ホウチャクソウの育て方!種まき・植え付け・植え替えの手順や時期は?

ホウチャクソウの育て方!種まき・植え付け・植え替えの手順や時期は?

ホウチャクソウは、育てやすいので栽培初心者にもおすすめの山野草です。若芽には毒がありますが、特徴や栽培のコツをつかめば怖くありません。植え替えや増やし方も解説します。ホウチャクソウは品種も多いので、好みの種類を見つけてみてくださいね。

記事の目次

  1. 1.ホウチャクソウとは
  2. 2.ホウチャクソウの育て方
  3. 3.ホウチャクソウの植え替え
  4. 4.ホウチャクソウの増やし方
  5. 5.ホウチャクソウの品種
  6. 6.まとめ

ホウチャクソウとは

ホウチャクソウは日本全国に分布している山野草です。耐寒性も耐陰性もあるので、あまり場所を選ばず育てやすいですよ。ホウチャクソウの育て方を解説する前に、まずはホウチャクソウの基本情報を紹介します。

基本情報

名前(和名) 宝鐸草(ほうちゃくそう)
学名 Disporum sessille
別名 狐の提灯、淡竹花(タンチクカ)
科/属 イヌサフラン科/チゴユリ属
分類 草花
草丈 15cm~60cm
花期 4月~5月
原産国 日本、中国
耐寒性 強い
耐暑性 強い

特徴

出典:写真AC

ホウチャクソウは日本中に分布している山野草です。葉は互生し、表面には光沢があります。開花期は4月~5月で、茎の先端に2個~3個いっしょに垂れ下がって咲くのが特徴です。蕾のうちは緑色ですが、育っていくにつれて基部から先端にむけて白色から緑色のグラデーションになっていきます。実は球形で1cmほどの大きさの液果です。熟すと濃紺色~黒紫色になります。

毒性がある

ホウチャクソウの若芽は、有毒成分を含んでいるので注意しましょう。もしも口に入ってしまうと、嘔吐、めまい、下痢などの症状を引き起こします。蕾のときはアマドコロやナルコユリに似ていますが、ホウチャクソウの花は茎の先端につくのに対し、アマドコロやナルコユリは1つの茎に並んで花をつけるのが違いです。また、独特な臭気もあるので見分けるのは難しくありません。

名前の由来

ホウチャクソウの漢字表記は「宝鐸草」です。名前の由来は、垂れ下がって咲く花が、寺院や神社の軒先の四方に吊り下げる風鐸(ふうたく)または宝鐸(ほうちゃく)とよばれる鈴に似ているところからきています。

花言葉

ホウチャクソウの花言葉は、「あなたを離さない」「よきライバル」「追憶」「思いにふける」「嫉妬」です。花が2個~3個いっしょに咲く姿や垂れ下がっている様から名付けられたのでしょうか。華やかさはないけれど、林の中でひっそりと咲いているホウチャクソウの雰囲気が花言葉によく表われているようですね。

ホウチャクソウの育て方

苗の選び方

ホウチャクソウの苗は、園芸店やホームセンターなどで入手できます。実際に手に取って、茎や葉が枯れておらずしっかりとハリがあるかを確かめてください。また、病害虫被害のない株を選びましょう。

用土

Photo byJing

ホウチャクソウは、水はけも水持ちもよい用土で育てましょう。山野草用の土も市販されていますよ。配合する場合は、赤玉土に腐葉土や鹿沼土、桐生砂などを少し入れた用土がおすすめです。このとき、草花用の肥料を元肥として混ぜ込んでおきます。

植え付け

ホウチャクソウは有毒成分を含むので、植え付けのときは手袋などをつかって直接肌に触れないようにすると安全です。植え付け時期は3月または10月がよいでしょう。苗の根鉢は崩さず、根を傷つけないように注意しながら、ある程度の深さがある鉢に植え付けてください。庭植えの場合は、掘り上げた土に腐葉土を混ぜ込んで植え付けます。あまり深く植えすぎないのがポイントです。

置き場所・日当たり

Photo byBarbaraJackson

ホウチャクソウは山林に自生する植物です。そのため、置き場所は風通しのよい半日陰がよいでしょう。春や秋にしっかりと日光に当たる場所に置いておくと、きれいな花が咲きます。耐寒性は強いですが、冬は凍結しない場所に移動させてください。庭植えの場合は、樹木の足元などの半日陰で、強風に当たらないような場所を選びましょう。

水やり

Photo byannawaldl

鉢植えの水やりは、土が乾いたら鉢底から水が流れてくるまでたっぷりと与えてください。土が乾く前に水やりをして常に湿ったままだと根腐れを起こすこともあるので注意しましょう。また、冬は休眠期にあたり、ほかの季節ほど水分を必要としなくなるので、少し乾き気味で管理します。地植えの場合は、基本的に水やりの必要はありません。長く晴天が続くようなら水やりをしてください。

肥料

ホウチャクソウはあまり肥料を多く必要とする植物ではありませんが、花後と秋には置き肥をほどこしてください。液肥を月に数回与えてもよいです。夏の施肥は根を傷める原因になるのでさけましょう。

手入れ

花後は花がらを摘んでおきましょう。また、傷んだ茎や葉はそのままにしておくと蒸れの原因になるので、取り除きます。

病気や害虫

病気

Photo by JIRCAS

ホウチャクソウは、病気に強いという点でも育てやすい植物です。水をやりすぎると根腐れの原因になるので、水は土が乾いてからたっぷりと与えるようにしましょう。

害虫

Photo by harum.koh

ホウチャクソウにつきやすい害虫は、ハダニやアブラムシです。ハダニは葉の栄養を吸収し、放っておくと株ごと枯れてしまうこともあるので、見つけたらすぐに水や殺虫剤などで駆除しましょう。また、アブラムシは直接植物に危害を加えるよりも、病気を誘発することが多いので注意が必要です。殺虫剤で駆除する以外に、手やピンセットで取ったり、木酢液を散布したりするのも効果的ですよ。

ボタニ子

ボタニ子

次のページではホウチャクソウの植え替え方法や増やし方を紹介します。

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ホウチャクソウの植え替え

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