フウチソウとは
フウチソウは、正式な和名を「ウラハグサ」といいます。日本固有の植物であり、非常に丈夫なので育てやすいことでも知られています。
基本情報
目 | イネ目 |
科 | イネ科 |
属 | ウラハグサ属 |
学名 | Hakonechloa macra |
和名 | ウラハグサ(裏葉草) |
英名 | Japanese forest grass |
形態 | 多年生草本 |
開花時期 | 8~10月 |
名前の由来
ウラハグサが「フウチソウ(風知草)」と呼ばれるようになった理由は諸説あり、少しの風でも軽快に揺れるからという説や、イネ科の雑草であるカゼクサの中国名「知風草」からきているという説があります。
ウラハグサ(裏葉草)の由来
ウラハグサは、葉が付け根でねじまがって成長し、表が下を、裏が上を向いて生えることが由来であるといわれています。
フウチソウの活用
フウチソウは、観葉植物として広く知られています。一般的に流通している園芸用の品種は、葉に斑が入っているなどバリエーションに富み、目を引きます。美しくおもむきある草姿で、草物の盆栽としても人気です。冬には休眠に入ってしまいますが、春から秋まで楽しめます。
カラーリーフとして重宝されている
カラーリーフとは、寄せ植えのアクセントとして植えられる植物のことです。寄せ植えが緑だけになってしまうのを防ぐために植えられます。フウチソウは模様のあるものや黄金色のものなどの品種があるため、寄せ植えのカラーリーフとしてよく活用されています。
海外で人気
フウチソウは海外でも装飾用の植物として人気があります。盆栽などに使用されることも多いので和風のイメージがありますが、洋風の庭や建築にもよくなじみます。
"根締め"に利用されることも
根締めとは、背の高い樹木や庭石、灯篭などの足元に植えこむ背の低い木や草花のことで、植えこむ行為自体も指します。フウチソウは主張しすぎない見た目で、根締めとしても活用しやすい植物です。
フウチソウの特徴
フウチソウはイネ科らしい細長い葉をしげらせているところが印象的な植物です。詳細な特徴をご紹介していきます。
フウチソウの花
フウチソウの花は、小穂(しょうすい)と呼ばれる構造をしています。これはイネ科など一部の植物に見られる独特の構造で、穂がついているだけのように見えますが、この中に花が含まれています。色も黄緑や褐色で一見すると花とわからないような見た目です。開花時期は8~10月です。
花言葉
フウチソウの花言葉は「未来」、「未来を思う」です。フウチソウが風になびく爽やかな姿は、花言葉のように未来への希望を連想させます。
フウチソウの葉茎
フウチソウは、地面から細くて硬い茎をたくさん出して株立ちします。一つ一つの茎に長さ15cm程度の細長い葉をつけます。草丈は20~30cmほどまで成長し、冬になると地上部が茶色く枯れてしまう点が特徴です。
フウチソウの分布
フウチソウは日本の固有種であり、多く分布している地域は神奈川県から和歌山県の太平洋沿岸地です。山間部の谷などで、岩の上に群生しています。また学名に「Hakone(箱根)」と入っているように、箱根でよく見られる植物です。なお学名にある「chloa」「macra」はともにギリシャ語で、それぞれ「chloa(草)」「macra(長い)」という意味があり、「Hakone chloa macra(箱根の長い草)」という意味になります。
次のページでは、フウチソウの育て方、増やし方、種類をご紹介します。
出典:写真AC