洋梨の育て方!苗木を植えてから収穫までの歳月や管理のコツを解説!

洋梨の育て方!苗木を植えてから収穫までの歳月や管理のコツを解説!

洋梨は、古代中国から西洋に伝わった梨の仲間です。ラ・フランスの名で有名な果物もその一種で、日本の梨とは違う部分も多くあります。梨と洋梨の違いから育て方、洋梨の種類まで紹介します。育て方や管理のコツを覚えて、ぜひ栽培にチャレンジしてください。

記事の目次

  1. 1.洋梨とは
  2. 2.洋梨の特徴
  3. 3.洋梨に実がなるまで
  4. 4.洋梨の育て方
  5. 5.洋梨の管理のコツ
  6. 6.洋梨の病害虫
  7. 7.洋梨の種類
  8. 8.まとめ

洋梨とは

Photo by 305 Seahill

洋梨の起源は、古代中国といわれています。はるか昔、中国から古代ギリシャにわたり、栽培されていたと考えられています。やがて古代ローマの人々によって、ヨーロッパ各地に広がっていきました。現在ではヨーロッパだけでなく、日本でも栽培されています。

洋梨の基本情報

バラ科
ナシ属
生産地 イタリア・フランスなどヨーロッパ
耐寒性 あり
樹形 落葉中高木

明治初期に日本に渡って来たとされる洋梨は、日本のなしと違い、日本の風土にあわず定着しませんでした。しかし、全く栽培されていないわけではありません。近年では主に東北、信越地方で栽培されています。日本の梨と洋梨の違いは、形や食感・芳香などです。日本のなしと類似点を探すほうが難しいほど、違いのある植物です。

洋梨の特徴

Photo byCouleur

洋梨は、特徴的な芳香を持つ果物です。また、お尻が大きく独特な形をしているのも、特徴の1つといえるでしょう。色や大きさは種類によって違い、小ぶりで食べやすい種類から、800gにもなる大きな洋梨まであります。

花の特徴

洋梨は、白くかわいらしい花をつけます。花の時期は品種によって多少違いますが、主に5月上旬です。洋梨の花は、1カ所に複数の花をつけるのが特徴です。花の時期に洋梨農園に行くと、美しい花を観賞できます。

花摘みが必要な花

洋梨のように、1カ所に花が固まって咲く植物は、花摘みが必要です。まとまって花が咲いているため、そのまま放っておくと、窮屈なうえに栄養が行き届かず、大きくなれないためです。また花は中央に1つ、周りに4~6つ咲きます。中央の花と違い、周囲の花は茎が弱いことが多いです。

花摘みをするときには、違いを見極めることが大事!中央の花か、周囲の花でも最も茎の太いしっかりした花を残そう!

実の特徴

洋梨は、ねっとりとした甘みが特徴です。なしのようなシャリシャリした食感はありません。なしと同じでカリウムが多く含まれています。また洋梨はなしと違い、追熟が必要なのも特徴です。木からもぎ取るときは、まだ完熟していません。もぎ取った実を常温で保存すると、ゆっくりと熟していきます。追熟させるには20℃前後の場所に置いておきましょう。

追熟を止められる

もし食べきれないほどの量があるなら、追熟を遅らせるために、食べる分以外の洋梨は10℃以下の冷所で保存しましょう。冷やすことで、熟すのを中断させられるのも特徴の1つです。

洋梨に実がなるまで

1年~2年目 苗を植える
3年目 花をつけて実がなる
5年目 木が成熟
10年目 大人の木で収穫量も安定

洋梨の寿命ってどれくらいなの?

注目され始めたのが最近だから、よくわからないんだ。ただ、100年生きている木もあるって話だよ!

