ミヤマキンポウゲに似ている花と見分け方
高山植物をみるとミヤマキンポウゲのような黄色い花がたくさんあります。高山によく似た黄色の花が多いのは、花粉を運んでくれる昆虫にとって黄色は目立ちやすくおいしそうにみえる花色だからです。名前も似ているものが多いですよ。では、ミヤマキンポウゲと似ている花との見分け方をみていきましょう。
似ている花①シナノキンバイ
シナノキンバイは同じキンポウゲ科の植物で花もそっくりです。花期も7月~8月と同じなので判断しにくいです。しかし、ミヤマキンポウゲに比べるとは少し花が大きく花弁も5~7枚と多く、葉も大きく三全裂しているので比較的見分けやすいでしょう。
似ている花②ウマノアシガタ
ウマノアシガタは、ミヤマキンポウゲと花弁の数も花の大きさも同じなので見分けがつきにくいです。違いはミヤマキンポウゲの花弁が重なり合っているのに対し、ウマノアシガタは花弁が1枚づつ離れています。葉も3~5に深裂している部分は共通していますが、ウマノアシガタは深裂の幅が広く浅いので見分けやすいでしょう。生息地もウマノアシガタは高山帯ではなく低地です。
似ている花③ミヤマキンバイ
ミヤマキンバイは花弁の先が割れていることや花弁の付け根部分が橙色であることという特徴があります。そのため、ミヤマキンポウゲと花の大きさは同じですが、色で見分けることが可能です。葉は、いちごの葉のような3つに分かれたギザギザした葉なのでミヤマキンポウゲとは全く違います。
似ている花④キツネノボタン
キツネノボタンは、ミヤマキンポウゲに比べると花は少し小さめで花弁も1枚づつ離れています。葉は3つに分かれ、さらに2~3に深裂していてやや丸みがあるので、違いがわかりやすいです。生息地もミヤマキンポウゲは高山地帯ですが、キツネノボタンは田んぼのあぜ道や湿地帯に生息しているので簡単に区別がつきます。