ケマンソウとは?花の特徴や開花時期、植え替えなどの育て方を紹介!

ケマンソウとは?花の特徴や開花時期、植え替えなどの育て方を紹介!

ケマンソウという花をご存じですか。花の形が印象的な山野草です。春の一時期だけ日陰でかわいらしい花を咲かせます。日頃の手入れがしやすく丈夫な植物で、山野草初心者でも育てやすいです。ケマンソウの花の特徴や開花時期、植え替えなどの育て方を詳しく紹介します。

記事の目次

  1. 1.ケマンソウとは?
  2. 2.ケマンソウの特徴
  3. 3.ケマンソウの育て方
  4. 4.まとめ

ケマンソウの育て方

ケマンソウは、成長力が強いので比較的育てやすい山野草の1つです。ケマンソウが好む環境や、年間を通じた育て方などの栽培の流れを紹介します。株を増やす方法がいくつかあるので、慣れてきたら自分で株を増やしてみてはいかがでしょうか。

場所

ケマンソウは耐陰性があり、日当たりが悪い場所でも育ち方に問題ありません。直射日光を嫌う性質がありますので、日当たりがよくても西日が当たらず湿り気のある場所が適しています。日陰の場所を好む植物を植えてきれいに見せるシェードガーデンにも利用できます。

庭植えの場合は、落葉樹の下などが日差しを遮るので向いています。湿り気が残る程度の場所を選びましょう。鉢植えの場合は、日当たりを調整できるので、日差しの強い5~9月は暑すぎないような場所に移動させます。冬の北風が冷たい時期は、直接風が当たらない場所に置きましょう。

用土

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用土は、市販の草花用用土で問題ありません。水はけがよく保水性を保てるような肥沃な環境を好みます。保水性とは、水分を一時的に保持して根に水分を与える土の性質のことです。水はけがよすぎると根が乾燥しやすく、保水性が高すぎると根が腐りやすくなるため、バランスを大切にしましょう。

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土の保水性が高すぎると、根が十分に酸素を吸収することができずに腐ってしまいます。ケマンソウはゴボウのように土中深くに根を伸ばすので、特に鉢植えの場合に注意が必要でしょう。水はけがよすぎると土が乾いて水分が十分に行き渡らず、枯れる原因となります。

水やり

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ケマンソウの水やりは、庭植えと鉢植えともに土の表面が乾いたら十分に水を与えます。特に芽が動き始める3月頃から地上部が枯れる10月頃までの間は多めに水を与え、冬場は水やりの量を少し控えめにします。地上部が枯れても根は生きているので、土の中が乾燥しすぎないように注意しましょう。

肥料

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肥料は、芽だしの3月から地上部が枯れる頃を目安に週に1回液体肥料を1,500~2,000倍に薄めて与えます。真夏の高温の時期は、3,000倍まで薄めるとよいでしょう。液体肥料ではなく粒状の緩効性肥料を置く方法でも問題ありません。地上部が枯れた休眠期に肥料は必要ありません。

植え替え

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ケマンソウの植え替えは生育状況を見ながら、庭植えの場合は、1~3年に1回程度で行います。時期は2~3月上旬の芽が出る前が適期です。鉢植えの場合は根が地中深く張るので、毎年または1年おきの頻度で行うとよいでしょう。

ケマンソウの毒性

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ケマンソウは全体に毒性があり、特に根茎や葉の毒性が強いです。休眠期は葉が地上にでませんが、誤って口にすると大脳中枢が麻痺して、眠気や吐き気、体温低下を招きます。致死量を口にすることは考えにくいですが、呼吸麻痺や心臓麻痺を起こすこともありますので注意してください。食べるために植えるハーブや野菜の近くに植えることは避けましょう。

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ケマンソウの毒性

増やし方

ケマンソウは挿し木や根挿し、株分け、種まきで増やせます。挿し木は新芽がよく育つ4月頃が適期です。根挿しは太めの根を3cmくらいに切り、上下を間違えないように植えます。根挿しは3~4月、10~11月頃がよいでしょう。なお、種まき以外の方法で増やす場合は、花が終わったら花茎を切って株の負担を減らしましょう。株分けと種まきの手順や注意点は以下で詳しく紹介します。

株分け

株分けで増やす場合は、古い根を取り除き、根茎が分かれている部分で分けます。株分けは小さく分けすぎないようにして、1株に新しい芽を3個以上はつけましょう。大きな株は刃物で切り分けてもよいですが、切り口は癒合剤や殺菌剤で保護しておきます。植え替えと株分けを同時に行うと手間が一度で済み、時期もちょうどよいです。

種まき

種まきで増やしたい場合は、花を摘み取って他の花にこすりつけて受粉させます。自然受粉より確実に種を付けるので一手間かけてみましょう。さやが黄土色になったら摘み取りそのまま蒔きます。保存方法は、湿らせたバーミキュライトの中で保管します。

病気や害虫

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タイツリソウは花期が短く、花の咲き終わったあと花茎を切り落とすため、病気はほとんどありません。害虫は、ヨトウムシやアブラムシなどの発生がみられます。ヨトウムシは葉裏に卵をたくさん産みつけるため、見つけた場合は卵がふ化しないうちに葉ごと駆除します。アブラムシは春から夏にかけて発生しやすいので、見つけたら薬剤を散布して退治しましょう。

まとめ

ケマンソウは独特の花の形が目を引く育てやすい植物です。日陰で花を咲かせるので、暗い空間を明るく演出できるでしょう。複数の色を植えて楽しんでみてはいかがでしょうか。春を感じさせる花で茶花としてもよく使われます。また、切り花で長く楽しめることも、育てる楽しみの1つです。

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ライター

buusencho_sunu

分かりやすい文章を書きたいと心がけていますが、まだまだ修行中です♪

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