そっか。じゃあしっかりお世話をすると、長生きしてたくさん実をつけてくれるかもしれないわね。

季節ごとの洋梨の栽培作業

剪定
花摘み
摘果
袋掛け
早生種収穫
中生種収穫
晩生種収穫
追肥
元肥

春の終わりごろから初夏にかけては、きちんと袋を掛けましょう。袋を掛けることで、病気や害虫をある程度防げます。また、洋梨は収穫前に袋をはぐ必要がありません。そのため、リンゴなどの袋をはぐ必要がある果物よりは、手間が少なくて済みます。

洋梨の育て方

洋梨は、気温や日頃の管理などで少々難しい面もありますが、庭植えでも鉢植えでも育てられます。庭植えにするか鉢植えにするかは、年間の気候や生育環境を見て決めましょう。寒冷地であれば庭植えができます。しかし、温暖な地域であれば、寒冷地を好む洋梨に気候があわないため、移動ができる鉢植えがおすすめです。育て方を把握し、上手に栽培してみましょう。

育て方①苗木の植え付け

専門店などで、接ぎ木の1年生苗を購入して植えましょう。庭植えにする場合は、穴は深めに掘り、元肥を早めに入れてなじませておきます。鉢植えで育てる場合は、購入したものよりも一回り大きい鉢を用意しましょう。植え付け時期は冬~春が適しています。厳冬期は木が弱るため植え付けは避けたほうがよいでしょう。

植え方

深く掘った穴に、根を広げるようにして植え付けます。土をかぶせるときには、接ぎ木した部分が、土の中に埋まらないよう注意が必要です。植え終わった後は、地上から50~60cm以上の部分は切り落としましょう。上部を切り落とすことで、大きく育ちます。鉢植えの場合も、接ぎ木した部分が土の上に出るような大きさの鉢を選びます。

育て方②用土

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庭植えにする場合は、特に土質を気にする必要はありません。ただし、水はけがよく、栄養豊富な土を好む植物のため、植え付け時期より1月前には、堆肥や腐葉土を混ぜてなじませておくのがおすすめです。また元肥として、堆肥だけでなく遅効性の化成肥料もすき込んでおきましょう。

鉢植えの場合

鉢植えの場合は、水はけと水持ちもよい土が理想的です。おすすめは、市販の果樹用培養土です。市販の培養土には、すでに必要な栄養分が入れてあるため、元肥が必要ありません。自分でブレンドしたいという場合には、赤玉土と腐葉土を半々か、赤玉土の割合を若干多くして混ぜます。育て方は難しくなくても、土がよくなければうまく育たないため、鉢植えの用土には注意しましょう。

育て方③水やり

Photo byannawaldl

庭植えの洋梨の場合は、水やりの必要はありません。基本的には雨で十分育ちます。ただし、真夏の日照りが続くときなどは、水切れを起こす前に水やりをしましょう。鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと水をあげます。もともと雨が少なくても問題ない品種のため、水のあげすぎには注意しましょう。特に常に土を湿った状態にしておくと、根腐れを起こすことがあります。

育て方④肥料

Photo by salchuiwt

庭植えの洋梨の場合は、有機肥料を中心に、遅効性の化成肥料を混ぜましょう。しかし、鉢植えの場合は有機肥料を与えると、コバエなどが発生するリスクが上がります。そのため、鉢植えのおすすめ肥料は化成肥料です。鉢植えでも元肥として有機肥料を与えたい場合は、固形のものを用意しましょう。

育て方⑤栽培環境

洋梨を植える場所は、日当たりがよく雨が少ない寒冷地が適しているといわれています。ただし、風に弱いため、できるだけ風の当たらない場所に植えましょう。鉢植えの場合は、暑い夏場は涼しい室内に置いてください。暑さで株が弱くなるためです。温暖な地域で育てる場合には、1年を通して温♪管理された室内で育てるのがおすすめです。

特に強風には注意

通常の風程度ならそこまで問題ではありませんが、強風が当たる場所に洋梨を置くのはやめましょう。また、台風の季節には要注意です。台風が来るようであれば、枝が折れないよに囲いを作る、枝を縛るなどの、風よけの対策をしましょう。

育て方⑥収穫

洋梨は、枝についたままの状態で完熟させることはありません。ある程度熟したら収穫しましょう。その後、室温が20℃前後の部屋に置き、追熟させます。傷む直前がとてもおいしいといわれているため、完熟の時期を見逃さないようにしてください。

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洋梨の管理のコツ

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