オリーブの鉢植えでの育て方【栽培スケジュール】
季節ごとにすること
暖かい春に植え付け
暖かくなる3月~4月がオリーブの苗木の植え付け時期です。元肥を施し剪定を済ませ、夏の成長期に備えましょう。植え替え時期も、同じく3月~4月です。
夏には肥料を与え摘果をしよう
オリーブの成長期は夏です。豊かな実をつけるためにも、肥料を与えて摘果をしましょう。夏の暑さには強いため、夏越し対策は必要ありません。
秋には収穫を楽しもう
秋にも追肥を施し、実を大きく育てていきます。収穫時期は10月~12月です。好みの大きさや色に育てて収穫を楽しみましょう。
室内で越冬させよう
冬は休眠時期にあたります。暖地では屋外でも越冬できますが、冷涼地では室内に移動させて冬を迎えましょう。
オリーブの鉢植えでの育て方【準備~土作り】
必要なもの
- 植木鉢
- オリーブの苗木
- 用土
- 鉢底石とネット
植木鉢の選び方
サイズ
オリーブを鉢植えで育てる場合は、育てたい大きさによって植木鉢のサイズを変える必要があります。大きく育てたいのであれば9号~10号サイズ、コンパクトに育てたいならば7号~8号サイズがおすすめです。地植えでは2m以上の高さに成長する植物のため、植木鉢が大きければ大きいほど高く成長します。
素材
オリーブは水はけのよい環境を好むため、水分や空気を通しやすい素焼きタイプがおすすめです。素焼きの鉢植えは重たく移動させにくいデメリットがありますが、安定感と高い通気性、ナチュラルなデザインが魅力です。ただし、プラスチックタイプのものでも問題なく育つため、重さが気になる方は無理に素焼きのものを選ぶ必要はありません。

ボタニ子
【サンブルーム】テラコッタリーフポット
信楽焼 植木鉢 テラコッタ リーフポット 10号
参考価格: 2,399円

テラコッタリーフポットは、木の葉型のフリルデザインがかわいらしい素焼きの植木鉢です。通気性と水はけに優れ、根腐れしにくく作られています。オリーブやポトスなどどんな植物にもよく馴染む、暖かみのある明るい色合いが魅力です。
サイズ | 10号鉢 |
---|---|
規格 | 直径約30cm×高さ約25cm |
苗木の選び方
種類
オリーブには、果実加工用品種、オリーブオイル用品種、兼用品種の3種類があります。果実が目的なら「マンザニロ」「アスコラノ」、オイルが目的なら「ネバディロ・ブランコ」「ルッカ」、両方楽しみたいなら「ミッション」「シプレッシーノ」などの品種が、鉢植え栽培でも育てやすくておすすめです。
本数
オリーブは基本的には1本では実がならない植物で、観賞用ではなく果実が目的の場合は、2本以上栽培する必要があります。さらに、オリーブはほかの品種のオリーブの花粉のみを受粉するため、異なる品種のものを選んでください。数は少ないですが1本で実がなる品種もあります。2本以上栽培するのが難しいときにおすすめです。

ボタ爺
1本で結実するタイプのものでも、2本以上植えたほうが受粉成功率が上がって収穫量が増えるぞ!
土作り
オリーブは酸性土壌が苦手で、pH7.5程度の弱アルカリ性の土壌でよく育ちます。赤玉土6:腐葉土4、元肥として有機肥料を約30~40g、1㎡あたり約300gの苦土石灰を混ぜ込み、弱アルカリ性の用土を作ってください。苦土石灰は馴染むのに時間がかかるため、植え付けの1~2週間前には土作りを済ませ土壌を整えておきましょう。

ボタニ子
オリーブ用に調整されている用土を使うのも簡単でおすすめだよ。果樹用の用土に一握り分の苦土石灰を混ぜて使ってもいいよ!
オリーブの鉢植えでの育て方【植え付けと植え替え】
植木鉢の準備
植木鉢に鉢底ネットを敷き、上から鉢底石を3~4cmほど入れます。そこに、植木鉢の半分~2/3ほどの高さまで土を入れてください。オリーブは深植えにすると根が張りにくく成長が悪くなるため、深植えにならないようにはじめにしっかりと土を植木鉢に入れ込みましょう。
植え付け
オリーブは根が広く張る植物です。鉢植えの限られた環境下でも根が広がりやすいように、植え付け前に根鉢をしっかりとほぐしましょう。用意した植木鉢に苗木を置いたら、上から土をかぶせます。ウォータースペース確保のためにも、植木鉢の上から3~4cmを目安に土の量を調整してください。土表面をギュッと押さえて完了です。

ボタニ子
植え方を間違えるとうまく成長しないよ!浅植えにならないように気をつけてね!
支柱は必要か
コンパクトに育てたい場合は、支柱は必要ありません。ただし、植え付け時にぐらつきが見られる場合には、苗木の段階から支柱を立てて支えてあげましょう。ぐらつきがひどいと根の張りが悪くなり、最悪の場合枯れてしまいます。オリーブは浅植えにするのが基本なこともあり、高さのあるものはぐらつきやすいため注意が必要です。

ボタ爺
支柱の長さは1.5~2m程度まで伸ばせるタイプのものを使うといいぞ!苗木の大きさや育てたいサイズによって調整するんじゃよ!
植え替え
植え替えの適期
オリーブの植え替えは、真冬と真夏を避ければいつでもできますが、3月~4月が適期です。オリーブは夏に成長期を迎えるため、春に植え替えることで根の成長を促せます。成長が盛んな夏や休眠期の冬に植え替えをすると、根の吸水率が下がり株を弱らせる原因になるため注意しましょう。
植え替えのやり方
植木鉢からオリーブの木を取り出したら、まずは根鉢をしっかりとほぐしましょう。その際、黒ずんでいるものや伸びすぎている根っこは切り落としてください。一回り大きめの植木鉢を準備し、植え付け時と同じやり方で苗を植え替えます。たっぷりと水を与えて完了です。

ボタニ子
オリーブは根の張りが強い植物だから、3年に1回を目安に植え替えてね!
植え替え時に植木鉢のサイズを大きくしなくて済む方法はありますか?
オリーブを同じ大きさのまま育てたい場合は、同じ大きさの植木鉢に植え替えて大丈夫です。ただし、根っこが鉢いっぱいに広がった状態では、成長が悪くなりやがて枯れてしまいます。植え替え時には、根鉢の表面をのこぎりなどで削って、一回りほど小さくなるように調整しましょう。

ボタニ子
次も引き続き、オリーブの鉢植えでの育て方について紹介していくよ!
植木鉢の下にキャスター付きの板やすのこを敷いておけば、素焼きの物でも移動がしやすいよ!