引く植物です。ベニカナメモチ、アカメモチとの呼ばれます。頻繁に剪定されるためなかなか見ることはできませんが、花や実も大変かわいらしく特徴的です。今回はカナメモチの花言葉や特徴、種類についてご紹介します。

記事の目次

  1. 1.カナメモチとは
  2. 2.カナメモチの特徴
  3. 3.カナメモチの種類
  4. 4.カナメモチの育て方
  5. 5.まとめ

カナメモチとは

カナメモチは、非常に硬い性質を持つことから扇の「かなめ」に使われていたこと、そして葉や実がモチノキに似ていることから「カナメモチ」と呼ばれるようになったといわれています。ベニカナメモチやアカメモチと呼ばれることもありますがどちらもカナメモチのことを指しています。古くは「ソバノキ」と呼ばれることもあり、枕草子にもソバノキという名前で登場しています。

カナメモチの基本情報

バラ目
バラ科
カナメモチ属
学名 Photinia glabra
和名 カナメモチ
英名 Japanese photinia
開花時期 5~6月
形態 常緑小高木
高さ 3m~10m

カナメモチの分布

カナメモチは、日本や中国に分布しています。日本においては、四国や九州など東海地方よりも西で比較的温暖な気候の地域で多くみられます。なお、カナメモチ属に分類される植物は世界中で60種ほど存在し、東アジアの温帯や亜熱帯を中心に分布しています。

カナメモチの活用

カナメモチは生垣に利用されることが多い植物です。樹勢が強いので葉が茂りやすく目隠しとして重宝されています。また4~5月の新緑の季節になると真っ赤な新葉が生え、大変美しく鑑賞に適していることもよく生垣に利用されている理由のひとつです。

カナメモチの特徴

カナメモチの花

Photo byjackmac34

カナメモチは枝先に5枚の花弁からなる小さな花をいくつも咲かせます。おしべが20本ほどあり、めしべは2本です。ソバの花を連想させる大変かわいらしい花です。

カナメモチの開花時期

カナメモチの開花時期は5~6月です。しかし生垣や庭木に利用されているものは、花を咲かせる前に刈り込まれてしまうことが多いので、街中で見かけることは少ないでしょう。山野や河原に自生しているものであれば刈られることはほとんどないので、白い花を見られます。

カナメモチの花言葉

カナメモチの花言葉は「賑やか」です。カナメモチが鮮やかな赤い新葉を茂らせている様子は、「賑やか」という言葉がぴったりですね。

カナメモチの葉

Photo byangelstar

カナメモチの葉は、節に一枚一枚が異なる方向を向いて生える「互生」という生え方です。葉の大きさは5~10cm程度で、葉の縁には細かいギザギザがあります。楕円形で両端が突出しており、光沢があって少し分厚いです。新しい葉は最初赤く、だんだんと緑に変わっていくところが特徴的です。なお新芽の赤色はアントシアニン色素によるものであることがわかっています。

カナメモチの樹

Photo by harum.koh

カナメモチの幹はとても堅く、灰褐色です。古い樹皮は剥がれ落ちるようになっています。樹勢が強く、放置しておくと茂りやすいことはもちろん、刈りこまれてもよく枝が成長します。

カナメモチの実

カナメモチは実をつける前に刈りこまれることも多いので見かけることは少ないですが、花が咲き終わって秋になると赤い小さな実をつけます。この実は食用ではありません。

カナメモチの種類

カナメモチの種類①オオカナメモチ

オオカナメモチは、カナメモチより大型の種類です。葉の大きさも10~20cmとカナメモチよりも大きめですが、枝葉がまばらになりやすく、樹自体が大きすぎることから日本の生垣ではあまり採用されていません。

カナメモチの種類②レッドロビン

レッドロビンは、カナメモチとオオカナメモチを掛け合わせて作った園芸用の種類です。自生しているものよりも新しい芽の赤い色が非常に際立つように作られています。現在園芸用ではカナメモチよりも普及している種類です。

カナメモチの育て方

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比較的温暖な地域であれば、カナメモチの栽培はそんなに難しくありません。苗木もホームセンターやインターネットで簡単に購入できます。ただし剪定の手間だけは必要になるので心得ておきましょう。

日当たりのよいところに植える

カナメモチはもともと暖かい地域に自生しているため、日当たりがよく暖かいところを好みます。植え付けの時期は3~4月か9~10月といった暑くも寒くもない時期がおすすめです。なお、関東以北の寒い地域はあまり栽培に適していません。

定期的な剪定が必要

カナメモチは枝葉の勢いが強いので、放っておくと茂りすぎてしまい近隣の迷惑になることもあります。定期的な剪定が必要です。しかし、夏場の大変暑いときに剪定してしまうと樹を傷んで病害虫にかかりやすくなることもあるので注意しましょう。

カナメモチの病害虫

カナメモチには、アザミウマやアブラムシ、イラガ、カイガラムシ、ケムシ、シャクトリムシ、ゾウムシ、ハダニなどが発生する可能性があります。害虫を発見したら速やかに駆除して農薬散布を行ってください。

病気の感染に注意

カナメモチは、うどん粉病やごま色斑点病、炭疽病にかかるおそれがあります。対処が遅れると木が枯れることもあるので、迅速な処置が肝心です。カナメモチが病気にかかってしまったら拡大を防ぐため、病気になった枝葉をすみやかに除去し殺菌剤を散布してください。植物の病気は一般的に高温多湿の状況下で発生、拡大しやすいので、梅雨前に剪定して風通しをよくするなど対策をしておくとよいでしょう。

まとめ

公園などでもよく見かけるカナメモチ。初夏でも鮮やかな赤色の葉は大変印象的です。花言葉どおり、カナメモチが植えられていると周囲をぐっと華やかで賑やかな雰囲気にしてくれますね。5~6月の開花時期に無数の白い花を咲かせている姿も、とてもかわいらしく見ごたえがあります。

マリ
ライター

マリ

元農家ライター。野菜づくりの楽しさや役立つ情報を発信していけるよう日々勉強中です。

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