タツナミソウ(立浪草)とは?葉や花期などの特徴や、見分け方を解説!

タツナミソウ(立浪草)とは?葉や花期などの特徴や、見分け方を解説!

タツナミソウは、道端や草原などの平地で育ち、春から初夏に唇のような形をしたかわいらしい花を咲かせるシソの仲間です。開花した様子は、その名のとおり波が立っているように密集しています。古くから民間薬としても親しまれているタツナミソウの特徴や見分け方をご紹介します。

記事の目次

  1. 1.タツナミソウ(立浪草)とは
  2. 2.タツナミソウ(立浪草)の特徴
  3. 3.タツナミソウ(立浪草)の簡単な見分け方
  4. 4.タツナミソウの種類①コバノタツナミ(小葉の立波)
  5. 5.タツナミソウの種類②オカタツナミソウ(丘立浪草)
  6. 6.タツナミソウの種類③ナミキソウ(浪来草)
  7. 7.まとめ

タツナミソウの種類②オカタツナミソウ(丘立浪草)

オカタツナミソウ(丘立浪草)とは、その名のとおり丘陵地帯でよく見られる種類です。名前も似ているため見分けが難しそうなイメージを持つかもしれません。特徴を覚えてよく比較すれば、意外に簡単に見分けられます。

オカタツナミソウの特徴

オカタツナミソウは、丘陵地帯の木陰などに生息する野草です。葉の形は卵形か三角状卵形で上部に集まって付き、下部の葉は小さいため逆三角形のシルエットに見えるという特徴があります。花色はタツナミソウよりも淡い青紫色で、花は開花した後も茎の先端に固まっています。

タツナミソウとオカタツナミソウの見分け方

  タツナミソウ オカタツナミソウ
葉の形 丸みのある広卵型 やや尖る三角状卵型
茎の毛 開出毛 下向きに生える
花の付き方 茎の先端に穂状に付く 茎の先端に固まって付く
花の色 赤紫色 淡い青紫色
先端だけ色が濃い

タツナミソウとの大きな違いは、茎の毛の生え方です。タツナミソウは開出毛ですが、オカタツナミソウは毛が下向きに生えています。花色もオカタツナミソウのほうが淡いため、よく観察をすれば見分けやすい種類でしょう。

タツナミソウの種類③ナミキソウ(浪来草)

ナミキソウは、海岸付近の砂浜や草地でよく見られる野草で、漢字では「浪来草」と書きます。海岸性植物で、花や葉は内陸で見られるものよりも厚みがあるのが特徴です。こちらもタツナミソウとよく似ていますが、花と葉の特徴をよく見ることで見分けられます。

ナミキソウの特徴

ナミキソウの高さは10cm~40cmで、似たような場所に分布しているコバノタツナミよりも大きいでしょう。花色は青みの強い青紫色です。夏の海岸で、一際目立つ色鮮やかな花を咲かせます。花期は6月~9月とタツナミソウよりも長期です。

タツナミソウとナミキソウの見分け方

  タツナミソウ ナミキソウ
花の付き方 茎の先端に付く 葉と葉の間に付く
葉の形状 卵形 三角状卵形 三角形で細い
先がやや尖る
葉の鋸歯 丸みを帯びている 鋭くギザギザしている
花期 5月~6月 6月~9月

タツナミソウとナミキソウの大きな違いは、花と葉にあります。またナミキソウのほうが花期が長いのも特徴的です。葉の形状や鋸歯もナミキソウのほうが鋭く尖っており、タツナミソウは茎先に花を付けますが、ナミキソウは葉腋に付けるところも異なります。

場所と時期でも判定できる

ナミキソウは海岸近くに生息し、花期は6月~9月と夏から秋にかけて咲くためタツナミソウよりも遅めです。真夏に咲いていたり海岸付近で見かけたりした場合には、ナミキソウであると判断してもよいでしょう。

まとめ

タツナミソウとその仲間の種類、見分け方についてご紹介しました。タツナミソウは道端でもよく見かけられる身近な植物です。似ている仲間が多いため、専門家でもその判別にひと苦労するようです。しかし、よく観察すると、茎の毛や葉の形などに大きな違いがあります。タツナミソウの見分け方のポイントを押さえ、よく観察して種類を判断しましょう。

雨河涼
ライター

雨河涼

デジタルイラストを描いたり、Webライティングをしたりしているフリーターです。小学生の時から花が好きで、植物図鑑を読みふけることもありました。家が狭く庭もないので現在ガーデニングはしていませんが、今でも花のスケッチやイラストを描くなど、何かしら植物に触れながら生活しています。好きな花は自分の誕生花でもある「ホワイトライラック」と「ブラックローズ(黒薔薇)」です。

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